歩いていたのは?1
平日の夜、部屋でメダカの水槽を眺めていた。
「次は シジミでも入れてみるか…水換えの手間も減るし…」
そんなことを考えながら、グラスの冷たいお茶をひと口飲む。
氷がカランと鳴って、部屋の静けさに小さく響いた。
水槽の中では、メダカがゆっくりと泳ぎ、エアレーションのポコポコという音だけが一定のリズムで流れている。
そのとき、こたつの上に置いていたスマホがぶるっと震えた。
画面を見ると、最近はあまり連絡を取っていなかった友人の名前が表示されていた。
「久しぶり、今週末空いてない?」
短いメッセージ。
予定を確認してみると、特に何も入っていない。
「久しぶり、空いてるけどどうした?」
と返すとすぐに既読がついた。
「少し飲みに行こうや。お前好みの話もあるし」「まぁ、ええけど。土日のどっちで何時にする?」
と返すと、
「土曜日の18時に、いつもの居酒屋でどうや?」
「ええぞー」
「ほんなら、それで」
いつもなら電話をかけてくるやつが、今日は珍しくメッセージだけだった。
「なんや、急にどうしたんやろな」
そう思いながら、グラスの残りのお茶を飲み干し、布団に潜り込む。
週末の土曜日、目を覚ますと、日はすでに真上にあり、部屋の中はすっかり明るくなっていた。
「久しぶりにこんなに寝たな」
そう独り言を言いながら体を起こす。
カーテンを開けると、雲ひとつない青空が広がっていた。
「今日も暑そうだな」
そう思いながら、軽く身支度を整える。
キッチンに向かい、トースターに食パンを二枚放り込み、その間にフライパンを温め、目玉焼きとソーセージを焼いていく。
焼けたパンにソーセージを乗せ、その上に目玉焼き。
さらにフライパンで溶かしたチーズをとろりとかけてサンドにする。
氷を入れたグラスにアイスコーヒーを注ぎ、席に着いた。
テレビをつけると、昼のニュースが流れている。
「物騒な事件が多いなぁ」
そう思いながら、ゆっくりと食べて洗い物を済ませた。




