第39話 夏の校外学習模擬戦 決勝戦⑤
俺は次から次へと繰り出される嵐山の攻撃を魔弾で凌いでいた
「魔式展開 魔弾!…はぁー。流石に強いな、嵐山」
「夏こそ!なかなか楽しませてくれるじゃないか。ここまでは互角のようだね。ならウォーミングアップは終わりだよ!スキル【嵐】風鎌!」
三日月状の風の刃が俺に向かって放たれた
これは…不規則に放たれた攻撃か。よくもまぁ、ここまで魔法を形状変化させられるものだな。タイミングが図りずらい。
「魔式展開 魔弾!」
俺の魔弾が当たった。だが、嵐山の攻撃は消えることなく向かってきた
なるほどな。幾分、攻撃力もさっきの太刀風と違ってあるわけだ。魔弾がダメなら、避けて近づくまで!
「はぁっ!!」
俺はスキル【第六感】で攻撃を読み、全てを避けた
そして、触覚でスピードを上げ、嵐山に一撃を与えた
「うっ!今のは効いたな。まさか、体術かい?しかも速いね。本当にスキルは【第六感】なのかな?」
「勝手に探っていろ。その間に敗北するぞ?」
「確かにその通りだ。夏もまだ本気じゃないなんて嬉しいよ!今度はさっきの倍だ!風鎌!!」
大量の攻撃が俺に向けて放たれた
おいおい。流石にこれは…
「魔式展開 土御門!!」
俺は触覚で避けながら、避けきれない攻撃は土弾により相殺した
「ふぅー。さすがに多かったよ」
「これも耐えられるのか。夏…やっぱり君は強いよね?俺の目には間違いはなかった。なら、レベル5の俺が本気を出しても問題はないかな。スキル【嵐】風神!!」
嵐山の言葉と共に、周りに強力な風が吹き荒れた
天候を変える…。まさに災害級と言うやつか。
この風の強さじゃ、魔弾の軌道が確保できないな。今にも飛ばされそうなくらい強い風だ
「こんな風の中では、お前も技を放つことは難しいだろ?」
「フフッ。残念ながらそれは無いよ。この風全てが俺の演算能力で生成されている魔法だよ?なら、風の流れは俺の手の中だ。言いたいことはわかるよね?」
「…なるほどな。つまり、風の動きを計算して攻撃を放てるってことか」
「そうゆうこと!まぁ、それ以外にも…」
「相手の攻撃も計算して避けられる。か?」
「…驚いたな。これを発動してそこまで読めたのは夏が初めてだよ」
初見でこれをくらったやつは、嵐山にどう攻撃を当てようか考えるはずだ。だが、それは嵐山の計算の手の中で踊らされるだけであって、必中からはもっとも遠い。火力を上げた攻撃を放とうとすれば発動時間がかかり、余計読まれやすい。嵐山独自の完璧な技だな。普通の魔法士が威力の高い武器や魔法で戦っていても演算や軌道が狂わされていただろう。まして、この風の中では魔法術式展開や固定術式さえ、ままならない。
「どーした?これを見て怖気付いたのか?」
残念ながら、それはないな。確かに強力な技だ。どんな攻撃も逸らしてしまえば当たらない。だがな…
「俺が相手とは災難だったな」
スキル視覚で魔術式を解析…そして、俺の演算能力が有りさえすれば
「魔式展開 魔弾!」
俺の攻撃は風の影響で軌道が逸れた。だが、嵐山の的めがけて放たれていった
「な!!どうゆうことだい?」
嵐山は驚きながら攻撃を避け言った
「お前が言ったんだろ?演算能力で生成された魔法って。なら、お前以上の演算能力をもつ俺なら、お前以上に動きが読めるってわけだ」
「そ、そんな!ありえない!相手の魔術式を普通の人間が読めるわけない!それこそ魔眼などがないと見えないはずだ!」
まぁ、そりゃそうだ。俺のスキル【第六感】でそれができるわけないんだが。混乱しているなら、それはそれでいいか
「魔式展開 魔弾 乱」
乱射された魔弾は各方向に飛ばされたが、全て風に乗り、嵐山の元に向かっていった
「くそ!風鎌!」
「まだだ。魔式展開 魔弾 火神楽 土御門」
「一丁の銃で違う系統の魔法を連続だと!?風鎌!風鎌!風鎌ぁーーー!!」
嵐山は俺の攻撃を必死に防いだ
「ハァハァ。ハァハァ。夏。君はやっぱり強いな…。これを出したのはレベル5の血十以来だよ。神嵐槍!」
嵐山の右手にとてつもない量の風が集まり、トライデントが出来上がった
この高出力の魔術式と魔力濃度は…
すごいな。今まで見てきた魔法の中で1番強いのが見てわかる
今の血十はこれに対抗できるほど強いのか
「くらえ!!」
風のトライデントは俺に向けて放たれた
速い!吹き荒れた風すらも微動だにしない強力な技か!
「くっ!」
俺はギリギリその技を避けた
「まだまだ!神嵐槍!神嵐槍!神嵐槍!」
おいおい。まて、こいつ。模擬戦だって忘れてるだろ!殺す気か!
「魔式展開 魔弾!!」
魔弾で少し威力を弱めても無駄か。どんどん放たれてくる!
俺は必死に嵐山の攻撃を避けた
「逃げてるだけか!夏!」
まったく。しかたない。
俺は右腰に下げたもう一丁の銃を握り、構えた
「なんだ?その氷漬けの銃は!そんな無愛想な銃で俺の神嵐槍は防げないよ!!くらえ!」
そう言って、俺に攻撃を放った
どうだかな…
「魔式展開 魔弾!」
俺が放った魔弾は神嵐槍を貫き、その威力で周りに吹き荒れていた風も消し去った
「…その威力…。な、なんだよそれ。なにをした!?」
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