解散
「「ごちそうさまでした!」」
「オイシカッタ、デス!」
「えへへ、ありがとうございます……」
すっかりからっぽになったお皿とコップを小さくまとめる。
これでいつでも片付けることができる。
――さっさと帰らないかなー……。
そんな思いが椎菜の頭を駆け巡る。
「あ、ねぇ莉子」
ごろごろとくつろいでいた夏村が、改めて莉子に向き直る。
「ん?」
それにつられたのか、莉子も夏村に向き直る。
「そういえば気になってたんだけど、なんか右のほっぺた赤くない?」
夏村は普通に聞いたようだが、莉子の表情は一瞬曇った。
「あぁ……これ?」
「ワタシ、ワカリガフッ?!」
あん子が何か言いかけたが、瞬時に莉子が口を塞いだ。
「ここ、なんか痒くてさぁー。家にいる間もずっと掻いちゃってて。たいしたことないから、気にしないでー」
「そっか。ムヒつけときなー」
「うん」
掻いただけであんなに赤くなるものなのか、と思ったがまあいいだろう。
「……あ、もう4時30分じゃん。僕帰らなきゃ」
「マダ、ソトハ、アカルイ、デスヨ?」
あん子の言う通り、4月の外はまだ明るい。
「それが、僕の家の門限って、5時なんだよね……」
――門限はやっ?!
「椎菜の家から、莉子家って、30分もかかるの?」
「いや、そういうわけじゃないんだけど、5時までには家にいないと……」
「じゃあ、解散しようか」
「うん、夏村ちゃんの言う通りだね」
立ち上がり、階段を下る。
おぼんをケーキが入ったガラスケースに乗せ、店先にでる。
「莉子ちゃん、あん子ちゃん、今日は家に来てくれてありがとう」
「マタ、キマスヨ!」
「また来るねー」
「いつでも大歓迎だよ」
少し顔が引き攣ったかもしれない。
「それじゃあみんな解散! 椎菜、また明日ね」
「夏村ちゃん、また来てね!」
三人は同じ方向へ去って行った。
「今日のノートは豊作ね」
椎菜は低く小さく呟いた。
すごい短くなってしまいました……(^-^;
ごめんなさい!
次は莉子の話になりそうです。
個人的に莉子が気に入りました。笑
あと椎菜も。笑




