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ふたりで灯す、やさしさのかたち  作者: 流浪の旅人
第2章 ふたりで、ゆっくり歩き出す — “やってみたい”が、芽吹いた日
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83.まるで気持ちを見透かされたような言葉 ― 弟の投稿が姉の胸に届く夜

投稿の通知は、いつものように――

静かに、スマホの画面上に現れた。


@trace_nao さんが新しい投稿をしました


ことりは、その文字を見つめたまま、

ほんの一瞬、呼吸が止まった。


(……このタイミングで)


まるで、いまの自分の揺れる気持ちを

どこかで感じ取ったかのような――

そんな絶妙なタイミングだった。


画面を開くと、そこには柔らかな光に包まれた1枚の写真。


キャラは、小さな花を手にして、

少し照れたように――でも、あたたかな眼差しで前を見ていた。


“誰か”に向けた、優しいまなざし。


キャプションには、短く、それでも真っ直ぐな言葉が添えられていた。


「伝えたいけど、伝えきれない。

でも、それでも。

“あなたがいてくれてよかった”って、心から思ってます。」


ことりは、息をのんだ。


(……なにこれ。

まるで、いまの私の気持ち、そのままじゃん)


偶然なのかもしれない。

でもあまりにも――

“言葉にできなかった想い”と重なりすぎていた。


(こんなの、もう……ダメだよ)


思わず、画面にそっと手を添えながら、

こみ上げる涙をこらえる。


ことりは、小さく呟いた。


「…伝わってる。

きっと、“言わなくても”伝わってるんだ……この人には」


スマホを胸にぎゅっと抱きしめる。


(ありがとう。

今日も、あなたの言葉が――

私を、“好き”にさせていく)

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