帰りの出会い
新キャラでます。
午後の授業も終わり、部活動勧誘をかい潜り帰路につく。
桜吹雪が舞う中、四人は会話を始める。
「ね! ゲーセン行かない!? 最近新しいゲームができて、ハマっちゃったんだよねぇ」
頭の後ろで腕を組み、にししっと笑いながら莉子が言った。
『ゲームセンター=金捨て場』
これが夏村の解釈だ。
逃避行中の親から送られてくるお金は、決して多くはない。
一ヶ月を普通に暮らせるほどしかないのだ。
しかも最近、あん子という同居人が増えてしまった。
親には連絡していないし、してしまったら驚きのあまり帰ってくるかもしれない。
親が帰ってきたら迷惑なので、連絡するわけにはいかない。
だから節約をしなくてはならないのだ。
「ゲーセンは……行きたくないなぁ」
とは言いつつ、興味はある。
「なっちゃ〜ん、そんなこと言わないでさぁ〜」
「ちょ、くっつかないで……」
「そうだよ莉子ちゃん。莉子ちゃんはなんかお金がありそうだからいいけど、夏村ちゃんはピンチなんだよ」
「ソウデス! ピンチデス!」
「ぶ〜。ゲームやりたかったなぁ……」
椎菜とあん子のおかげで、莉子は諦めた。
すると、
「あ、あの!」
後ろから声をかけられた。
「ドチラサマデシょウカ?」
「ん?」
振り向くと、そこには見慣れない制服を着こなした、小柄な少女が立っていた。
明るすぎて、もはやオレンジに見える茶色の長髪を、後頭部で一つのお団子にまとめあげ、上目遣いでもじもじする姿は、とても愛らしい。
「あ、あのっ……。アタシ、三ヶ日千香って、言います……。それで、えっと……」
すごくもじもじしていて、顔を真っ赤に染めていて、本当に可愛い。
「さ、最近、この辺に越してきて……今度、星宮中学校に、転入するんです……」
――やっべ、まじ可愛い……。
「だ、だから、先輩方に……学校のことを、教えていただこう、かな、と……」
「喜んで! なんでも聞いてよ! 大抵のことなら、わかるよ!」
「わわっ……あ、ありがとう、ございます……!」
自分の欲望に勝つことができず、思わず握ってしまった手に少し動揺していたが、喜んでいた。
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「喜んで! なんでも聞いてよ! 大抵のことなら、わかるよ!」
「わわっ……あ、ありがとう、ございます……!」
こんな会話を端から見ているだけの自分。
会話に入ることができず、夏村と千香が手を握っているにも関わらず、なにもできない。
――夏村ちゃん、あんなに顔を赤くしちゃって……。目も輝いてるし……。よし。
「ち、千香ちゃんは、一年生ですか? それとも、二年生? 三年生?」
なんとか会話に入る。
あん子はどうしたと思い、目をあん子のほうに向けると、完全にフリーズしていた。
「ア、アタシは、一年生です……」
「へぇ、そうなんだ……」
会話を続けることができない。
もっと言葉を繋げないと。
そう思うがでないのだ。
こんな時に、自分が行うべき行動。
それは――
「今日はこの辺でばいばいしない?! 私、今日は用事があるし!」
――早く帰りたいアピールをすること。
気付けば、いつも四人がばらばらになる分かれ道に来ていた。
「そうだね。僕も早く帰らなきゃ怒られるかも」
莉子が賛成してくれた。
「ね! あん子ちゃん?!」
あん子の体を揺さ振り、目で睨みつけ威圧感をだす。
「ハっ! ハヒっ! カエリマ、シょウっ!」
四人……いや、五人中三人が帰りたいという意見により、今日は解散となった。
ラッキー、なんて思っていない。
そう、絶対に。
……多分。
はい、新キャラの三ヶ日千香ちゃんです!
イメージは三ヶ日みかんです。
まあ、三ヶ日みかん自体食べたことはないのですが。←
みかんは好きなんですがね。笑
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