★☆泊まるよ止まらないよ☆★
R‐15です。
★☆言葉☆★というように、星で囲ってあるものは、R‐15です。
夏村とあん子は自宅に戻り、荷物を下ろした。
すると夏村は、スクールバッグよりも大きいサイズのバッグを引っ張りだし、その中に下着やパジャマを入れた。
さらに、夏村のトレードマークであるヘアピンが入ったケースも入れる。
その種類は様々で、星やハート、ニワトリがついたものや、なかには寿司がついたものまである。
「夏村サン、ドコカ、オデカケデスカ?」
「うん。実は今日ね、椎菜の家に泊まるんだ」
あん子と莉子が乱入してくる前に約束したのだ。
「オトマリ……、デハ、キョウ、夏村サン、イナイデスカ?」
「そうだね。あ、夕飯は作っておくから」
「エッ……」
「あん子?」
捨てられた子犬のような顔で、夏村を見つめる。
「………………夏村サンハ、ワタシノコト、キライ、ナノデスカ?」
「……はい?」
唐突に聞いてきたので、理解できずに戸惑ってしまう。
「………………夏村サン、椎菜サントバカリ、ナカヨクシテマス……」
あん子の表情は曇っていく。
「そんなことないよ。あん子とだって仲良くしてるし。まだ出会ってから二日目だけど」
「……オトマリ、ナニヲスルノデスカ?」
曇った表情のまま、違う質問をする。
あん子はなにを探ろうとしているのだろうか。
「えっと、一緒にお風呂入ったり、ご飯食べたり、同じ布団で寝たり……あ、朝ごはんも一緒に食べるよ」
「…………ワタシトハ、シナイ、デスカ?」
若干湿った声で尋ねる。
あん子は完全に下を向いてしまったため、表情を確認することができない。
「あん子とは昨日今日とやったじゃん。一緒に住んでるし」
「――クテ」
「ん?」
「……ソウジャナクテ!」
顔を上げたあん子の目には、涙が浮かんでいた。
「ナニカマチガイガ、オコルカモシレマセン!」
「ま、間違い?」
あん子の気迫に圧倒され、たじろいでしまう。
「莉子サンガイッテイマシタ! 百瀬サント柑奈サンハ、イッショノフトンデネムッタリ、オフロニハイッタリスルッテ!」
「ソノトキニ! オタガイノ、ムネヲサワリアッタリ、フクヲキナイデ、ダキアッタリスルンダッテ!」
「ワタシトハ、シナイデスカ?!」
「……は? それはどういう……」
言い終わらないうちに、夏村にあん子が迫ってくる。
するとあん子は、夏村の制服を脱がし始める。
リボンを取り、襟付きセーターを脱がす。
「え、ちょ、なにすんの?!」
夏村の叫びもむなしく、あん子の手はとまらない。
ベストのボタンをすべて取り、スカートを脱がす。
そして一気にハーフパンツを下ろした。
「……っ?! なにしてるんだってば?!」
あん子の魔の手からかろうじて逃げる。
今の夏村はブラウスにパンツというスタイルだ。
白く細い太ももがあらわになり、ブラウスからはブラジャーが若干透けている。
その格好のまま、部屋の隅っこに走って行く。
「いきなりなにすんの?!」
「莉子サントバカリ、ヤラナイデクダサイ! ワタシトモ、ヤッテクダサイ!!」
いつの間にか夏村と同じ格好になったあん子は、まだ迫ってきていた。
夏村の両手をとり、その手をさらに壁につき、夏村を追い込む。
夏村の手は動かせない。
「ワタシトモ、キス、シテクダサイ……」
「は?! あん子とはいつも、充電の……」
あん子の潤った唇に塞がれ、言葉を続けることができない。
驚きと衝撃的なこの状態のおかげで、身動きがとれない。
完全にあん子のペースだ。
上唇と下唇を割って、あん子の舌が入ってくる。
夏村の舌とあん子の舌が絡み合う。
口がだらし無く開き、唾液が下に垂れる。
抵抗できない夏村を、あん子がさらに襲う。
夏村の体に抱き着き、ブラウスのボタンを下から外していく。
胸下ほどまでボタンを外し、唇を離す。
「夏村サン、ツヅキハ、フトン、デス……」
夏村の手を引っ張り、布団に向かう。
が。
「や、やめてよ!!」
夏村が正気を取り戻し、抵抗する。
「こんなことしていいわけないじゃん!!」
ブラウスのボタンを戻しながら叫ぶ。
「ダ、ダッテ! 柑奈サント百瀬サンハ、ヤッテルンデスヨ?! ソレデ、ドウシテワタシト夏村サンハ、ダメナンデスカ?!」
「それは……」
言うのを躊躇ってしまう。
「ナンデスカ?!」
だが、あん子の涙を浮かべた目を見ると、決心がついた。
「それは……!」
「あん子が人間じゃなくてロボットだからだよ!」
あん子が膝から崩れ落ちた。
目に溜まっていた涙が溢れ出した。
それは止まることを知らず、まるでダムが決壊したかのように流れ出す。
「ロボット……」
「あん子は、ロボットじゃん……。柑奈と百瀬は、人間同士なんだよ」
「ウ、ウアーーン! ア、アァ……」
声をあげながら泣き出す。
まるで小さい子供のようだ。
「ジャ、ジャア!」
しゃくりあげながらあん子が聞いてくる。
「ワタシガ! 夏村サンノマエニ! ニンゲントシテ、アラワレテイタラ! イロイロ、シテクレタンデスカ?!」
「……それはっ」
声がでない。
しかし、無理矢理声をだす。
返事をしないといけないから。
「そ、それは! …………わからない、よ」
今はこう言うことしかできなかった。
泣き出すあん子を視界にいれないようにしつつ、椎菜の家に行く準備をする。
行くときの格好は、もちろん制服だ。
明日も学校があるのだから。
「ウアアアアン! トマラナイデス! トマラナイデス……! メ、カラ、エキタイガ……トマリマセン! ウアアアアアン!」
無理だとわかっていても、なるべくあん子の声もシャットアウトしているつもりになる。
「ウアアアアアン!」
準備が終わり、靴を履く。
「………………目からでてるのは涙だよ。あと、その感情は‘悲しい’っていうんだ。じゃあね」
ドアを開ける前に一言言った。
これくらい教えるべきだと思ったから。
そして、ドアを閉める直前に叫ぶ声が聞こえた。
「ワタシハ! ゼっタイニ! ニンゲンニ、ナリマスカラネっ!」
本当の本当に、少しだけ人間らしい話し方になった気がした。
あまり上手に書けませんでしたが、お楽しみいただけたでしょうか?
……というより、楽しんでいただけたら嬉しいです!笑
それと、次回から第二部という形になります。
なぜかというと、「ゼッタイ」から「ゼっタイ」というように、あん子さんが若干進化したからです。
小文字が平仮名表記になったんです!
細かくてごめんなさい!
それではまたノシ




