ワザと喉に詰まらせた言葉
話した事は無かった。
話す機会なら沢山あっただろう。
けれど意気地無しの僕は、
彼女との起きもしないタイミングを。
ずっと何処かで期待していた。
一目惚れだった。
見た事も無かった。
会った事も、、
そうしてあっという間に時間は過ぎ。
彼女との大切な時間は儚く散った。
いろんな人と付き合い。
それなりに愛を知ったが。
心の何処かには彼女が居て。
たまにこうして、夢となって表れる。
夢は深層心理に深く結び付きがあると、
何処かで聞いた事があった。
男のメンバーは覚えて無いが。
女性のメンバーの顔に見覚えはあった。
その中に彼女が居た。
酒の席だった。
彼女達は満更でも無く。
そのまま大人の関係になる流れだった。
僕はそれが嫌だったから。
途中で退席した。
彼女がもし嫌なら。
帰れば良い。
と、、
何かのシーンの様に。
追い掛けて来る彼女の情景が浮かぶ。
しかし彼女は来なかった。
もしかしたらあのまま居れば。
ワンちゃんあったかも知れない。
それなのにその機会すら溝に棄てた。
後悔。
ひとり寂しく。
ポケットに手を入れた。
夢なのに。
夢の中ですら。
僕は彼女に臆病になってしまう。
こういう体質なのだろうか、
グイグイ行ける同性達が羨ましい。
きっと自分に自信が無いのだ。
現実が、そう。
痛々しく突き付けた。
社会的地位もなければ。
彼女を幸せにする程の金も無い。
彼女との甘い生活。
幸せな家庭。
僕には勿体無いくらいの時間。
そんな事を妄想する。
もしも明日。世界が滅亡するとしたら。
僕はその日こそ。
彼女に想いを。
この気持ちを。
伝えられる事が出来るだろうか。
、、ずっと前から好きでした。
一目惚れです。
良かったら、付き合って頂けますか?
この言葉を出すのに。
僕の限られた時間では、
多分。足らないのだろう、、
僕が出来る事があるとするならば。
彼女の幸せを。
ただ、願うだけだ。
出掛けた先で。
彼女の好きな人と。
その愛の結晶を。
ふと、目にし。
まるで赤の他人の様に、
ただ。すれ違う。
幸せそうで。
良かった、、
何て格好つけたら。
その日を思い出して辛くなるのだろう。
あの時ああしてれば。
あの時にこうしたら。
どうにもならないタラレバを。
年甲斐にも無く続け。
仮の愛で満足するのだろう。




