とあるレジャー施設で2
担当の方が受付から顔を出してくれたので、
「おはようございます。今日もお世話になります」と挨拶すると、「おはようございます。いえいえ、こちらこそお世話になります」と柔らかく返してくれた。
外の空をちらりと見上げながら、
「今日は少し曇ってますが、大丈夫そうですか?」と聞かれる。
「俺、晴れ男なんでなんとかなると思います」
そう笑いながら答えると、「晴れ男なのはいいですね」なんて言いながら、そのまま世間話に花が咲いた。
趣味の話になったとき、「実は怪奇譚を集めてまして」と言うと、担当の方は少し驚いたように「ほう、珍しいですね」と返してきた。
そこでふと思い出して、
「そういえば、レジャー施設って怪談よく貰うんですが、こちらでもあったりするんですか?」と聞いてみる。
すると、担当の方は一瞬だけ目を丸くして、
「えっ?よく聞くんですか?」と聞き返してきた。
「えぇ、よくお話を聞いたりするんですよ」
そう答えると、担当の方の笑顔が一瞬だけ止まった。
そのあと、担当の方は受付窓口から少し離れた場所へ歩き、人目の少ないところで、「ちょっと」と言うように、指先でちょいちょいと手招きした。
その仕草が、妙に“慣れている”ように見えた。
(これはオモロい話が聞けるぞ)
そんな期待が胸の奥でふくらんで、担当の方が手招きする物陰へと歩いていった。
「いやぁ、あんまりお客様に話すことでもないんですけどね」
そう前置きしながら、担当の方は少しイタズラっぽく笑った。
その笑い方が、
“ちょっとだけ特別な話を教えますよ”
という空気をまとっていて、思わずこちらもつられて笑ってしまう。
周りのざわめきから少し離れたその場所は、受付の喧騒がふっと遠のいて、まるで休憩時間の裏話を聞くような、そんなゆるい空気が流れていた。
担当の方は腕を組み、どこから話そうかと少し考えるように視線を上へ向けてから、
「実はですね──」




