第3話 ファンダム
機能戦士ファンダム。
遠い銀河の彼方。
辺境の砂漠の惑星で、戦い続ける、正義のロボット。
人工AIによって動く、完全自立型巨大ロボット。
陸戦型巨大兵器である。
主人公の美少女・サン=セットと共に、宇宙の平和を守っている。
砂漠の惑星では、無法者が、我が物顔で、暴れまわる。
無法者は、2足型ロボット・ウマムを駆り、荒野を荒らし回っている。
「無法者たちの勝手にはさせないわ。戦って、ファンダム!」
サン=セットの声がけで、ファンダムは、起動する。
ガッシーン
ファンダムは、人型巨大ロボット。
片ひざを立てた状態から、ゆっくりと立ち上がる。
片手に、レーザーマシンガンを持ち、走りはじめる。
どこまでも、走る。
走って、撃って、戦う。
「ファンダムは、絶対勝つわ!」
サン=セットの言う通り、ファンダムは負けない。
無法者たちの悪事を、絶対に許さない。
「…わ、悪い事はやめないからなっ」
戦いに敗れた無法者たちは、捨て台詞を吐きながら、逃げ出した。
「今日も明日も、戦いは終わらないのね」
美少女サン=セットは、うつむき加減につぶやいたあと、巨大な姿のファンダムを見上げる。
「でも、ファンダムがいる限り、戦い続けるわ!」
第3話 ファンダム
「…と、これが〜。ファンダムのアニメ第一作ね」
「ファ、ファンダム様。カッコいいです…」
スマホの、アニメ配信アプリの動画を見て、ヲタク2号は喜びを隠せない。
「もう一回、見てもよろしいでしょうか?」
「駄目だよ〜。それ、ボクのスマホだからね。充電するから、返してもらうよ」
サッと、スマホを手元に戻したオタは、勉強デスクにある充電コードを差し込む。
愛用のスマホが、充電中になる。
「ファンダム様、最高でした。ありがとうございます。えっと…、お名前、何でしたっけ?」
ヲタク2号は、オタの名前を覚えていなかった。
「は〜?オタだよ。弟子のくせに、師匠の名前、覚えてないの?」
「す、すみません。オタ様でしたか。覚えました」
「ワタシは、ライラだ。将来は、オタの嫁となる予定がある」
「ライラ様ですか。こちらも覚えました」
名前を覚えていなかったことを謝罪する、ヲタク2号。
今度は、しばらくの間、オタの家で寝泊まりさせてほしいと言ってくる。
「いいけど〜。キミ、アンドロイドなんでしょ?毎日、ものすっごく電力が必要とかで、ボクの家で充電されたら、バカでかい電気料金がかかるとか、困るんですけど」
オタは、腕を組んで、口を、への字にする。
それを聞いたヲタク2号は、首を降る。
「私は、アンドロイドですが、充電は必要ありません。人間と同じように、通常の食事と水分補給だけで、動けます」
「あ〜、そうなんだ。ならば、オーケー!」
オタは、母さんに頼んでくるね、と。部屋を出ようとする。
「ちょ、ちょっと待て!オタ!」
その前に、ライラが立ちふさがった。
「何だよ〜。ライラ」
「こんなわけのわからない女の娘を、寝泊まりさせるのか?それならば、ワタシも、オタの家に寝泊まりする!」
大声で、進言するライラ。
「え〜?」
「オタの身が、心配なんだ!」
「ライラの家、ボクの家の隣じゃ〜ん。寝泊まりする意味、無くない?」
「こ、この泥棒娘のことが好きなのか?」
「この娘は、ボクの弟子だよ。何か、ファンダムのこと好きなの同じだし、もう仲間。明日は、学校休みだし。葉原のファンダムカフェに一緒に行こうと思ってるんだ〜」
「な、何だと!」
ライラは、「ワタシも、行く!」と叫んだ。
…かくして、小田家に、ヲタク2号とライラの寝泊まりが、決定した。




