くるくるろーる店内
莉子とあん子は、くるくるろーるの前にいた。
目の前にある重たそうなガラスの扉を開ければ夏村がいる。
レースのカーテンがかかっていて、店内はよく見えないが、おそらく夏村はいる。
「あん子、開けよう。開けて、なっちゃんに謝るんだ。一緒に」
「モチロンデスヨ、莉子サン」
「せーの!」
二人で力を合わせて扉を開ける。
そこまで重たくはなかったが、二人で開けたほうが気持ちが高まるのだ。
扉を開けると、カランコロンという軽快な音が鳴り、いらっしゃいませーと出迎えられた。
様々な種類のケーキが入っているガラスケーキの向こう側には、少々ぽっちゃり気味の優しそうなおばちゃんがいた。
「アノ、夏村サン、キテイマスカ?」
あん子が尋ねると、あぁーと声をだしていますよと言った。
「もしかして夏村ちゃんのお友達?」
「そうです」
「じゃあ、ウチの椎菜のことも、よろしくね?」
「ワカリマシタ!」
「じゃあ、ちょっと待ってて」
おばちゃん……椎菜の母親は、いったんお店の裏に引っこんだ。
甘い香りと美味しそうなケーキに目を取られていると、夏村と椎菜とその母親がでてきた。
「あれ、あん子に莉子。どうしたの?」
「あ……い、いらっしゃい。たいしたおもてなしも、できないけど……」
「いや、いいんだ。それより、なっちゃんに謝りにきたんだ」
「え?」
「夏村サン、サッキハ、ゴメンナサイ」
「大事なストラップ壊しちゃって、本当にごめん」
二人そろって腰を曲げる。
ぽかんとしている夏村と莉子の顔も見られないほど頭を下げる。
「あ、いいのいいの。それならさっき作り直したからさ」
そう言うとポケットから四つの人形を取り出した。
「この水色の人形があん子で、オレンジ色のが莉子」
「あと、緑色のが、夏村ちゃんのもので、ピンク色のが、私のです……。みんな、お揃いにしようって、夏村ちゃんが提案してくれて……」
「夏村サン、ウレシイ、デス!」
「ありがとう!」
それぞれの人形を受け取る。
「うふふ、喜んでもらえたのね。じゃあ、あん子ちゃんと莉子ちゃんも、ごはん食べていきなさい」
「いえ、僕はお腹いっぱいなので、大丈夫です。お気になさらず」
「ワタシハ、ハラペコ、デス!」
対照的なあん子と莉子の意見に少しとまどいを見せる椎菜の母親だったが、莉子に「遊んでいきなさい」ということで事が解決した。
「じゃあ、みなさん、どうぞ私の部屋に。あ、こっちです……」
これから頑張って後書き書きますよっと。
今回は少し短めですが、なんかちょうどいい気がしたので切りました。←
次からは椎菜の黒い部分を出していきます。
つまりくるくるろーるでの話は、椎菜中心に見ます。




