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ふたりで灯す、やさしさのかたち  作者: 流浪の旅人
第2章 ふたりで、ゆっくり歩き出す — “やってみたい”が、芽吹いた日
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31.「伝わってほしい」と願いをこめて ― 二度目の投稿、やさしさを添えて

日曜日の午前中。


窓から差し込む光が、

ほんの少しだけ、柔らかく感じられた。


尚人は、“あのやさしい笑み”の写真を見つめながら、

ノートに書き留めていたキャプションを、ゆっくりスマホに打ち込んでいた。


「このキャラに、たくさんのやさしさをもらいました。

写真の中の笑顔も、そんな想いから生まれたものです。

見てくれた人の心にも、少しでも届いたら嬉しいです。」


(……よし)


前回よりも、緊張は少なかった。

でもそのぶん――想いは深く、

それはもう“ひとつの願い”になっていた。


画面の「投稿する」ボタンを見つめる。


(これはただの写真じゃない)

(俺が感じた“やさしさ”を、次の誰かに繋げるための、一歩だ)


指先が、静かにボタンへ降りていく。


「投稿しました」


ただそれだけの表示。

でも、尚人の心の中では――


“そっと誰かに差し出す手のひら”のような、やさしい温度が広がっていた。


(届くかな……この“好き”と、この“笑顔”)


投稿を終えたあと。

尚人はホットミルクを淹れ、

ソファに座りながら静かに目を閉じる。


前より、少しだけ胸を張れる“今の自分”が、そこにいた。


「……自分の“好き”に、ちゃんと責任を持てた気がする」


画面の中、静かに並ぶ2つの投稿。


ひとつは、“なりたい”という始まり。

もうひとつは、“その気持ちで演じてみた”という、次の一歩。


尚人は、それらをそっと見つめながら、

小さく、でも確かな声で呟いた。


「ありがとう、俺の“好き”。

もっと、続けてみたいな」

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