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五十三話 悪い話と良い話

七月 十六日


レナは病室で最後の診察を受けていた。


「特に異常は無いですね。では、予定通り退院ということで」


女の先生がレナにそう言った。

僕は、師匠との修行を少しだけ抜けてきて、レナの退院を付き添っていた。


「ごめんねー、歩君。付き添いに来てもらって」


「全然大丈夫。気にしないで良いよ」


レナが病衣から着替え終わると、僕は病室に入ってそう言った。

支度が終わると僕とレナは荷物を持って病室を出ていった。


「ノア君、入るよー」


僕たちはそのままノアの病室へと向かった。


「レナさんは今日退院でしたもんね」


レナが私服を着ているのを見て、ノアがそう言った。


「うん、ノア君はいつ退院できそう?」


「昨日行った時と変わらないですね。まだ、一週間近くは治療を受けないと」


「そっか、ノア君が治ったら、三人で打ち上げ行こうねー。いろいろあって出来て無いからさ」


「はい」


レナがそういうと、ノアは笑って答えた。


「歩、柳生さんに修行つけてもらってるんだろ?」


「うん、そうだけど」


「頑張れよ」


「ノアこそ、早く怪我を治してね」


「うん。じゃあな、歩」


「うん、退院する日にまた来るから」


そして、僕たちは、ノアに別れを告げると、病室を出て、中央病院を後にしたのだった。


「歩君は、またすぐ宗一郎さんのところへ行くんだよね?」


「え? うん、そうだよ」


病院を出てすぐに、レナが聞いてきた。


「じゃあ、ここでお別れだね」


「レナも師匠のところへ行かないの?」


「うん、私はちょっと別に行くところがあるからさー」


「どこ行くの?」


「それは、秘密だよー」


レナは口に人差し指を立てながら、そう言った。


「えー、教えてくれたって良いのに。一週間まるまるそこに行くの?」


「そうだね、あっ、でもちゃんとノア君の退院の日は行くから! そこは心配しないでね」


「そっか、じゃあここでお別れかぁ」


「うん」


「じゃあね、レナ。気をつけてね!」


「歩君こそ! じゃあね、また一週間後!」


僕たちはそう話すと、別々の道を歩いていった。

僕はうっすらレナが何をしようとしているのかは気づいていた。

僕は周りの人の顔色を伺って生きていたせいか、人の考えることなどを読むのが少し上手かった。

だから、レナは隠していたけれど、レナが何かを決心していたことを感じ取っていた。


「僕も頑張らないとな・・・・!!」


そうして、僕はまた師匠のところへと戻るのであった。



ダンジョン組合


歩と別れた後、レナはダンジョン組合へと来ていた。組合に着くと、組合マスターである夜越 龍羽が珍しく一階にいた。


「来たか、レナ」


「うん」


龍羽は前日の夜、レナに呼ばれていた。


「じゃあ行くか」


「そうだねー」


そして、二人は組合を出て、歩いていくのだった。


「まさか、お前が修行をしたいだなんて言ってくるとはな」


「修行ってよりかは、ブランクを取るためだけどね」


「・・・・、明治神宮ダンジョンでの一件か」


「うん。私はまた、失敗するところだった。だから、今よりもずっと強くならないと」


「そうか」


二人は歩きながらそんなことを話していたが、すぐに二人とも黙ると、何も話さずに歩き続けていた。

そして、沈黙のまま歩くこと二十分ほどして、二人は一つのダンジョンの前に来ていた。

明治神宮ダンジョンなどとは違って、冒険者はおらず、加えて屋台なども無く静かな場所であった。

ダンジョンには受付なども無く、ただ、ダンジョン入口の前に大きめのゲートのようなものがあるだけであった。


「行くか」


龍羽は手をボキボキと鳴らすと、ダンジョンへと向かっていった。


「ふぅーっ」


レナは息を吐き出して、龍羽の後ろをついていった。

ゲートの目の前まで行くと、二人は金色の冒険者プレートを取り出した。そして、そのプレートをゲートの真横にある改札機のようなものの上に置いた。すぐに、認証が済み、閉ざされていたゲートが開いた。二人はプレートを取ると、中に入っていくのだった。


「レナとダンジョンに行くなんて久しぶりだなぁ。二年ぶりくらいか?」


「そうだね。龍羽さんも身体鈍ってるじゃ無いの?」


「馬鹿を言うな。俺は定期的にダンジョンには行ってる」


「でも、ゴールドでは無いでしょ?」


「まぁそうだな」


レナが今言ったように、二人が来ていたのはゴールドダンジョンである新宿御苑ダンジョンであった。

ゴールドダンジョンの難易度は、簡単に言えば、明治神宮ダンジョンで三階層以下から出てくるレベルのモンスターが一階層から出現してくる。それに加えて、ゴールドダンジョンの平均の階層数は十階程度であり、精神的にも肉体的にも冒険者にとってつらいものとなっていた。


「レナ、忘れていないよな?いつも言っていたことを」


「うん。『自分の身は自分自身で守れ』でしょ?」


「ああ」


「そんなの百も承知だよ。それに、それくらいのことが出来ないんなら、ここに来ないしね」


「・・・・そうだな」


龍羽は昨日の夜のことを思い出していた。

昨夜、レナから電話がかかってきていた。その内容はゴールドダンジョンで動きの勘やブランクを取るから龍羽にも手伝って欲しいと言うことだった。

レナと長年の付き合いである龍羽は電話越しにレナの声が微かに震えているのに気がついていた。少なからず、龍羽はレナの心情を理解していた。だから、龍羽は組合マスターで忙しい身ではあったが、レナの頼みを聞いたのだった。


「龍羽さん、何ぼーっとしてるの? もう一階層に着くよ?」


「ん? ああ、すまん」


「しっかりしてよ。下手したら私たちでも命を落としかねないんだからさ」


「ああ」


そうして、気持ちを入れ直すと、二人はゴールドダンジョンに挑み始めるのだった。




レナがダンジョンに挑む一方で、僕は師匠にしごかれていた。

バコッという音を立てて、僕は壁に激突した。


「くっそ・・・・!!」


僕はレナの付き添いが終わって、帰ってくるやいなや速攻で師匠と手合わせをしていた。

十分程度しかまだ手合わせしていないのにも関わらず、僕は既に五回以上吹っ飛ばされていた。


「全然ダメだな、歩。合成技を使おうとしてるのがバレバレだ」


「そんなこと言ったって、まだ完全じゃ無いんだから当然でしょ・・!!」


僕は起き上がりながら、師匠に言った。


「俺はお前に何回も合成技を見せてるぞ? 早く模倣しろよ」


相も変わらず師匠は厳しかった。厳しい上に無茶を言ってくる。

師匠は技だけを練習させることは基本しない。師匠は技を数回見せたら、あとは実戦で覚えろっていうタイプであった。だから、数回技を見せられただけで、細かいことなどは一つも教わっていなかった。


(「本当に、無茶苦茶な人だな・・・・!!」)


———それは私も同感だな。


(「ですよね!?」)


———だが、実戦形式で修行をつけるのは良いな。それに、君は過酷な道を進むんだろう? ならこの程度は許容範囲だろう?


(「それは、そうですね。なら、せめて師匠に一撃以上まともに食らわせます!」)


———良いぞ、その意気だ!


僕はまた、師匠に突き進んでいった。


「さぁ時間は限られているんだ。どんどん来い!」


師匠がそう叫んだのだった。

そして、また打ち合いが始まったのだった。



七月 十七日


僕が遅めの昼ごはんを師匠の家で取り、その片付けをしている時だった。僕の携帯が不意になり始めたのだった。

携帯に表示されている番号には心当たりは無く、掛けてきた相手が誰かは分からなかった。


「もしもし・・・・」


「歩君」


「その声は拓義さん?」


「はい、そうです。早速で悪いんですけど、ニュースがあります」


「もしかして、蒼丸関連のことですか?」


「そうです。私たちはさっき西倉 蒼丸と、桜 つぐみの取り調べを行いました」


「なら、もうこの事件は終わりですね」


「・・・・いえ、そうはいきませんでした」


「? どういうことですか?」


「・・・・ッ、捜査が打ち切りになってしまいました」


「!!桜が原因ですか?」


僕はつぐみが警察の偉い人の娘であることを思い出していた。そして、前、僕も使っていたラグナロクが集まってするマンションは元はと言えばつぐみの父親がつぐみに与えたものであることも知っており、父親は桜を溺愛していることは分かっていた。


「はい、そうです。桜 つぐみの父親は警視総監です。それに加えて、警察は一枚岩じゃありません。そのせいで、この事件の事は闇に葬られると思います」


「そうですか」


「本当にすみません! 私たちの力が足りず、こんな結果になってしまい、本当にすみません」


「・・・・、大丈夫ですよ、拓義さん。だから、そんなに気負わないでください」


「しかし・・・・」


「良いんですよ。僕はもう過ぎたことだと思っていますし。あいつらに恨みはありますけど、あいつらがどうなろうともうどうでも良いので」


「・・・・・・、分かりました。もしまた何かあったら、すぐに連絡してください。歩君が犯罪をしていない限りは歩君の味方でいますから」


「ハハ、そうですね。また何かあったら連絡します。今回はありがとうございました」


「本当に力足らずですみませんでした!」


最後に拓義さんはそう言うと、電話を切ったのだった。


「やっぱり、捕まらなかったかぁ・・・・」


僕は携帯を持っている右手をぶらんと下げてそう呟いた。

正直、蒼丸たちのことを話しても捕まらないとは思っていた。


(「捕まらなかったって事は、あいつらは僕を探してるのかなぁ・・?」)


———多分そうだろうな。


(「そうですよね・・」)


———まぁ、警視総監は君から見たら敵かもしれないが、警察全てがそうじゃ無いだけましだろう


(「確かに、それはそうですね」)


———ああ、だから、次あいつらが襲ってきたとしても今のような状況にはならないだろう。まぁ、ここまで大事になりかけたのに君を襲ってきたら、あいつらの正気を疑うけどな


(「それもそうですね」)


「おい、歩!! 始めるぞ」


「今行きます!」


師匠にそう呼ばれて、僕はまた修行に戻るのであった。


七月 二十三日



あれから一週間が経った。


「それじゃあな、歩」


「はい、ありがとうございました」


「ああ、またいつでも来い」


「はい!」


「菫さんもありがとうございました」


「いえいえ、この人も言っていたけど、またいつでも来てね」


「はい、ありがとうございます!」


「じゃあ、行ってきます」


「ああ」


僕は師匠たちに別れを告げると師匠の家を出た。

そしてその足で、ノアがいる病院へと向かった。

僕は昨日、レナから連絡を受けていた。

その内容は明日ノアの退院があるから、一緒に行こうと言うものであった。

どうやら、レナも用事は終わっていたようだった。


宮家中央病院


ノアの病室へ向かうと、ノアの病室にはノアと、白衣を着たノアと同じ金髪の男性が立っていた。


「こんにちはー」


少し気後れしながら、僕は病室へと入っていった。


「ああ、歩。もう修行は終わったのか?」


「うん、ボロボロだけどね」


そう言う僕の顔や腕には絆創膏やら、ガーゼやらが貼ってあった。


「治そうか?」


「いや、良いよ。すぐ治るだろうし」


「君が歩君か、よろしくね!」


ノアとは違って背の高いイケメンがそう話しかけてきた。


「えーっと、こちらの人は?」


「・・・・、知らない人」


「冷たいこと言うなよ、ノア。初めまして、いつもノアがお世話になってます。ノアの兄のレオ・ライヘンドアです」


「えっ、ノアのお兄さん?!」


「認めたく無いけどな」


「そんなこと言うなよ、ノア。もっと兄を尊敬して良いんだぞ?」


「・・・・・・、こんな感じの性格だから、気をつけろ、歩」


「って言うか、僕初めて聞いたんだけど、ノアに兄弟がいるなんて」


「まぁ言ってないからな」


「言ってくれても良かったのに。こちらこそ、いつもノアにお世話になってます、刻藤 歩です」


「ん? 刻藤?」


「どうかしましたか?」


「いや、高校か、大学にそんな名字の後輩がいたような・・・・」


「ノアのお兄さんってもしかして、東京大学出身じゃ無いですか?」


「レオで良いよ。うん、東京大学出身だよ」


「ああ、じゃあその時かもしれないですね。僕の姉も東京大学だったので」


「あっ、思い出した。あの、真面目で可愛い子か! 確か、冒険者をやりながら、大学に行ってたんだよね」


「よくご存知ですね」


「あー、懐かしいな。元気にしてる?お姉さんは」


「おい、兄貴」


レオさんがそう言った瞬間にノアがレオさんの脇腹をつついた。


「大丈夫だよ、ノア。すみません、姉はもう死にました」


「! すまないことを聞いた。悪気は無かったんだ」


「いえ、もう昔のことなので、大丈夫ですよ。それに、姉はいつも忙しそうで、僕はあまり会話とか出来なかったですし」


「本当にすまなかったね」


「それよりも、ノアはもう大丈夫なんですか?」


「ああ、もう異常は無いよ。予定通り退院で大丈夫」


「そうですか、それは良かった・・!」


その時だった。


「ごめーん、少し遅れちゃった!」


レナが扉を開けて入ってきた。レナは急いで走ってきたのか、息が切れていた。


「ごめんね、二人とも・・って、こちらの方は?」


「どうも、ノアの兄のレオ・ライヘンドアです。彼氏とかいますか? もしいなかったら、自分はどうですか?」


そう言うと、レオさんはイケメンフェイスを全面に押し出して、レナへ自己紹介した。ちょっとナンパをしているような感じだった。


「やめろよ! バカ兄貴! マジでやめて!!」


ノアがすぐさま叫び出した。


「アハハ、面白い人だね。初めまして、私は始動 レナです」


レナはレオさんの行動を笑いながら、綺麗にレオさんのアプローチをいなしていた。


「ノアが苦手にしている理由がちょっと分かったかも」


顔を押さえているノアに近づいて、ぼそっとそう言った。


「分かっただろ? アイツは女性が大好きだからな。ああ見えてって言うか、見たまんまって言うかなんかチャラいんだよ」


「なるほど。一瞬でイメージが変わったよ」


「初見殺しだから」


ノアが、成長したら、あんな風になるのかなぁと思うと、少し面白かった事は言わないでいた。


「お前、今失礼な事考えてんだろ」


「・・・・・・、いや別に」


「で、ノア君は退院できそう?」


レナさんのナンパを華麗に躱すとノアにそう聞いた。


「あっ、はい。もう大丈夫です」


「よし、じゃあ三人で打ち上げ行こっか」


「はいっ!」


「ノアー、俺も言っちゃダメ?」


「当たり前だろ。それにまだ仕事があんだろ」


「そうだけどー」


「ほら、早く行けよ」


「はあ、全く。・・・・、レナさん、歩君、こんな弟ですがこれからもよろしくお願いします」


レオさんはさっきまでのおちゃらけた感じから、真面目な顔つきで僕たちへと頭を下げた。


「はい」


「じゃ、仕事があるんで、また!!」


僕たちの言葉を聞いて、微笑んでそう言うと、レオさんはノアの病室を出ていった。


「はぁ・・・・」


「なんだかんだで良いお兄さんだねー」


「・・・・、そうですね。なんだかんだで」


「さっ、ノア君は早く着替えて、着替えて! 打ち上げする店はもう予約してるから、早くしないと!」


「はい」


そして、僕たちは、ノアの準備が終わってから、宮家中央病院を出ていったのだった。



午後 一時


僕たちは、昼ごはんと打ち上げをする場所へと歩いていた。その時だった。レナの携帯が鳴り始めた。


「ごめん、ちょっと出てくるね」


レナは少し離れて電話に出た。


『えっ、今から用事があるんだけど』


『———』


『いや、予約もしてるんだけど』


『———』


『えー、分かりましたよ』


電話を切ると、レナは僕たちの方へと向かってきた。


「ごめん、二人とも。打ち上げは後回し。組合から呼ばれちゃった」


「あー、そういえば言ってたね」


「うん、その事で」


「良いですよ、じゃあ組合に行きましょう」


そうして、僕たちは、打ち上げ場所から、ダンジョン組合に目的地を変更して向かうのだった。



ダンジョン組合 三階 会議室


僕たちが組合に着くとすぐさま三階にある会議室へと通された。

何故かは分からないけど僕たちが会議室へと行く途中に、多くの冒険者たちが僕たちのことを見ていたのだった。


「来たわね」


会議室には龍羽さんと、麗さんと八城さんと他に知らない人が四人それぞれ椅子に座っていた。


「三人はそこの椅子に座って」


麗さんにそう言われて、僕たちは八城さんの隣の席に並んで座った。


「全員揃ったわね。それじゃあ今回の事件について話しましょうか」


麗さんは立ち上がるとそう言った。


「それじゃあ、まずは無明いえ、刻藤 歩君。ダンジョンで何が起こったのかを詳しく教えてもらえるかしら?」


「あっ、はい。えっと———」


そして、僕は麗さんと八城さんに話した時のよりももっと詳しくダンジョンで何が起こったかを話した。


「どう言うことだ? そんな現象なんて聞いたことが無いぞ?」


「ああ。それに、液体と固体を自由に変化させることが出来るモンスターなんて存在していないぞ?」


案の定、その話を初めて聞いた四人の組合員たちはざわついていた。


「静かにしなさい。歩君、そのモンスターの核を今持っている?」


「はい、持ってます」


僕はそう言って、アイツの割れた核を机の上に置いた。

机の上に置いた瞬間、なお一層組合員がざわつき始めた。


雅国(まさくに)君、これを解析できるかしら?」


「・・・・、率直に言うと、無理ですね」


麗さんが眼鏡をかけた背の低い男の人に声をかけた。


「そう・・・・、歩君。この核はあなたが所有して。武器に使っても良いし、あなたの思うように使って」


「でも、良いんですか?」


「ええ、私たちでは、これは解析出来なさそうだからね」


「どう言うことですか?」


「彼の能力は解析(アナライズ)という能力なの。見たものや触れたものなどを解析して、それが何なのかを知ることが出来るのよ」


そう説明されると、雅国と呼ばれた人が僕へ向かってお辞儀をした。


「分かりました。じゃあ、これは僕が貰います」


「ええ、それに冒険者はダンジョンで手に入れたものを何にも縛られずに所有できる権利もあるしね」


「ありがとうございます」


そう言って僕は核をまたしまった。


「お前たちはパーティーって事で良いんだよな?」


龍羽さんが、僕たちへ向かってそう言った。


「「「はい」」」


僕たちは声を揃えて同時に言った。


「フッ、そうか。じゃあ、お前ら、今この時から金級パーティーだ。良いな?」


「え?」


「それと、歩。お前は今から金級の冒険者だ。良いな?」


「えっ、えぇぇぁ!!!」


いきなりの衝撃発言に思わず変な声が出てしまった。


「これは、組合マスター、副マスター、そしてここにいる幹部そして、現金級であるレナと黒級の宗一郎の推薦によって決まった事だ。特例中の特例だがな」


「ホ、ホントウデスカ?」


「ああ。他の冒険者が文句を言っても受け付ける気はない。だから、金級らしい行動を心がけろよ?」


「はいっ!」


「良かったな、歩!」


「良かったねー!」


横に座っていたレナとノアがまるで自分の事のように嬉しがってくれていた。


「うん、ありがとう!」


「それじゃあ歩、プレートを出せ今金級に表示を変える」


僕はそう言われて、プレートを麗さんに提出した。麗さんが会議室を出てから数分して、麗さんが戻ってくるとプレートを返却された。そこには、金級の文字が書かれていた。


「よし、じゃあ話は終わりだ。この場の全員で飲みに行くぞ」


そう言って龍羽さんが立ち上がった。

そして、続くように麗さんと八城さん、他の四人の幹部たちも立ち上がった。


「三人とも、お前らも来るよな?」


「行く行くー」


「レナでも、さっき言ってた店は大丈夫なの?」


「うん、もう予約をキャンセルしておいたからね」


「そうなんだ」


「だから、私たちも行こ!」


「うん」


そして、僕たちも立ち上がると、龍羽さんたちに続いて、打ち上げをしに行くのだった。











すみません、一日更新が遅くなりました。

言い訳をすると、原稿のデータを全ロストしていました。本当にすみません。


次回辺りからまたダンジョン編になると思いますので、お楽しみに。

次回は日曜日までに更新します。


面白かったら高評価の方お願い致します。感想やコメントなどもお待ちしてますのでよろしくお願いします!

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