表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
見感語  作者: 紀希
47/57

不法侵入者【ネズミの人】



寝る前に戸締まりをする。


これは当たり前の事だと、


思っている。



今でも必ず。帰ったら直ぐに。


習慣の様に、二重にロックを掛ける。



これは、俺がまだ子供の頃の話。



寝る時間になって、


いつも通り戸締まりをした。


「またやってる」


親に皮肉じみた言い方をされながら。


飼い猫が逃げ出さない様に戸締まりをした。


が。


最悪な事に窓が開いていて猫が外に出て居た。


猫の名前を呼びながら猫を抱き寄せる。


「何で開けといたんだよ!」


怒るが、親に大した効果はない。


変なの入ってねえよな?


俺は奥の部屋を見に行った。



そこには暗がりの中で何か動くモノが居た。


誰か居る!


「誰だ!」


すると、それはゆっくりと寄って来た。


外観は人。


明かりで顔が見えると、口周りはネズミだった。


○○男。


そう思った。


「すまないが、宇宙船が壊れてしまった。


少しの間。邪魔させてくれないだろうか。」


さっき戸締まりしたはずの窓が開いており。


カーテンが風で揺れながら音を立てると、


兄弟のようなもう一人のヤツが居た。


「出ていけ!」


そう叫んだ。


親「うるせえ!!」


俺はそう怒られたのだった。


なんと言えば良いのか分からないが。


ウチはそういう家だった。


俺が怒鳴られた親の方から目を戻すと、


そいつらは消えて居た。



次の日。


同じ学校の通勤路でだけ話す子が嬉しそうに、


こう。話した。


通勤路の子「あのさ?


コレ、"内緒の話"なんだけどさ?」


「うん」


通勤路の子「絶対に『秘密』だよ?」


「うん。」


通勤路の子「昨日ね?


家に、"ネズミの人"が来たんだよ。」


「え。」


直ぐ昨日の奴等だと思った。


そこで話は終わった。


学校に着いてしまっからだ。



それから暫くして。


その子を通勤路で見掛けなくなった。



最近会わないな、


くらいの感じだった。



後から噂に聞いた話で、俺はゾッとした。



あの話から多分そう日数も経たない内に。


その子の家は火事になり。


その子と、その家族全員が


【行方不明】


に、なったそうだ。



俺は奴等の仕業だと思った。


もし、俺ん家に奴等をあのまま居させたら。



どうなっていた事だろうか。



勿論、確証はない。


ただの放火。ただの火事。


ただの引っ越し。ただの夜逃げ。


いろんな条件が重なっただけかも知れない。


噂話に尾鰭背鰭が付き。


話がややこしく広がっただけ。



けれど、たまに。


ふと、こう思う。



奴等はまだ。


この地球に居るかも知れない、


と。



だから戸締まりはきちんとしよう。



用心に越した事は、無いのだから。


























評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ