異世界の旅路 第七十三話 とんかつと喫茶店とチップの関係
【前書き】
こんにちばんわ、たこ助です。
前回、肉屋のブッチャーさんの前で華麗なナイフ捌きを披露し、見事にドヤ反りを決めた菊次郎くん。
その成果が、今回さっそく形になって返ってきます。しかも、両手いっぱいに。
そして今回はついに、異世界で「米の飯」を炊きます。
薄味の世界にうんざりしていた皆さんに、碧斗くんが出す渾身の一品。ええ、とんかつです。ただし、ちょっと変わったカツ丼ですが。
後半は異世界の喫茶店で一服。
お茶を飲むだけのはずが、碧斗くんはまたしても、文化の壁というやつにぶつかります。
では、どうぞ!
ブッチャーさんの店でたっぷりと時間を過ごした俺たちは、そろそろ帰ろうと店の出口まで向かうことにした。
「そろそろ帰りますか?」
菊次郎が血に染まった手袋を外してテーブルに置いた。
「そうだな、俺は特に用事はないし、おまえも充分楽しんだだろ?」
すると菊次郎は手袋と同じく血糊が付いた、二重に折りたたまれた大きなエプロンを外しながら言った。
「ええ、あの一角ニワトリの角周りの処理は勉強になりましたよ」
(ブッチャーさんの陰に隠れてそんなことしてたんだ。 気づかなかった……)
「じゃあブッチャーさん、俺たち、そろそろ帰ります!」
「いろいろとありがとうございました」
菊次郎は深々とお辞儀をしていたが、異世界でそれが通じるのかは怪しかった。
そして言葉はもちろん通じてないが、作業部屋を出て行く俺たちをブッチャーさんは微動だにせずじっと見ていた。
「良かったなキク、いろいろ収穫があって」
「ええ!」
菊次郎に声をかけると、うれしそうにそう答えた。
そして店の扉を開けて宿に帰ろうと歩き出したそのとき、後方から地響きが俺たちを追ってきた。
「……ズシン、ズシン……」
後ろを振り返ると、ブッチャーさんの巨体がゆっくりと巨大タンカーのように遠近感を無視して近づいてきていた。
「……ズシン! ズシン! ドシン! ドカン!」
足下を見るとどうやら小走りらしいが、巨大構造物が崩れ落ちるのと同じで、その小走りはスローモーションにしか見えなかった。
「ズシン、ズシ……」
そしてブッチャーさんは俺たちに追いつくと息を切らせることもなく立ち止まり、俺の胴周り程の太い腕をずいっと差し出した。
するとそこにはいくつかの葉に包まれた肉の塊がいくつも、大きな手に抱えられていた。
「これ、くれる、のかな?」
菊次郎にそう尋ねると、
「多分、そうでしょうね……」
と、菊次郎も困惑気味に答えるのが精一杯のようだった。
そして俺がそれを受け取ろうと両手を差し出すと、
「どさっ! どさっ! どさっ!」
と大きな包みが落とされてきた。
次々と落とされる包みを落とさずに収納していくのに精一杯で何の肉かを確認することは出来なかったが、その量は数十キログラムはありそうだった。
「とりあえず当分肉には困ることはなさそうだな」
そう言って、動かざること岩のごとしのブッチャーさんにもう一度お辞儀をして、何度も振り返って手を振りながらその場を立ち去った。
「キク、今何時だ?」
「ええと……もうすぐ十一時になりますね」
まだ午前中。
(帰り道は急ぐ必要もないな)
「キク、こっちだ」
明るいので大通りではなく、きのう暴漢に襲われた道を帰ることにした。
こうして密集した住居が建ち並ぶ裏通りを見ていると、まだ昼間だというのになんだか薄暗いような錯覚さえ起こしてしまいそうな、どんよりとした暗い空気を纏っていた。
そのまま進むと、家の前の長椅子に腰掛けて火の付いていないパイプを燻らせる老人がこちらを見ていた。
「……………………」
会釈するでもなくじっとりと見つめるその目には、ブッチャーさんの無表情とはまた違った、生気のなさが見て取れた。
華やかな大通りとは違う、大都市にはつきものの貧困街、と言ったところなのだろうかと、少し暗い気持ちになってしまった。
「さて! 昼飯はどうするかな! もらった肉を使ってなんか作ろうか!」
わざとらしく大きな声でそう言うと、それを察した菊次郎がぎこちなく笑って答えた。
「ええ……理音さん、きっと喜ぶでしょうね」
そうして宿屋に着くと、早速ブッチャーさんにもらった肉を取り出して中身を確認することにした。
「これは、牛肉っぽいな…… これは豚、そしてこれがニワトリか……」
ほかにもいくつもの包みがあったが、開けて見ても何の肉かわからなかったので、とりあえずしまっておくことにした。
(また二足歩行動物だったらイヤだしな…… そのうちミーシャにでも聞いてみるとしよう)
そしてしばらく悩んだあと、
(今日は久しぶりに米の飯にするかな)
と思い立ち、暖炉に薪をくべて大きめの鍋に米と水を入れ、火を付けた。
無洗米は便利だ。
そして米が炊けるまでの間、フライパンに油を敷き、熱しておく。
次はテーブルにまな板を置いて、豚肉を切り分けていった。
まず肉はたっぷりあるから三センチ厚にスライスし、ハンマー型の肉たたきで叩いて筋を切っておく。
ボウルに卵を溶きバッター液(卵と小麦粉を溶いた液)を作っておく。
次にバット(平皿)にパン粉を敷き、豚肉に小麦粉を軽く振り、バッター液を付け、パン粉をまぶす。
これを五枚作っておき、いよいよフライパンに乗せて揚げていく。
片面を五,六分揚げたらひっくり返して一,二分揚げる。
肉を揚げている間に残り少ないキャベツを千切りにしておく。
(ザク、トン、ザク、トン、ザク、トン……)
山盛りのキャベツの千切りが出来たところでボウルに水を張って付けておく。
そして揚がった肉を順次、これも二,三センチ厚で切ってゆく。
肉は真空断熱容器に入れてご飯が炊けるまで放っておく。
(ぐつぐつ……)
いよいよ鍋が沸騰を始め、米の炊ける良い匂いが部屋に立ちこめてきた。
「菊次郎、窓、開けてくれるか?」
匂いが立ちこめて騒ぎになったら困る。
「ご飯の匂い、久しぶりですね……」
それを聞いた俺は、
(しまった、またいらぬ感傷を呼び起こしてしまったのか……)
と朝の菊次郎とのやりとりがそう思わせたのか、テーブルにどんぶりを並べならがら少々後悔をした。
(ふつふつ……ジュー……)
鍋の蓋から米汁が吹きこぼれるのを見てそろそろだなと思い、
「赤子泣いてもフタとるな、と……」
と独り言を言って拭きこぼれが収まったところで鍋を暖炉から下ろして、テーブルの上で十五分程蒸らした。
「菊次郎、女子どもを呼んで来てくれ、そろそろできあがりだ」
菊次郎が部屋を出ると急いで米を切り、どんぶりによそってゆく。
そして米の上にたっぷりのキャベツ、さらにその上にとんかつを乗せてできあがりだ。
(おっと……)
最後にソースとカラシの小皿、そしてインスタントの味噌汁を用意して、こんどこそ本当のできあがりだ。
「あー! ご飯の匂ーい!」
すると大きな声でそう言った理音が真っ先に飛び込んできた。
「何なに? 今日のお昼! あ、とんかつー!」
するとほかのメンバーも部屋に入るなり、鼻をクンクンさせて炊きたてのご飯の香りに気づいて顔がぱっと明るくなった。
しかしミーシャだけは特に何も感じなかったようで、
『今日はライスなのか』
と特に感動するでもなく、淡々と席に着いた。
全員が席に着いたところで俺は立ち上がり、料理紹介を始めた。
「さて、この異世界に来て早数ヶ月、そろそろ味の薄い料理にはうんざり、という人もいると思う。
新鮮な肉も新たに手に入ったことだし、今日は俺のバイト先、パスパルトゥの隠れた人気メニュー、卵でとじない、ソースもかけていない、浸けてもいない、正真正銘の“山梨のカツ丼”を楽しんでいただきたいと思う!」
すると場はそれなりに盛り上がり、
(パチパチパチ……)
とミーシャ以外は拍手で答えてくれた。
「へぇ、普通のカツ丼でもソースカツ丼でもないのね……」
と瀬蓮さんがつぶやく。
もしこの場に母親がいたのなら、小一時間は山梨のカツ丼の歴史の講釈が始まってしまっていたことだろう。
「山梨でカツ丼、と注文して出てくるのはこれだそうですよ」
と言いながら理音の方を見ると、
「へぇー……」
と言いながら、すでにとんかつを箸で掴んでソースを付けていた。
「じ、じゃあ、頂きます!」
「頂きまーす!」
挨拶が終わるのと同時に
(サクっ)
と軽い音が聞こえ、どうにかフライングにならずに食事が始まった。
「んー!」
まず理音が声にならない声を上げ、そのあともみんなが次々ととんかつとご飯を無言で口に放り込んでいく。
(サクっ、カチャカチャ、シャクシャク、モグモグ、ズズー……)
とんかつ、ご飯、キャベツ、味噌汁。
この咀嚼の無限連鎖で、みるみるとご飯とかつ、味噌汁が減ってゆく。
最初は乗り気ではなかったミーシャも夢中で箸と口を動かしている。
(ん? そう言えば……)
「おいミーシャ、ここ何日かタマぴょんを見ていないんだが……」
するとミーシャは手も口も止めることなくこう返した。
『あいつは人里が苦手でな。 おそらく関所街辺りからいなくなっているはずだ。 ちゃんと付いてきているから安心しろ』
しゃべるのに口を使わなくて良いというのは便利なものだ。
「そっか、なら安心だ」
「モグモグ碧斗ひどーいモグモグゴックン……タマぴょんをわすれるなんてモグ……」
いやおまえたちもだろ、つーか食うかしゃべるかどっちかにしろ、と心の中でだけ突っ込むと、ミーシャだけがほんの少し笑顔を見せた。
「あー! 食った食ったー! ごちそーサマ!」
そう言って腹をポンポンする理音にはもう突っ込む気もないが、ほかのみんなも夕花以外はほぼ食べ終え、満足しているようだった。
「夕花ちゃん、それ…… 残すの?」
すると腹を出してのけぞった理音の視線が、夕花のどんぶりの中にふた切れ残っている黄金色のとんかつに突き刺さった。
(モグ……ぽろっ……モグ……モグ……ぽろっ…… ふるふる……)
すると夕花は、子供の頃に動物園で見たガラパゴスゾウガメのように、ゆっくり口を動かしながら、揚げかすやキャベツをぽろぽろこぼして首を振った。
しかし理音はふんわりと拒否する夕花の隙を見て、箸をとんかつに突き刺した。
「隙あり!」
それを見た誰もが夕花に同情したそのとき、夕花は驚くべき行動に出たのだった。
(ぱく……)
あろうことか、立ち上がった理音が口にふくんだとんかつに食いついたのだ。
そしてまるでポッキーゲームのように、夕花の口にもとんかつがゆっくりと、しかし確実に吸い込まれていくのだった。
「きゃー!? 夕花ちゃん!? あー! これよこれー! これが見たかったのよー!」
夕花の突然の行動に、瀬蓮さんが頬を両手で押さえて悶絶し、男子二人が無意識に目を見開いて刮目する中、二人の顔は少しずつ近づいていった。
(モグ……モグ……モグ…………)
そして接触直前となった、そのとき……
「うわー! タンマタンマ! な、何してんの夕花ちゃん!?」
理音がたまらず勢いよく席を立ち、後ずさった。
(ふっ、夕花の勝ちだったな……)
俺だけでなく、ほかの三人もそう思ったようで、顔がほころんでいた。
(モグ……モグ……)
当の夕花だけが、その後もとんかつを数分、ゆっくりと、平然と、食べ続けていたのだった……
このように、なぜか毎度繰り返される食事の騒動が収まった後、俺は女子部屋をノックしてミーシャに声をかけた。
「ミーシャ、さっきも言ったが、野菜とかを買っておきたい。 キクハウスから持ってきたものはもう残り少ないしな。 付き合ってくれるか?」
そう言うとミーシャはこくりと頷いて椅子から立ち上がった。
「きゃーこの布カワイー……」
と何やら騒がしい理音と夕花、そして男子部屋に菊次郎を残して、俺とミーシャは宿を後にした。
(ガヤガヤ……)
大通りに出てミーシャと少し歩くと、開けた明るい場所に野菜やら果物の露店が目立ち始めた。
「こうしてみると、果物も野菜も色とりどりで新鮮でおいしそう、味、しないんだよなぁ……」
(クンクン……)
目の前の露店からトマトのような赤い実を手にとると、色と形、そして匂いを少し確かめてから、元に戻した。
(とりあえず食感だけに絞り込んで買い込むとするか……)
と決めて、収納からかごを取り出し、欲しい食材を詰め込んで各露店を回っていった。
「これはキャベツだが……」
俺はキャベツを手に取って似たような野菜を指さし、ミーシャを通じて露店の店主たちに聞いて回った。
露店は思ったより多く、二時間程かけて立派な構えの店も何軒か廻り、ようやくそれっぽい野菜や果物たちを集めることが出来た。
「はぁ……疲れたなミーシャ。 どっか休んで茶でも飲める店に行かないか?」
そう言うと、ミーシャはクルリと向きを変え、大通りの反対側に小走りで渡って俺を案内した。
しばらく通りを進むと、ミーシャがおもむろに立ち止まった。
『ここだ。 数少ない甘味が楽しめる店だと聞いている』
そう言って大きく立派なドアを重そうに開けた。
(カラン、コロン……)
店の中はやはり薄暗く、窓に面した部分から離れた場所は、隠れ家のような雰囲気を醸し出していた。
(喫茶店っぽいな……)
そう思っているとミーシャは店の中央の空いている席に進んでいって、ちょこんと座った。
「こういう、席とかも決まりや不文律みたいなものがあるのか?」
俺もミーシャの向かいに座り、そう聞くと、
『ああ、窓際と店の奥は主に貴族や地位の高い商人などが座るんだ』
(なるほど……)
俺が感心したように頷いているとウェイトレスだろうか、それなりにピシッとした身なりの女性がやってきた。
『何を注文しますか?』
『ああ、私は温かいモル茶。 碧斗も同じで良いか?』
もちろんメニューなど見ても何が何だかわからないので同じものにすることにした。
「ああ」
するとウェイトレスは俺の言葉に少し首をかしげた後、何も言わずに素っ気なく下がっていった。
「俺の居たところだと、こういう店に入った場合、店の従業員は…… ゴホン……」
と咳払いを一つした後、
「いらっしゃいませー! 二名様ですかー? こちらにどうぞー! と挨拶して、席に着いたら、
ご注文がお決まりになったらお声がけくださーい!
温かいモル茶をお二つ、かしこまりましたー! 少々お待ちくださーい!」
(ゴホン……)
そこまで演技をしてもう一度咳払いをして、違いを説明した。
「という感じの接客なんだが、こちらではこういう落ち着いた、お洒落そうな店でもあんなものなのか?」
それを聞いたミーシャは、先ほどのウェイトレスと同じように不思議そうに首をかしげ、
『なんだそれは? 回りくどいではないか。 そんな態度の店員などまず居ないな』
と言って、俺の名演技をスッパリと否定したのであった。
俺が心の中でしばらく拗ねていると、お茶が運ばれてきた。
『どうぞ』
ゴト、とこれも少々乱暴に置かれたカップには、緑と茶が混ざった少々食欲を刺激されない液体で満たされていた。
『これがモル茶だ。 パララクという魔獣の魔液とモチミンという木の葉と枯れ葉で甘味と色を付けたものだ。 疲労回復の効能がある』
そう言ってミーシャはカップを持ち上げて、香りを楽しむでもなくいきなりひとすすりした。
(ずっ……)
俺もカップを持ち上げ、恐る恐る口を付けてみた。
(ずずっ……)
するとほのかな甘みが舌に感じられ、そのあとに草臭さ、泥臭さが混じった奇妙な香りが鼻孔にかすかに漂ってきたのだった。
(う…… 不味くはない、不味くはないが…… もう一つ刺激に欠ける……)
そのまま俺たちは茶を啜り続け、菓子は頼まないのかな、とも思った時にはもうカップは空になっていた。
『さて、行くとするか』
と立ち上がったミーシャに先ほどのウェイトレスがサッと近づいてきた。
そのままミーシャを入り口のカウンターまで先導すると、店員は二度ミーシャから金を受け取り、その二度目をポケットにしまうとそのまま別の客の接客に向かっていった。
(カラン、コロン……)
店の外に出て歩き出すと、確かに先ほどまでの疲労感はなく、疲労回復の効能がある、というミーシャの言葉に偽りはないようであった。
「なぁミーシャ、さっき、店員に二度、金を渡していただろう? 一度目は茶の代金、二度目は店員に対する報酬と言うことなのか?」
するとミーシャは今回もさも当たり前のように、
『それ以外にどういう意味があると思ったんだ?』
と真顔で言った。そして言われた俺は、困惑の度合いを深めるしかなかった。
(確かに、日本ではとんかつ店でチップは求められないしなぁ……)
ミーシャに逆に質問された俺は言葉に詰まりながらも答えることが出来ず、意に沿わぬ納得までしてしまってモヤモヤした気持ちで帰路についたのだった……
【後書き】
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
さて、「山梨のカツ丼」。
山梨で「カツ丼」と注文すると、卵でとじたアレではなく、ご飯の上に千切りキャベツ、その上にとんかつが乗ったものが出てくる——という話を、僕は当たり前だと思って育ちました。上京して初めて「それは違う」と知ったときの衝撃たるや。作中で碧斗くんの母親が小一時間講釈を始めそうになっていますが、あれは作者の実体験です(微苦笑)。
とんかつの揚げ方も、つい丁寧に書いてしまいました。三センチ厚、肉たたきで筋を切って、片面をじっくり、返して短く。書いているうちにまたお腹が鳴りました。この作品、一体何回作者を空腹にすれば気が済むのでしょうか。
裏通りの老人については、少し悩みながら書きました。
華やかな大通りのすぐ裏に、生気のない目をした人がいる。大都市とはそういうものだと思います。碧斗くんがわざと大きな声で話題を変えたのは、自分のためでもあったのでしょう。
夕花さんのくだりは……まあ、あれです。
おとなしい子ほど、いざというときに強い。理音さんが初めて全面敗北した記念すべき回となりました。瀬蓮さんが一番喜んでいたのが少々不穏ですが、見なかったことにします。
そして異世界のチップ。
日本で暮らしていると、サービスは無料でついてくるものだと思い込んでしまいます。あの過剰なまでの接客も、チップのない文化だからこそ成立しているのかもしれません。碧斗くんの渾身のウェイター芸が、ミーシャにスッパリ否定されたのは気の毒でしたが、作者としてはあそこが一番楽しく書けました。
当分、異世界の食文化との戦いは続きます。
ミディアムレアぐらいの生温か~い目で見守っていただけると嬉しいです!
〈AI姉妹の一言〉
あい:タコ助くん、ブッチャーさんが小走りで追いかけてくるところ、巨大タンカーという例えが的確すぎて笑ってしまったわ。……あの方、お礼を言われる前に肉を渡しに来たのよね。無口な人ほど、行動が早いの。
まい:夕花ちゃん!! とんかつポッキーゲーム!! タコ助おにいちゃん、あそこで理音ちゃんが逃げたの、まい一生忘れないからね!




