第32話 夏の校外学習模擬戦 準決勝
模擬試験も終盤になり、準決勝が始まろうとしていた
「さて、相手は雷豪班だ。どう戦えばいいか意見を聞かせてくれ」
「やっぱり1回戦の時みたく一青さんの初撃なんてどうかな?」
「まぁ、それが1番楽でいいんだがな。だが、1回戦で見せている以上相手も警戒してくる筈だ」
「そうね。しかも、相手は守り特化で察知機能もあるわ。千冬の攻撃も防がれる可能性があるわよ」
さすが朝日さんだ。よく読めているな
「その通りだ。そこで相手に居場所を悟られる前提での作戦になってくる。まず高橋班と同様に2手に分かれよう」
「最も理にかなってるわよね。メンバーは?」
「俺と朝日さん。千冬、猫頭、梵さんだ」
「…ちょっといいですか?」
「どうぞ、梵さん?」
「六条くんはリーダーなので1番脱落されたら困ると思うんです。なら、ツーマンセルよりもスリーマンセルに入るべきかと。それに千冬ちゃんも一緒の方がより安全なんじゃ」
「まぁ、確かにそうだな。だが、朝日さん1人で俺の護衛は十分だ。それに、梵さんの探知魔法と千冬の攻撃力があったほうが裏をかきやすい。それと猫頭の機動力が有ればそちらも十分だとおもってな」
「じゃ、つまり私達は囮役ってことね?」
「あぁ。大義名分はそれでいい。俺のいないそちらのチームは千冬に指揮をとってもらう。つまり、この試合は朝日さんの火力と千冬の統率力の見せ所だ。梵さんはそれでもいいかい?」
「はい!六条くんの作戦には納得いきました!」
「よし!それじゃ、いくか!」
『第3試合、地形は【湖】だ!それでは、始め!!』
「千冬!1発目は任せるぞ!」
「おっけー!氷帝鮮麗」
千冬の目の前が一気に氷漬けにされた
「…ダメだね。読み通り離脱の放送がされない。夏君の言う通り読まれてたかな?」
「まぁ、これはブラフだ。作戦通り分かれるぞ!猫頭と梵さんは千冬の指示に従ってくれ。3人ともがんばれよ!…いこう、朝日さん」
「まっかせといて!猫頭くんと一恵の命は預かったわ!夏達も頼むわね!」
「私に任せなさい!六条くんを守り抜いてみせるわ!」
俺達は2手に分かれて走って行った
「それで、六条くん。相手の位置を知る術はあるのかしら?」
俺の聴覚を使えば容易いことだが
「相手は察知能力があるからな、きっと向こうから来ると思うぞ?」
「なるほどね。それにしても六条くんが高橋くんと同じ手を使うとは思わなかったわ」
「というと?」
「六条くんは全員で相手を倒すイメージだったから、少し意外なだけよ」
なるほどな。まぁ、確かに確実に倒す方法ならある。だが、せっかくの模擬戦だ。色々試す方がいいだろう。
「まぁ、俺は勝ち負けにそこまでこだわらないからな。みんながどこまでできるかある程度みておくのが今回の俺の仕事だ」
「フフッ。なら私は全力でそれを全うするだけね」
俺と朝日さんは数分体育館内を走った
すると、目の前に雷豪班が見えてきた
「やはり、さっきの試合と同じ陣形か」
「六条くん!いくわよ!」
「あぁ!魔式展開 魔弾」
俺は銃口から魔力弾を発射した
だが、盾岡のスキルで防がれた
学校用の魔法武具じゃ、火力を出せないな…
「しかたない。もう2発いく!魔式展開 火神楽」
銃から圧縮された火の弾が発射された
それを盾岡がガード、圧城さんが空気を圧縮させて、一緒にガードした
火力が…。しかたない!だが、これで2人は釣れた。朝日さんにも余裕ができているはずだ
朝日さんは魔装武具に魔力を流すと、持ち手しかなかった魔装武具から魔力で光る刀身が現れた
「くらいなさい!」
朝日さんが大きく剣を振りかぶった
そこに日暗のスキルで自身の影が動き、朝日さんの影と繋がった
同時に朝日さんは身動きが取れなくなった
「う、動けない…」
「一恵!もらったわよ!」
バチバチっと音が鳴り雷豪さんが身体中に電気を走らせた
日暗の影か。先程の試合で見ていたが動きも速いな
「魔式展開 魔弾 乱」
魔弾は盾岡達のシールドをうまく避けて影を撃ち抜いた
朝日さん動けるようになり雷豪さんの剣をギリギリで避けた
「助かったわ!六条くん!」
「あぁ。といっても、こっちは2人だ。気を抜くなよ」
「六条 夏!あなたとは一度戦ってみたいと思っていたわ!あの仁くんが一目置いている存在だからね。スキル【雷】雷神!」
雷豪さんの体から目に見えるほどの雷が体に纏った
全く…嵐山といい雷豪さんといい。俺は目立ちたくはないんだがな
「朝日さん、雷豪さんを頼めるか?俺は他の4人を引き受ける」
「え!?でも流れからして六条くんと戦いたがってるけど?」
あんな目立っている人と戦ったら俺も目立つからな…。そんな事態は避けるに越したことはない
「雷豪さんは近距離が得意みたいだからな。ここは朝日さんに任せるとするよ。まぁ、千冬達が来るまでねばるとしよう」
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