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転校生君とテスト後

遅くなりました。ちょっと長めです。



中間テストの期間はあっという間に過ぎた。

テスト中は午前授業であったものの、今日からは通常授業。

実力を出し切れたらしい隣の席のクラスメイトは、なんだか嬉しそうに次に返って来るであろうテストについて、友人らしき子に話しかけている。

思わず手で目を覆いたくなるくらいには眩しい光景だ。

実際にそんなことをしていると、反対側のお隣の席のクラスメイトがまたかという顔をする。そんな顔をされる覚えはないんだけど。


後ろの席の渡貫さんは実力通り挑めたらしく、ドヤ顔をしてきたのでしばらく無視をしていたら、デコピンを喰らわせてきた。なんでだよ。


僕はといえば、最悪の一言に尽きる。理由は、あの女子生徒。椎名朱璃だ。

テスト期間中は全く集中ができず、ノイズ混じりのテレビでも見させられているかのような思考の乱れにひたすらに苛立っていた。


あのテスト前日の放課後、図書室で勉強を始めようと思った時から妙に自分が自分でない感覚に苛まれていた。今はその感覚もないが。

赤羽君が言ってくれていた事を思い出す。



『アイツには近づくなよ!できれば、話すな、聞くな、立ち止まるな、見るな、触るな!俺以外の男子はあれに関わるとおかしくなるってりぃが言ってたぞ!』



なるほど、納得だ。実際に僕は奇妙な感情の湧き方に恐怖していたはずなのだが、椎名朱璃に対して好意的な感情を持ち合わせてしまっている。


女子に弱かっただけかもしれない。典型的な童貞ムーブだったのかもしれない。

ただおかしいのは、まるで魔法にでもかけられたような普段考えない事を考えてしまうほどにふわふわと浮ついた不思議な感覚。解けると妙に気味の悪い、心の奥にべったりと手垢を付けられたような……そんな感覚。顔の良さや立ち振る舞い……いや、声か?もしくはその全てが影響していたのかもしれない。


最後の体を寄せる行為も、なんの意味があったのだろう。確かにあの布越しに感じるにしては金具の硬さもあるだろうに柔らかく……清涼感のある柑橘系の香りも……いや、待て、変な思考になってるぞ自分。

ともかく、何の目的があって僕に近づいたのかはわからないのだ。挨拶がしたかっただけ……なのかな?

そもそもなんで僕のことを知っていたんだろうか……


纏まらない考えにうんうん唸っていると、林道君もこれから返ってくるであろうテストの結果の事で話しに来たらしい。ちみ姫さん達は?ああ、男子に囲まれてるのか……僕なんかより助けてあげればいいのに。



「中山、大丈夫か?」

「なあに、林道君。唐突になにさ?」

「この前の事でそんなに気落ちされてたら気になるだろ……ほんっとうにごめん!」

「ああ、うん……それはいいんだよ。デラックスイチゴマウンテンパフェを奢って貰えるんだから。そんなことより、アレ」

「みちる達の事か?あれはいつもの事だから大丈夫だろ」



その割にはこちらをチラチラ見てますけど?



「ねえ、本当に大丈夫?なんだか目が潤んでるような……泣きそうになってない?」

「あ?ああ……咲希がなんとかするだろ」



その櫻井さんも困ったように男子生徒の話を聞いているみたいだけど。

その様子を見て頭を掻き、仕方ねえなと言いながら、ちみ姫さんの元へとむかう。櫻井さんには目だけで、ちみ姫さんには小さく会釈されちゃったので手を小さくあげて返事をしておく。


なんだかんだ2人も川瀬さんや美山さん程ではないけど男子に人気はある。知世さんがちみ姫って呼ばれているのも、オドオドしたり庇護欲を駆り立てる動作とかわいさから姫みたいってとある男子が言い出したからという理由らしい。よくわからないね。



「普通に授業あるのだるいよなあ」

「テストも終わったから、今日少しだけ遊びに行こっか!行きたいとこあんの、付き合ってよ」

「いいぜー暇だしな」



わざわざ僕に話しかける物好きも戦場に送り出したので、前の席の男子と女子が仲良く放課後の事を話しているのをBGMに、授業が始まるまで机に伏せて休むことにした。考えるのも疲れたよ。寝過ごしても後ろの渡貫さんが起こしてくれるはずだ。多分。






───────────────────────────






ピロンという音に気がつき、気怠げな体を起こし目を開ける。

目の前にはスマートフォンのレンズが向けられている。



「おはよう」

「なにやってんの、上村さん」

「お寝坊さんを撮ってる」



寝坊?教室の時計を見ると、どうやらさっきの授業中に眠っていたらしい。もう終業時刻だ。現代文の先生も渡貫さんも起こしてはくれなかったのか……



「それとー、テスト用紙を取りに職員室に来なさーいって先生から伝言を頼まれた。なかやん、早く行った方が良いんじゃない?」

「おおう……それなら起こしてくれたら良かったのになあ」

「なんでも、気持ちよく寝てたから起こすのが可哀想とかなんとか。ハルハルも起こそーとはしてたんよ?先生に止められてたけど」



それでいいんですか、先生。寝てた方が悪いですけど!それでも起こしてほしかったな!

顔には出さず、内心で逆ギレしていると上村さんがパシャリと写真を撮る。すぐに消しているみたいだけど、何がしたいの?

そう疑問に思っていると、少し考え込んで上村さんが口を開いた。



「ん〜……なかやん、1人で行くのが嫌ならさ」

「うん?」

「うちもイッショするよ」

「え?一緒に行くの?」

「伝言頼まれた手前、ちゃんとなかやんが職員室に行くか見届けないと!ほら、行くぞ〜」

「え、僕のカバン……いや、待って待って!?」



机の横に掛けていたスクールバッグを引っ提げて上村さんが教室から出ていくのを慌てて追いかける。

教室から出ていく前にいくつか視線を感じたけど気のせいだと思うことにする。上村さんのせいで注目されるのはもうお決まりなのかもしれない。



「ちょっと、上村さん!」

「ごめんごめん」

「謝る気ないでしょ、キミ」

「ないよ?」

「言い切られるといっそ清々しいなあ……」

「ほめるなよなかやん。照れるじゃん」

「誰も褒めてないよ」



結局僕のカバンは返してもらえず、廊下ですれ違う生徒達にジロジロと見られながら職員室に辿り着く。

変な誤解は……まあされないでしょ。相手が上村さんだし。そういえばいつも一緒の新谷さんがいないのはどういう事なんだろ?



「失礼しまーす。神崎せんせー、中山君連れてきましたー」

「(ちょっと上村さん!)…し、しつれいします」



あまりの大声での呼びかけに横腹を肘でつき、小声でやめてほしいことを含ませて上村さんを呼びかけるも無視される。

諦めて後から入ると、職員室に残っている先生は2人ほどしかいなかった。

件の神崎先生は腕を組み机に向かって俯いている。もしかしなくても寝てない?



「先生、神崎せんせーってば!」

「……ん、ああ。考え事をしてました。中山君を連れてきてくれたようですね」

「すみません、先生。授業中完全に寝てました」

「気持ちよさそうに寝てたのは見ましたよ。お疲れなのでしょうけど、次からは気をつけるように。今回は注意だけですが、次からは意欲点を大幅に下げますからね」

「気をつけます……」

「そーそー、なかやんは気をつけないとね!」

「あなたも人の事は言えませんよ、上村さん。宿題をちゃんと提出するように」

「うっ……はぁい」



先生は眉を寄せて困り顔で僕らを見ている。反省したように見えるよう上村さんと2人の間で目で合図し、頭を下げる。

頭を上げて先生を見ると紙を持って苦笑いで僕らを見ていた。



「中山君、あなたの現代文のテスト用紙です」

「2日しか経っていないはずなのにもう全員の採点を終えたんですね」

「これでも先生ですからね。総合得点まで出して順位付けをするのはあまり好きではありませんが……お仕事ですから」

「なるほど。お疲れ様です、神崎先生」

「ありがとうございます、中山君。テストの点数もその労いが現れるほどの高得点を期待していますね?」

「という事はあまり良くなかったってことですか」

「見れば分かりますよ」



テスト用紙を渡されて点数を見る。81。結構良い方じゃないか?

そう思い、テスト用紙から顔を上げて先生を見ると微妙な顔をされる。



「特別に行われた、入学式直後の前代未聞の試験。そもそも転入学をするためには4月下旬以降でないと1年生は出来なかったはずですが……。まあその辺りはお上が考えることですね。ともかく、異例に実施された試験のその合格者なのですから、もう少し上を目指してください」

「努力します……」

「英語も数学も平均より少し下というのも聞いていますからね?」

「期待を裏切らないように、が、頑張ります」

「よろしい。その言葉が聞けただけ、私達先生は嬉しいですよ。期末テスト、期待してますからね」



僕の自信なさげな返事に言質をとったとばかりに満足そうにしてる先生。

転校ってそりゃあルールあるよね。父さんに任せていたとはいえ、なんで僕だけは通っているんだ……?何か引っかかる物を感じながらも余計な事は考えないことにした。


隣の上村さんに目を向けると所在無さげに髪を弄っている。つまらないのはわかっていただろうに、なんで来たんだか。



「そうそう。興味があればでいいのですが、1年生の教室がある廊下に成績上位者30名の張り出しを行っていますので見てみると良いかもしれませんね。時間的そろそろ貼り出されてるかと」

「見るのを勧めるってことは、僕や上村さんがそこにのってたりとか?」

「さあ、どうでしょうか?」



先生がそう話すのは、発破をかける為に言ってくれているだけ……かな?

上村さんは興味なさげにしつつ、僕を見てピンと人差し指を立てその指を職員室の外に向ける。



「うちはあんま興味ないけど、見に行く?」

「まあ、先生に言われてるからねえ。上村さん、一緒に行こっか」

「うん、なかやんが行くならうちも行くつもりだかんね!もえぴーが今日はよーじで居ないから暇してるしー?」



なるほど、放課後は用事があって新谷さんが居ないのか。上村さんは先生に言われたことを律儀に守ってるの偉いとは思うけど、やっぱり僕に付き合う必要ないと思うけどな。

とは思いつつも、一人で見に行くのもと考えて上村さんの提案に乗っておいた。




先生にお礼と謝罪とをもう一度してから職員室を後にする。上村さんから僕のスクールバッグを返してもらい、今度は注目されないように先を歩く。

にも関わらず、上村さんはわざわざ僕に並ぶように、歩速を合わせてきた。無駄にやり合うのも疲れるだけなので早々に折れて並んだ結果、先程僕らを見ていた生徒達とまたすれ違い様にジロジロ見られることとなった。見ても面白くないよ、僕達。


1年生の教室が並ぶ、その廊下。4組の入口の向かい側にある掲示板に普段は貼らないような物が貼ってあるんだろうなというのがわかった。というのも、そこに八宮先生……それに放課後にも関わらず多くの生徒が見に来ていたから、自然とそちらに目が行くというか。



「うへえ……」

「うちら以外にも結構人が残ってたんだ?」

「先輩と繋がりがある人らは情報もらってたんだろうね。先に知っても意味はないだろうに」

「SNSとかメッセージアプリとか……色々と情報を拡散したいって子も多いからそういう子ばかりなんじゃないかなーってうちは思うけど」



情報社会とはよく言った物だけど、個人情報が簡単に他人に伝わってしまうこの社会は怖いよね。学校の裏サイトとかも探せばありそうで、その想像だけで背筋に悪寒が走った。

ただ、何気なく話している上村さんやそれこそ委員長の渡貫さんとかも気軽に色々と発信してそうで、下手なことを話せないなと思いつつ、口を開いてつい本音を話してしまう。



「上村さんとかもそういうイメージだけど」

「やめて、なかやん。うちはそんなことしないかんね」

「……ごめん」

「ホントだよ」



わりと本気の否定と嫌悪の感情を混ぜた声に、一瞬息を呑み、自然と謝罪の言葉を口にする。

上村さんの越えてはならないラインというのを知らないし、普段の振る舞いから見ようともしていない僕が思うのも違うけど、何かあったんだろうな。そこに踏み込めるのは新谷さん達だけだろうし、スルーが1番だろう。踏み込む気もないけど。



「なんだ、残っていたのか中山。それに上村も」

「八宮先生」

「お前達も気になるか。先生が学生だった頃はこうしてテストの結果を貼り出したりはしなかったんだが……時代という物は変わるな」

「八宮せんせーが、おじいちゃんみたいなこと言ってる」

「おじさんも越えておじいちゃん……」

「やめろ、わざわざ言うな中山。耐えられてないぞ」



噴き出しそうになりながらも必死に耐えようとしていると、八宮先生は怒っていいやら悲しんでいいやらといった複雑な表情をしていた。

大丈夫、まだお兄さんと呼ばれるくらいの見た目だよ。八宮先生。



「まーそれは置いといてっと。ハルハルは多分載ってるよねー」



上村さんは早々に切り上げて掲示板見ることにしたらしい。それにしても周りが掲示板に貼り出された順位表を見てざわざわしているのはどういう事なんだろうか。

1番上、つまり総合得点1位から見ることにして、ざわざわしていた理由を把握する。



「ま、満点……」



ざわざわするわけだ。全合計900点のテストだけど、とんでもない人がいたもんだね。誰だその人?

名前を見ると、体にゾワッとした感覚が起こる。



「椎名朱璃……」



あの得体の知れない女子生徒。そんなに賢かったのか……。テスト結果が満点。あの日の事は本人には全く影響がなかったみたいで寂しさと流石だという──



「見て見てなかやん!ハルハルこんなところにいる!」

「え、あ、うん……渡貫さん賢いんだね」



上村さんの声で一気に意識が引き上げられる。

あまりの自分の思考の気持ち悪さに鳥肌が立ったと同時に上村さんに感謝する。やっぱり僕はあの日からおかしくなっている。

自分が知る限り、この世の中には魔法という物も、人を操れるようなおかしな呪いもない。そんなものが存在するのは本やゲーム等のお話の世界だ。だというのに、こうも自分という個を失いそうになるのは……それだけ彼女の個が強すぎるということなのかな。美人だし、顔いいし、いい匂いするし、どことは言わないけど大きいし。ハロー効果……川瀬さんに転ばされた時もそうだけど、もしかしたらそれが原因?でもあれってそういう話だったかなあ?


また引っ張られそうになる思考を両頬をパンと叩き、無理矢理引戻す。上村さんには不思議そうな顔をされたけど、無視して渡貫さんの順位を確認する。

渡貫さんは学年5位らしい。委員長になりたがる人はやはり何かが違う。2位から4位までは知らない人だし興味もないが。



「他に知ってる人だと……ああ、櫻井さんとちみ姫さんもそんなところに。林道君はいないみたいだけど」

「なかやんがうち達を放り出して話に行ってた子達もいる」



櫻井さんは6位。ちみ姫さんは22位で、津田君、川瀬さん、美山さんは27〜29位に並んでいた。うちのクラス、賢い人集まり過ぎでは……僕?30位以内にはいなかったね。

それにしたって、上村さん。



「放り出したって人聞きの悪い」

「事実じゃん?てかさ、あの時うちらの写真撮ったっしょ。盗撮だなんて悪いんだー?」

「がっつり見てたし、なんならメッセージでも口頭でも話したでしょ、それ……まだ蒸し返すの?」

「中山、事実なら生徒指導室に引っ張らないといけなくなるが」

「八宮先生、まだ居たんですね。もうその話は解決してますよ。なぜかスマホの待ち受けにさせられてますけど」

「かおり流罰ゲームでっす!」

「……まあ、上村達がいいなら。とはならんからな、中山。後で生徒指導室に来るように」

「……はい」



あの時とは、課外活動の時の舌をべーって出していた新谷さんと上村さんを撮った時のことだ。許可はちゃんと取るべきだって新谷さんと上村さんに言われたけど、かわいい瞬間で逃したくなくてつい撮ってしまった事を話すと二人でコソコソ何かを言い合って、罰としてスマホの待ち受けの一つにしなさいということになった。僕か悪いわけなんだけど、2人がどういう意図でそんなことをさせるのかがわからない。

盗撮には違わないし、八宮先生にこってり絞られるだけで済めばいいな……



「まぁまぁ、八宮せんせー。うちともえぴ……新谷萌さんは怒ってないですからー。そりゃね、事実ですし自重してもらわないとですけど、友達との会話での悪ふざけみたいな?言い方するじゃないですかー?だから今回は、中山君を許してください」

「上村……わかったわかった。頭をわざわざ下げるな。中山、今後は誤解を招く事はするなよ。納得しているようだから『友達』に免じて、今回は聞かなかった事にしといてやる。周りも聞いてなかったみたいだからな」



いつの間にか居なくなるか離れていた周りの生徒達。都合とタイミングのいい事だなと思いつつも、偶然に感謝する。

友達という言葉を強調したのは、前に僕が否定したからかな、先生。今も否定したいけど、否定するとややこしくなるので諦めた。



「そう言いつつうちらが話してる間に、生徒を帰してたのは八宮せんせーじゃん」

「いつまでもこんなところにいられるのも困るからな。お前達も見終わったなら帰るんだぞ」

「はーい。なかやん、一緒に帰ろっかー」

「一人で帰るからいいよ……」

「校門までは一緒じゃんか。女子と帰るの恥ずかしいんだ?」



周りの生徒がいないのは八宮先生が誘導してたからなのか……。まあ授業後の放課後に用事もないのに残られても困るだろうし、そういう意味で動いてたのかな。


一方の上村さんは、からかうように僕を見てきて肘でツンツンと脇腹辺りを付いてきたのでちょっとムッときた。



「女子と帰る場合?違うね。上村さんと帰る場合は、何されるかわかんないから。いっつも僕に対してやってることを考えてから物言ってよね」

「なんて素直じゃない言い方!」

「本心だよ」



心外だって顔されても、上村さんには恥をかかされることも多いからね。1人で帰ろうとした方が安心安全。



「え、本当に1人で帰んの?ちょっ……バッグ取ってくるから待っててよ、なかやん!?」



慌ただしく廊下を駆けていく上村さんに、八宮先生が大声で『廊下を走るな』と怒鳴っている姿を見てから、そちらに気がそれている間に下駄箱前まで早歩きでむかう。結局、八宮先生に捕まったのか僕は追い付かれずに校門を出て、帰途につく。


校門を出てから数歩ごとに、ピロンピロンとスマホが鳴っているみたいだけど帰ったら見るよ。そんなにメッセージを送らなくても後で見るから。

自然と苦笑いになる僕の顔をぐにゃぐにゃと揉みほぐし、家への道を歩き始める。



「結局なんだったんだ今日は」



上村さんに振り回された印象が強くて、ずっと頭に残っていた余計な事を思い出さなくなった。そのことに気づいたのは翌日で、上村さんに心の中で感謝することになったのは別の話。


ピロンピロンとなり続けるメッセージアプリの返信に苦労して、寝る直前まで頭を悩ませていたのも別の話。友達であるという事は丁寧に否定しておいた。




いつも読んでいただきありがとうございます!

感想、マイリスト、評価、誤字脱字報告ありがとうございます!誤字脱字も近いうちに確認し、修正必要な部分に対応します。

良ければ今後も読んでいただけると嬉しいです!

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― 新着の感想 ―
[気になる点] いや、流石に個人成績の具体的内容(平均点を下回ってるとか)を赤の他人のクラスメイト前で告げるのは無いですよ担任。
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