豪雨に出かけるのは?1
朝からバケツをひっくり返したみたいな大雨が降っていた。
屋根を叩くバチバチという音が、目覚ましより先に俺を起こす。
休みの日くらいもう少し寝かせてくれよと思いながら、布団の上で伸びをしたが、雨音が耳に残って眠れそうにない。
仕方なく体を起こしてカーテンを開けると、
外はまだ夜の続きみたいに暗くて、雨が横殴りに降っていた。
「連休の中日にこんな降らんでもええやろ…」
と独り言をこぼしつつ、ゆっくり着替える。
エアコンを切って部屋を出た瞬間、ムワッとした湿気が肌にまとわりついた。
気温はそこまで高くないのに、空気だけが妙に重たくて、じんわり汗がにじむような感じがする。
「うわ、湿気すご…」
そうぼやきながらキッチンへ向かう。
コーヒーを淹れ、トーストを焼き、フライパンでは卵とベーコンがジュッと音を立てる。
油の匂いがふわっと広がって、腹がぐぅと鳴った。
ベーコンをトーストに乗せ、蒸し焼きにした目玉焼きをそっと重ねる。
雨の音を聞きながら食べる、休日の贅沢な朝ごはん。
食べ終わったあと、グラスに氷を入れて冷たい麦茶を注ぎ、カラン、と氷が鳴る音を聞きながら部屋に戻った。
エアコンを入れ直すと、さっきまでの蒸し暑さが少しずつ引いていく。
ソファに腰を下ろして今日の予定を見直す。
外は相変わらず土砂降り。
「この雨の中出かけるのはさすがに面倒やなぁ」
と独り言をこぼす。
食材はカップ麺も袋麺もあるし、冷凍庫には焼きおにぎりも残ってる。
今日は一日、部屋でのんびり過ごすと決めた。
テレビをつけて、映画アプリを開く。
久しぶりに邦画の古い作品を選んで再生する。
画面の中の昭和の街並みと、窓の外の雨音が妙に合っていて、なんとなく落ち着く。
映画を流しながらスマホゲームを起動する。
賑やかなBGMはオフにして、ポチポチと画面をタップするだけの単調な作業を続ける。
それにも飽きてきて、今度はカメラを取り出してレンズの手入れを始めた。
クロスで軽く拭いて、埃を飛ばして、気づけばまた時間が過ぎていく。
ダラダラと過ごしているうちに、いつの間にか昼飯の時間になっていた。




