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受難続きのテラ惑星間貿易商  作者: 椎谷 急須
3章 火星着星
23/52

閑話 タツマが鉱山で労働中のサナエさんの日常

タツマ達が鉱山で労働中のサナエさんの日常を覗いていく。


サナエさんは、暇だ。 いや正確には暇ではないのだけれど。

タツマとアルプは鉱山で潜入捜査中。なんかドラマのようで羨ましい。


女性だからと理由で、のけ者にするのはおかしい。まぁ坑道で女性が働くのも目立つか……。

潜入捜査だし、目立つのも厳禁か……。


そんなことを考えながらモンモンした日々を過ごしている。


先日のアイデアに実施したシミュレーションの結果は、良好で著しい改善があった。

これだけでも論文作成に必要な素材には十分である。


別々の有機AIの同期には、アルプのAIOSを利用することで有機AIの個体の特性をもったまま、一体化が可能であり利用できることが分かった。


別々の個性をもつものを1つして扱えるため、多面的な思考が出力されるようだ。

しかし、まだ性能向上の余地がありそうなのだ。


何かが不足している気がする。もちろん勘でしかないが。


(なーにが、足りないんだろ?)

アイデアが浮かばない。 


夜も更けているが、部屋の灯りは着いたままである。


宵っ張りのサナエさん。

彼女は煮詰まりながらも手を動かしている。


煮詰まった時には、別なことを考える。

そうすると、気が紛れるのと、ひらめきが有るというのが、彼女の持論になる。


そのため、現在は、爆薬護衛用に連れてきたトークンを弄くりまわしている。


「テラ(地球)産のトークンだけあって作りが単純で助かるわ。 改造しやすい」


スピーカーからシップマスター(セレン)の合いの手が入る。


『何をしているのですか? 夜も更けていますよ。それにそのトークンを弄りまわしてもう3日目ですが? 』


「ああ。これ? テラ(地球)産のトークンのメモリ大幅に拡張してセレンがアップロードできる仕組みを作っているの。 流石に全部は無理でも仮想的に稼働できる仕組みを作ろうと思って。 明日には完成しそうね」


『私が地上を自由に動けるようになと』


「機能の制約がかなりあるけどね。 それに複雑な情報処理もそっちに任せだから時間差も発生するけどね」


『ほう。 ちなみにどんな感じになるのでしょか? 』

「移動できるセンサーのようなものね。 動けるようになるから便利よ」


『それは楽しみですね。新しい感覚は大歓迎です』

これが知意識生命体と呼ばれる存在か――新しい刺激を求め常に知識を探し回る。


「それはよかった。アイデアが出ないときはこうやって別なことをして気を紛らわすのよ! そうするとアイデアが閃いたりするの」


『なるほど。あまり夜更かししなさいでくださいね。お肌にも悪いですし』

「分かっているわよ~」


サナエさんの宵は更けていく。


--- 夜が明ける

宵っ張りの朝寝坊。 朝であるが日は高い。

「……」


寝床で目を開ける。

『まったく。少々生活がみだれているのでは? 』


彼女の起床行動に反応してセレン(シップマスター)から指摘が入る。


『朝食はどうします? 』

「いらない……」


寝床から起き上がゆっくり立ち上がる。

全身ストレッチをする。


モーニングティーを煎れ、朝のひと時を過ごす。

一見すれば優雅な朝になる。


「さてと。最後の調整! 」

端末をトークンに接続して最後の調整に入っている。


端末の入力ボードを叩く、音だけが室内響く。

昼近くになり、最後の大きなキータッチ音が室内に響く。


「よーし。 完了! やっぱ私って天才ね! 」

自画自賛しながら端末画面を覗き込む。


「セレン。 アドレスと端末番号を送るわよ。それとパスワードとIDと……」


端末特定データを送信していく。暫くして

『受信完了です』

「いいわね。改良トークンにインストールできそう? 」


『了解です。まずは機器の確認を行います』

端末画面にはダウンロードの表記が出ている。


『容量を確認しました。一部であれば再現は可能です。処理能力が不足しているので、完全には無理ですが』


「了解! GO! 」

画面上のステータスバーが動き始める。


ウェヌス(金星)のトークンは、ここでは貴重かつ希少品、現在の所有数は1体だ。

そして、その貴重なトークンは、アルプがいま使っている。


今所有しているのは、テラ(地球)産のトークン。


サイバネティックス技術が進んでいるウェヌス(金星)産に比べて運動性能が落ちるが、作り込み過ぎず、手を抜き過ぎずの仕様であるため値段も性能もそこそこ、しかし保守性が高いのが売りである。


マールス(火星)産のトークンはあるのだが、あまり人気がない。

複雑すぎて高度かつ精密なことができるが、壊れた際のメンテナンスが大変なのだ。


もちろん、一般的な話になるが。

そのため、一般向けにマールス(火星)産のトークンはあまり出回っていない。


というよりも、マールス(火星)自体が、あまりトークンを好ましいものと思っていない節がある。


かつての大厄災“ノーマンズライジング”。


人でなき者(トークン・AI)の反乱は、この星の人類と環境を極限まで追い込み、著しい文明の後退をもたらした。


映画の中の様な出来事が実際に起こり、それまでの多くの人・物が失われ、環境悪化により、過酷な時代が続いた。そして、反乱理由は、今も不明なまま。


そのため、マールス(火星)においてトークンは、地域によって、かなり毛嫌いされる。


『インストール完了です』

トークンの大きなモノアイが点灯し、おもむろに立ち上がる。


『性能は通常の10%程度になります。運動能力は、人の中年と同じ程度ですね。

情報処理に多くのリソースを割いています。 まさにセンサーですね』


セレン・トークンが、サナエさんに話しかけている。


「おお! 凄ーい。やれば何とかなるものね。 じゃあ! 早速一緒に屋外散策してみますか」

『りょ……了解です』


「えーこわいのー? 」

偽悪的なサナエさんの質問。相変わらず、このようなときは、必ず悪い顔をする。


『私は最高傑作のAIです。海賊船相手に戦いぬいたAIです。体をもって外にでることが怖いわけはありません。さっ行きますよ!! 』


やけに感情豊かな感じがする。

モーテルの部屋から屋外にでる。


『おおーーー。 おおおおおーーー』

急にトークンが奇声を発する。


「ちょっと!! 大丈夫なの? 」


『だ……大丈夫です。初めての経験でして、そのレンズ越しに直に日の光の照度が合わず、真っ白になり……慌てました』


「……へー。AIも驚くのね」


『シャットダウンしないだけ、感謝して欲しいぐらいです! 通常のAIではれば不足の事態が発生すればとっくに停止していました』


「はい。 はい。 はい。さっ、街を散策してみましょー」

元気に号令をかけ、トークンの背中を押して前進していく。


昼になり、街はそれなりの人出がある。

でっやっぱり、ぶかぶかの服を着ているのにナンパされるサナエさん。


「ねぇねぇ。君。 どこ行くの? 」

「……」


「隣りのロボット、トークンっていうんだろ? 知ってる。 俺も持っているだけど見に来ない? 」

「……」


「お金稼ぎたくない? 君ならすぐに稼げる職場があるんだけど? 」

「……」


『モテモテですね』

「最後のは違う気がするけど……トークンが隣にいるのによく声をかけるわね」


そろそろ声を掛けられるのも、うんざりしている。

「そういえば、タツマは最初の時以外、口説いて来ないけど。どーなっているの? ヘタレなの? 」


『人の好みは移り気ですから。今はナーミャン女史が気になっているようですが? 』

「誰それ? 」


『エリス都市国家中央軍の少将になります。 現在フォボス・サバエア大陸宇宙軍基地の司令官になります』


「エリスの英雄じゃない! 」

『個人的な付き合いもあるようです』


なんだか、むかむかしてきた。

(なんなのよ!!この私を差し置いて、別の女性にうつつを抜かすなんて信じられない)


マールス(火星)の季節期間は地球の2倍程度になる。


現在のシメリアは夏季であり、高原は避暑地との兼ね合いで、観光客が多い。 

旅先での出会いを求めている節もあり、よけいに声がかけられているのだろう。


折角の気分転換も新事実発覚でイライラが募る。

しかし、現在は昼時、どこからともなくいい匂いがしてくる。


シメリアは、牧畜も盛な地域である。そのため特産は乳製品や食用肉になる。

あの発酵乳製品が溶ける独特の匂いに、イライラの一瞬でどこかに付近で行く。


匂いの先を確認するサナエさん。どうやら、対象店舗を見つけたようだ。

「ランチは、テラ(地球)料理ね! テラ(地球)料理のピザにしましょう。 ピザ。 あそこにしましょう! この匂いに間違いはないわ! 」


『了解です』

店舗に入ると、オープンテラスに案内される。テラスのテーブルに座りメニューを眺めている。文字だけでは、イメージが付かない。


店員を呼んでおすすめを頼む。

金額も200マリベル(2000円)程度だ。ちょっとした豪華なランチになる。


テラスから街行く人を眺めている。家族連れや、母と子供、友達同士なのだろうか、ワイワイしている集団、色々だ。


自分は、親からも旅行に連れていってもらった記憶はない。

勉強や研究に明け暮れて、誰かと共に旅行したこともない。まさに今回が初めてになる。


そんな過去を思い出しながら、今までの行動にも考えが及んでしまう。


(よくよく考えれば、旅先でなんかとんでもないことばかりしている気がする……いや考えるのは止めましょう。大声で叫びたくなる)


『料理がきましたよ』

セレン・トークンから語りかけられる。


平らな生地の上に、赤色のソース と 溶けた乳製品となにか色々乗っている。


「凄い匂いね。これは反則よ、絶対引き寄せられるじゃない」

一口……。


これは……凄い……濃厚だ、止まらなくなるヤツだ。 しかもヤバい、間違いなく体重が増える方向の料理。


最近こもってばっかりだから、色々気になるのだが、ますます気になってしまう……。

私も体を動かす仕事でもしたほうがいいのかしら?


頭でもわかっていつつもついつい、2口、3口と料理を口に運んでしまう。


『その細身で、よく食べますね。それにしてもピザですか。テラ(地球)文化も随分根付いたものです』

セレンが色々言っている。


「いいじゃない。健康である証拠でしょ?科学者は頭使うから、糖分が必要なのよ」

黙々と食している。


「それにしても、テラ(地球)圏の料理は、おいしいのが多いわね」

『どこにでもありそうな、調理方法ではありますが』


出された料理を平らげ空腹も満たされ、食後のドリンクを飲んでいる。


子供が転んだのか泣き声が聞こえてくる。子供の母親だろうか?彼女が子供をあやしている。

幼少期の子供は、親と手をつないで、歩いている風景。


よく母性本能と聞くが、果たして自分に子供ができたら、あんな風に子供を大切にできるだろうか? 年齢的に色々考えさせられる。


「母親が子供を大切にするってどんな気持ちなの?」


『AIに聞かれても生物の本能概念は、分かりかねます。その質問は、逆に私があなたにする質問だと思われます』


「まーそーかー。……セレン。タツマの遺伝子情報はある?」

『ええ。ありますけど』

医療情報として各人の遺伝子情報は、セレンが管理している。


「じゃあ。後で送っておいて」

『了解です』


会計を済ませて店舗を後にする。

「ところで、外の世界に出た感想はどう? 」


『まだ多くの時間を過ごしていませんが、刺激が多いですね。 上等なトークンが手に入ったらともにトークンで動き回りたいものです』


「そう……そろそろ戻ってみる? 」

『ええ、サナエさんが良ければ』


サナエさんが何かを閃いたのか、何か考え込んでいる様子で来た道をモーテルの方向に歩き出す。


--- シメリア鉱山都市 郊外のモーテル


相変わらず、タツマはアルプと一緒に潜入捜査?をしているようだが、ただの鉱山労働をしているようにしか見えない。


モーテルに帰ってくると夕食を食べて、アルプの調整をしてそのまま就寝……。

朝も早く出発するので、最近会話もしていない。もっぱらセレンとの会話ばかり……。


なんか、のけ者にされた気分でつまんない。


研究のほうは、停滞しながらも進んでいる。

シミュレーションのパラメータ調整とタツマの遺伝子を用いての仮想AI細胞の作成を行っている。


それと調べていくうちに分かったことだが。セレンのAI細胞は、タツマと血縁関係にあることだ。そして、タツマの親父、ダイゴの遺伝子情報とは一致していない。


あの親父。何かを隠しているとは思っていたけど……。 


ならば登録がない血縁者の情報か……。

彼には教えていないところを見ると後ろめたさがあるのだろう。


(またヒルベルト商会の秘密を一つ握った感じね)

そんな思惑も湧いて来る。


サナエさんが悩んでいる中、セレンから質問が上がって来る。

『それにしてもなぜ、タツマの遺伝情報が欲しいと?』


「街中でさ、仲の良い親子を見たらさ。 なんか子供もいいなって思ってねーそれに、デジタル上ならできるかなーと思って」


『さすがに、困惑するレベルですよ。 サナエさん』

「……いいじゃない。別に。できるんだから。常識にとらわれていたらダメなの!! 科学の発展は、異質なものから生まれるの! それにデータだし」


『確かにそうですが……まぁいいです。 ダイゴより全面協力せよとのことなので何も言いません。 因みにそのデータは削除できるんですか? 』

「……」


『もうダメですね』

「とにかく、今は色々が分かったから引き続き研究に戻るの!! 」


変な回り道をしているが、業務も停滞中であり、あまり気にしていない。

まぁ実際、先日ここの滞在期間が、1ヵ月の延長になったし、気長に進めればいいか~


気持ちを切り替えるため、屋外に出る。部屋と屋外が近いのがモーテルの特徴である。

新鮮な空気と夏季でも少し冷たい空気で頭を冷やす。


ああ、そう言えば、アルプからの要望から要望があったわね。 放射線を調べる機器のらしいけど、なんでも原子核が崩壊した物質を調査したいとか? 何をしているんだか……


ダイゴにでも注文依頼を出しておこう。



「セレン」

セレンの疑似トークンが、サナエさんに近づいて来る。


『何でしょうか?』

「ダイゴにアルプからのメッセージを転送しておいて。 金額はそっちもち。 納期は明日! できなければ大急ぎって」


『相変わらず無茶な要求ですね。 了解です』


外の空気を吸い込み、一旦リラックスする。


さーて、あとは、遺伝子解析を実施して、そこからAI細胞への加工ね。

計算機上のシミュレーションが長いけど、解析が終わるまで気長に待ちましょう。


それにしても少し運動しないとかも……ランニングでもしようかしら?


先日のピザといい、ここの料理が上等の為、腹部周りをつまみながら少し気落ち込む。


--- さらに数日が経過する

装置が届くとアルプとタツマが何やら忙しくしている。

あの2人何か面白いことを企んでいるのね? 私をのけ者して。


アルプが荷物を表のカーゴ車に乗せているようだ。

ちょうどいい。何か聞いてみましょう。


「アルプ」

『何でしょうマスター』


「一体何をしてるの? そんな装置を持ち込んで。それに最近はタツマの部屋に入りびたりね」

少しアルプにおかんむりのようである。


『早朝からの出勤ですので、マスターの眠りを妨げるのを控えるためです。 それにタツマの部屋は隣です。メンテナンスがあれば直ちに相談しますし、マスターの身に何かあれば、直ぐに対応しますので、ご安心を』

正直そんなことはどうでも良かった。 のけ者にされているのが面白くないだけである。

「でっ今、なにしているの? 」


『タツマから内容は口止めされています。プロメンテ社の社運が掛かる舞台なので、ヒルベルト商会の社長としての命令になります。 マスターであってもお答えするわけにはいきません』


「何よー。のけ者にする気? 」

『大きな博打ですので、全てが終わったらお話します』


「えーつまんなーい。博打とか……面白そうじゃない」


『決まれば、痛快でしょう。そのため絶対に情報が漏れてはいけないとのこと。 タツマからの許可があれば、お教えしますが』


「……やめとく。 あいつがそんな情報の開示を許可すると思えないし。 大人しく待っておくわ。 命が危険になることは無いんでしょうね」


『おそらく』

「……わかった。 気を付けなさいよ」


話が終わると引き続き作業に戻っている。重そうな荷物なのにトークンは軽々運ぶからすごい。

あーあ。つまんなーい


--- さらに一週間の経過

携帯端末が光る。どうやら遺伝子解析が終わったようだ。

因みに、仮想の子供も作ってみた。 データ上だけど。


いいわね。 私の子供かー。 自分の子供も見てみたいかも。

いけない。変な方向に妄想が膨らんでいる。


気を取り直して実験を始めますか!

うっきうきで端末の前に座り、入力キーを打ち始める。


さてさて、タツマのAI細胞のモデルはできたし、これをセレンの仮想AI細胞のチェンバーに入れた場合は……。


うーんなんかしっくりこないなー。性能は向上しているけど驚愕するほどではないよね。上手くいくと思ったんだけど。……じゃあ、私とタツマの子供のAI細胞は……。


なんか随分と変な挙動するわねー。 結果が全体的に緩くなってない?

これでは実践に利用できない。間違いなく甘い結果である。


……私のAI細胞のデータを突っ込んでみるか!!ふふふ。小姑と嫁の関係ね。それ!!やっておしまい。キーをパーンと打ち込む。テストデータが流し込まれる。


膨大な中間層のデータが一気に最終段階で結果が収束されてきた。

それも精度が著しく向上している。推測能力も向上している。処理速度も異常だ。


もはや人類を超えた別の知的生命体にすら思えてくる。


データの値は、全てのパラメータが既存能力を凌駕していることを示している。

あとは、実証実験により実践に耐えられるかの検討段階になる。


おおお!! いいね。いいね。 でもなんで? 今入っているのは セレンと私と子供のAI細胞だけど……


まぁ疑問はあとね。 とにかく大幅な改善。 これはもはや別物だ。 解析すれば新理論。

すごいこれでセレンを改修できる!!やっぱ私ってば天才!


「さっそく実証実験よ! 」

大声を出し立ち上がる。


シミュレーションが成功し、俄然(がぜん)やる気が戻るサナエさんだったが、一瞬に何かに気づいた顔になるやいなや、そのテンションも直ちに停止する。


いや、いや、いや、待て、待て、待て、これシミュレーションだ。

実験するにはAI細胞が一つ足りない。 足りない細胞は……。


「……うにゃーーーーーーーーーーーーーー。」

ベッドの上でゴロゴロしながら大声を出す。


最後の一つは、やばい。手に入らない! この宇宙に存在していない。 なんなのこの結果?


やっていることは、黒歴史であり、そこからの絶望的な結果。

外からアルプとタツマの声がしている。作戦が上手くいったのか、上機嫌のようだ。


くっ。こっちは、無茶苦茶恥ずかしい思いしているのに!!

ドアを開けて八つ当たりを始める。


「タツマ!!あんたどこ行っていたの!!」


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