表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
267/302

 ①⑤⑦

中越洋二を拉致するのは想像以上に簡単だった。中越洋二の身に何があったか知らないが、尾行や張り込みを数日行った結果、中越洋二は荒れ出した。1人飲みに出かけては朝方に帰宅するという事を数日繰り返していた。それをチャンスだと判断した圭介は千鳥足で歩く中越洋二を介抱する振りをして一緒に飲み直しましょうと誘った。


今回、中越洋二を殺害、バラす場所は既に決めてある。スナック天使だ。


ママはこの手で殺害し、従業員である女も倉庫内で殺した。オーナーが死んだのだから当たり前と言えば当たり前だが、今も店を引きら払った様子はなく、裏口の施錠は簡単にこじ開ける事が出来た。今は空き家状態のその店で圭介は中越洋二を殺害しようと考えたのだ。


圭介は一旦、裏口から中越洋二を店内へ連れ込んだ。裏口付近にある電気のスイッチを入れる。店内がいきなり明るくなり、中越洋二が顔を顰めた。直ぐ様、明かりを最小限に落とし圭介は中越洋二をカウンターへ座らせた。埃の被ったグラスにウィスキーを注ぎ中越洋二へ手渡した。


ちょっと失礼といい、解体用具を取りに従業員室へと向かった。一畳くらいの広さしかないが、帰宅が面倒な時、ママはここで泊まっていたのだろう、かび臭い布団が未だに隅に畳まれてあった。そこにある小さな三角出窓から圭介は周囲に目を配った。


人気がない事を確認する。目につくのは車ばかりだった。最近、この辺りは深夜になると違法駐車も多い事から、車を止めていても不審がられる事も無かったが、圭介は念の為に車は遠く離れた駐車場に停めた。


従業員室に置いておいたボストンバックを引き寄せファスナーを開ける。鰐のマスクを取り出した。それをジーンズの後ろポケットに押し込み、ハンマーは背中のベルトに差し込んだ。その後でボストンバックを担ぎ、従業員室を出た。。裏口付近にボストンバックを置いて何食わぬ顔をしながらカウンター内へ入った。


既に中越洋二の手にしたグラスは空になっていた。


「ストレートじゃなくて、ロックにしてくれよ」


圭介は突き出された中越洋二の手からグラスを受け取ると冷蔵庫へ手を伸ばした。冷凍庫を開けると唸るような音が静かな店内へ響き渡った。素手で幾つか氷を掴みグラスの中へ入れた。


「ここ、お前の店か?」


少し呂律の回らない口調で中越洋二は聞いて来た。


「ええ。そうですよ」


圭介が、ウィスキーを入れグラスを渡すと中越洋二は辺りを見渡し、


「古くせー店だな。つか、いつの時代の店だよ。こんな内装じゃ今どき流行らねぇぞ」


「レトロ調が好きなんですよね」


「ふーん。趣味悪いなお前」


中越洋二はいい高笑いした。その後でグラスに口をあてる。半分ほど飲んだ後で、


「他に客がいねーって事は今日は休みか?」


「はい。最近、めっきり客足が遠のいて売り上げもヤバすぎて、このままじゃ潰れてしまうと思い、今日は休みにして他店に勉強させて貰いに行ってました」


「だから言っただろ。古くせーって」


「ですかね」


「好きなのは良いけどよ。それと売り上げは比例しねーからな」


こんな奴でももっともな事を言うんだなと圭介は思った。


「おう、そうだ。あんたさ。この店潰れたら俺の知り合いの所で働かねーか?」


「どんな仕事なんです?」


「まぁ、それはあんたが無職になったら教えてやるよ」


中越洋二はいい、側にあった空グラスへ手を伸ばした。そこにはボールペンと紙ナプキンが入っている。一枚抜き取るとカウンターへ置いた。ボールペンを掴みカウンターの上で。2、3度、コツコツと叩いた。


「俺の携帯番号、書いてやるから、何かあったら連絡してこいよ」


中越洋二はいい、紙ナプキンに向かって携帯場所を書き始めた。圭介はそれを見て、ベルトに差し込んだハンマーに手を伸ばす。柄を掴んだまま、鰐のマスクを引っ張り出し、片手で装置した。そしてハンマーを振り上げた。


「これが、俺の番号……」


カウンターへ俯いたままいう中越洋二の後頭部目掛け、圭介は振り上げたハンマーを全身の力を使い、振り下ろした。熱し過ぎたコップが割れる時のように、間抜けで乾いたポンっと言う音が店内に広がった。


殴られた拍子にカウンターへ顔面をぶつけた中越洋二の顔が一瞬、跳ね、再びカウンターへ落ちた。跳ねた拍子に顔は横向きになり、鼻から血を流していた。鼻が折れたのかも知れないと圭介は思った。


2度目にハンマーを振り上げた時、中越洋二の後頭部はハンマーの側面そっくりに凹んでいた。そこから髪の毛を掻き分けるように血が滲み出して来ている。それは直ぐに勢いを増して行った。上げた腕を一旦、下ろし圭介は中越洋二の顔に耳を近づけた。耳に当たるアルコール臭い微かな息に圭介は眉を顰めた。気を失っただけで、まだ息はあるようだ。


圭介は短く息を吐き、再びハンマーを振り上げ後頭部へ一撃を加えた。凹んだ箇所がパックリと割れ、血が噴き出した。返り血を浴びるのも構わず、圭介は中越洋二の髪の毛を鷲掴み、持ち上げてから、カウンターへ向けて叩きつけた。振動によって側にあったグラスがカウンターの上で横滑りする。既に中越洋二は息をしていなかった。


圭介はカウンターから出ると中越洋二を椅子から引きずり下ろした。床に仰向けで寝かせ裏口へと向かった。


ボストンバックから3種のノコギリと手斧、を取り出し、革手袋を嵌め再び中越洋二の下へと引き返した。


レッドウイングのブーツを脱がしてからスキニージーンズを剥ぎ取った。ボクサーパンツはそのままにして、ハンマーで膝の皿を叩き割った。


その周辺もハンマーを使い砕いた。両脚を終えると膝下にノコギリの刃をあてた。引くと皮膚が裂ける湿った音が耳についた。直ぐに黄色く澱んだ皮下脂肪が現れた。


こいつが刃につくとノコギリの切れ味が悪くなる。圭介は刃の大きなノコギリに変更し、中越洋二の右脚を途中まで切断した。その後で切れ目に向かって手斧を振り落とした。本来であれば最初から手斧を使い中越洋二を殺害するつもりだった。だが、手斧の場合、身体に刺さった時に、反撃を食らう可能性があると思い圭介はハンマーに変更したのだが、自分が思い描いていたものより、中越洋二があっさりと死んだお陰で、切断する時にだけ手斧を使う羽目になった。だがまぁ。結果オーライだ。


圭介は言い聞かせ、続けて左脚へ取り掛かかった。四肢をバラバラにし終えると圭介は一旦、手を止め冷凍庫を漁った。ミネラルウォーターを一気に2本飲むと一旦、マスクを外し額に浮いた汗を手の甲で拭った。


再び被り、首の切断に取り掛かる前にカウンターの引き出しを漁った。アイスピックを2本を取り、それを持ったまま、アイスペールに氷と水、そしてトングを突き刺した。それを2つ用意しカウンターに置く。アイスピックを持ったままカウンターから出た圭介は手にしたアイスピックからノコギリへと持ち替え、中越洋二の首を切断した。その後でアイスピックを使い、眼球を突き刺し力任せに引き抜いた。その眼球を用意した2つのアイスペールの中へ入れる。


その後でアイスピックを両の目に突き刺した。その首をこちら向きにしてカウンターに置いた。胴体は椅子に持たせかけ、両脚はカウンターの下の壁面へ、こちら向きに立てかける。


両腕は、指を開き、アイスペールの淵に引っ掛けた。中越洋二の姿は、まるで見えない何かに襲われ身体を引きちぎられバラバラにされた挙句、首を捩られ殺害されたような姿だった。まぁ実際には圭介が殺害したのだが。


その姿を見て、圭介は鰐のマスク越しにゆったりとした息を吐いた。僅かかも知れないが、これで被害者が減る事を思うと心のモヤっとした部分が、晴れた気がした。


処理はマリヤに任せると約束してあったが、圭介はこのままにしておこうと決めた。特別、オブジェに見立てた中越洋二の死体が気に入った訳ではないが、持ち帰るより、再び、アリゲーターマンが出現したと言う情報を広める方が価値的だと考えたのだ。


マリヤにどんな言い訳をすれば良いかと頭を悩ませながら、圭介は道具の片付けに取り掛かった。つけた明かりを消し裏口から出ようとしたその時、裏口へ近づく足音が聞こえた。圭介は素早く身を屈め息を潜めた。足音がこちらへと近づいて来る。ドアノブに手がかかった。


圭介はボストンバックを担いだまま素早くカウンター内へ、とって返した。身を伏せカウンターの奥を睨みつけた。暗闇で視界が悪かった。マスクに手をかけた時、足音の人物が裏口を開けて中へと入って来た。緊張が高ぶり圭介は生唾を飲み込んだ。ママの知り合いか?それとも……従業員の友達が…新たな借り手かも知れない。


圭介は裏口がある方から視線を外さず、その人物が入って来るのを待った。


その人物が裏口の戸を閉めたのが気配でわかった。スイッチを求め壁を触るザラザラとした手の音が店内の奥で反響する。明かりがつき、その人物がトイレの方へと足を踏み入れた。暖簾越しに見えたその顔に、圭介の首筋に冷たい物が流れ落ちた。無意識に舌打ちをしそうになり、堪える為に噛む。その人物は圭介が原宿で見かけ、尚且つ、数週間前に駅前ですれ違ったあの刑事だった。どうしてこいつが、ここに居るんだ?圭介は思考を駆け巡らせた。刑事はトイレの前に立ち、ノブに手をかけた。表情までは見えないが、トイレの中に異変を感じているようだった。中に入った逃げるか?と思ったその時、圭介の頭の中にある映像が蘇った。


それはここの従業員だった女ともう1人の女が、男を抱え車へと運び込んだ時の映像だった。


まさかあの時の男か?そいつが刑事だったのか。圭介は倉庫内で瀕死の状態にあったこの男の首を簡単に止血した事を心底悔やんだ。あの状態で良く生きていられたなと感心もしたが、こんな時に、そんな呑気な事を思い出して考えている自分に嫌気がさした。だが今はそんな場合じゃない。隙を見て逃げるか、それとも襲い殺害するか。そのどちらかの選択を迫られていた。


その刑事はトイレのドアから距離を取りながら左手でドアノブを掴み、ゆっくりと回し始めた。右手は腰に伸ばしている。開けると同時に拳銃を構えるつもりだと圭介は睨んだ。だが、ふとある事が脳裏を掠めた。それはこんな深夜にも関わらず何かの事件の捜査中なのだろうか?という素朴な疑問だった。もし仮にこの刑事が捜査中であれば拳銃を携帯している事は考えられる。だが、もし終えていたのであれば、その仕草はハッタリだ。パトカーのサイレンも聞こえない。他の捜査員の声もない。冷静に考え圭介は刑事は拳銃を携帯していないと睨んだ。ならば逃げるにしろ殺すにしろ大いにチャンスがあると圭介は考えた。ボストンバックから手斧を抜き取り、いつ見つかっても良いように身構えた。


刑事はトイレのドアを勢いよく開けた。数秒の後、刑事は腰に伸ばした手をゆっくりと下ろした。トイレの中を覗き異変が無い事を確認するとドアを閉めてトイレの明かりを消した。


刑事の鼻息が圭介の耳まで届く。息が荒かった。この刑事はスナック天使に明かりがついていた事を不審に思い、中へと入って来たのだろう。表はシャッターが下りていた為、最初から裏口へ回ったのだと圭介は断定した。


刑事が手持ち無沙汰だった方の右手で暖簾を捲り上げた。頭を下げて店内へと足を一歩踏み入れる。瞬間、刑事は目を丸く見開き数歩、後ずさった。声を上げなかったのは大したものだと圭介は思った。どうやら、そこそこ死体は見慣れているらしい。後ずさったのはきっと、バラバラにされ飾られた惨殺死体を目の当たりにしたからだろう。刑事は直ぐ様、スーツの内ポケットに手を差し込み、スマホを取り出した。


画面にタッチすると直ぐにコール音が鳴った。スピーカー機能にしたのは、恐らく未だ警戒を怠っていない証だと圭介は思った。


数十コール鳴らされた後で、相手が出た。眠たげな声で、


「泡沢!お前、今何時だと思ってんだ!」


と、泡沢という名のこの刑事を怒鳴りつけた。


「小川さん!」


「何だよ、うるせーな」


「天使に、今すぐ、スナック天使に来てください!」


「天使?馬鹿か。天使はとっくに閉店してるじゃねーか」


「閉店とか開店とかどうでも良いです!早く来てください!」


「だから何でだよ!って聞いてるだろ!」


「鰐男がが出ました」


「何だと?!お前それ本当か?」


「はい。今、私の目の前にバラバラ死体が転がって、いや、飾られた状態で置かれてあります」


「わかった!直ぐに行く!この電話を切ったら直ぐ、県警に連絡して応援を寄越して貰え。いいかくれぐれも無茶な事はするんじゃねーぞ?いいな?」


「無茶な事って……小川さんどういう事ですか?」


「まだ近くに鰐野朗がいるかも知れねぇって事だ!」


「それなら無茶するしかないですよ。だって私達、刑事ですからね?」


「無駄話をしてる時間はねぇ。切るぞ!」


そう、小川という名の刑事はいい、電話が切れた。


泡沢と呼ばれた刑事は切られた電話をしばらく眺めた後、我に帰ったかのように画面をタップした。そして直ぐ様、別な所へ連絡を入れる。県警だなと圭介は思った。


泡沢という刑事は応援を要請した後、スマホで現場写真を撮り始めた。泡沢が、カウンター下の切断した脚をスマホに収める為に、身体を屈めた。圭介はその隙を逃さなかった。ボストンバックの持ち手に腕を通す。手斧を握り閉めたまま身体を低く保ちながらカウンター端へと移動した。カウンターの切れ目から撮影に夢中になっているだろう、泡沢という刑事を覗き見た。身体を屈めた泡沢は様々な角度から切断された脚を撮影していた。


視線は泡沢へ向けたまま、圭介は静かに立ち上がり、裏口へと移動しようとした。その時だった。良いのか?という自分のもう1人の声が聞こえた気がした。圭介はボストンバックのもう片方の持ち手に腕を通し、背負った。息を止め、泡沢の背後へと近付いて行った。手斧を振り上げた瞬間、泡沢が圭介に気付き、こちらを向くと同時に、丸椅子の軸を蹴飛ばし転がるようにしてカウンターの壁側から遠ざかった。


力任せに振り切った手斧は泡沢の頭を掠め、髪の毛を数本切り落とした。圭介は片脚で跳ね、転がったままの泡沢の脇腹へ向けて膝を落とした。呻き声が上がる。手斧を持った手を振りかぶる。下から上へ向けて振り上げるが、またもや避けられた。泡沢は圭介の膝を両手で押し退けるとその膝頭を踏み付けるように蹴飛ばした。バランスを崩した圭介はカウンターの丸椅子の軸に肩をぶつけた。素早く立ち上がると3度目の手斧を振り上げた。


「動くな!」


泡沢の言葉がハッタリだというのはわかっていたつもりだった。だが、それは両手に握られている黒光する小さな銃口を目の当たりにした瞬間、圭介の背筋は凍りついた。


おいおい。マジかよ。心でそう呟きながら圭介は手斧をゆっくりと下げて行く。抵抗を止める振りをする為に手斧をカウンターの上へ置いた。その時、圭介はカウンターの上に飾った中越洋二の頭を身体で隠しながら中越洋二の眼窩に刺したアイスピックへ手を伸ばした。掴み引き抜いた。



「やっと尻尾を掴めたかと思ったら、まさかの鰐男本人と出くわすとはな」


泡沢は拳銃を構えたままゆっくりと立ち上がる。ジリジリと圭介との距離を縮めて行った。


「隠れていたなら、わかっているだろう?もうすぐ、応援が到着する。お前に逃げ場はない」


圭介は自ら投降するかのように両手を頭の後ろへ回した。


「想像していたより、身体はデカいな」


立ち上がった泡沢は圭介の耳辺りまでの高さしかなかった。だが170は少し越えているだろう。


「追い詰められた気分はどうだ?」


圭介は何も返さなかった。チャンスは一度しかないと思っていたからだ。


そのチャンスは直ぐ訪れた。夜の闇を切り裂くかのようなパトカーのサイレンが聞こえたのだ。その瞬間、一瞬だけ泡沢が目線をサイレンが鳴っている方へ向けた。その僅か隙を圭介は見逃さなかった。


カウンターの壁を使い蹴るように、前方へ飛び跳ねた。握ったアイスピックを振り上げ泡沢の肩へ突き刺した。勢い余って2人は揉み合う形で床へ倒れ込んだ。銃声が鳴り響く。


鋭い痛みが肩口に走り、耳鳴りがした。圭介は拳銃を握った泡沢の手首を両手で掴んだ。頭突きを鼻へ喰らわし、力が弛んだ所で身体を起こし無理矢理に捻り上げた。ボキッと鈍い音がしたの同時に泡沢が悲鳴を上げた。


同時に圭介は直ぐ様、泡沢の身体から離れた。床をのたうち回る泡沢を見下ろしながら、圭介は大きく息を吸い込んだ。拳銃を奪い、殺害する事も考えた。だが圭介はそうしなかった。この泡沢という刑事が悪人だと思えなかったからだ。つい先程は倉庫内で助けた事を悔やんだが、やはり悪人では人間を殺すつもりは圭介にはなかった。それではただのシリアルキラーに過ぎない。


自分はそうじゃない。人助けとまでは言わないが、自分が手にかけた相手が死んだお陰で、未来が明るくなった人間も少なからずは居る筈だ。圭介はそのような人の為に自分があると思っていた。そういう人間の集まりがラピッドでもあった。圭介は、折れた手首を押さえながらもがく泡沢に向かって敬礼した。それを涙を滲ませながら見上げる泡沢の表情は何とも滑稽だった。


「逃げ切れないぞ」


息切れ切れに言葉を吐いた泡沢を圭介は無視した。


「絶対に捕まえてやる!」


泡沢のその言葉は圭介に届かなかった。

何故なら圭介は泡沢が発泡した銃声によって未だに金属音が耳の中で鳴り響いていたからだ。自分に向かって何か言っているのはわかったが、圭介は振り返る事なく、駆け足で店内から逃げ出して行った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ