57.たしかに、伝わってる ― 切なさの中に光が届いた夜
投稿から数時間後。
尚人は、スマホに手を伸ばすのを、少しだけためらった。
(今回は、どうだったんだろう)
押しつけじゃなくて、
でも――本気の想いを込めたキャラ。
笑顔の奥に、「守る」って気持ちを詰め込んだ。
それが、誰かの心に届いたのか――
ほんの少し、怖かった。
恐る恐る、画面を開くと。
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(……また、届いたんだ)
胸の奥が、じんわりと熱くなる。
コメントをひとつひとつ、丁寧に読んでいく。
「このキャラ、本当にこういう表情すると思います」
「キャプションの“裏にある気持ち”に泣きました」
「“p.s.”の一文、なんかすごく刺さって…ありがとう」
「今、しんどかったから、ちょっとだけ泣いてしまった…」
尚人は、画面をそっと胸に当てた。
(……良かった。気づかれなくても、届いたんだ)
そして、ノートにこう書いた。
【今日の反応メモ】
・“p.s.”の一文に反応があった
・表情への共感が多かった
・「ありがとう」って言ってもらえた
「切なさを込めたつもりが、
誰かの“救い”になれた。
それが、たぶん……
いちばんのご褒美かもしれない」
そして最後に、小さな文字で、そっと。
「姉ちゃんも……どこかで、
この一文に、少しでも引っかかってくれてたらいいな」




