表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

83/147

第83話 2度あることは・・

いつもご覧頂きありがとうございます。


更新が遅くてすみません・・。

 街道に沿って歩くことしばらく、道中の僕達の会話は今日のブルーゴブリンとの戦闘の話題が中心だ。


 主に反省事項について皆でブレストする。


「緊急事態に対応できるように、素早く使用できる武器が必要です。

 攻撃準備に時間がかかりすぎました。」

 と、楓ちゃん。


「武器そのものにスピードが必要です。ゴブリンに躱されるなんて屈辱です。」

 と、亜季ちゃん。


「いわゆる飛び道具の充実が必要ですね。

 相手の間合いの外から致命傷を与える攻撃ができれば自分が怪我をするリスクを下げることができます。

 剣による直接戦闘は1対1だとなんとかなっても、1対複数だと対処が困難になります。」

 と、アカネちゃん。


「タクさんが使用する剣は片手剣よりもカタナのほうがいいかもしれません。

 前にお城で騎士と剣術の立会いをした時のように、タクさんの剣術はカタナ向きだと思います。」

 と、チャロン。


「僕の反省事項はもっと敵を早く発見することかな?

 今日はヤトノの熱感知の共有がなければブルーゴブリンの触手の先制攻撃を食らっていた可能性が極めて高かったからね。」

 と、僕も反省の弁を述べる。


 加えて、


「確かに皆の言うとおりだね。

 複数の相手に素早くかつ遠距離から攻撃できれば、それだけ自分たちが怪我を負うリスクは減らせるからね。

 それにいざという場合に備えて自分の得意な武器を持つことも重要だ。

 これは改善の余地があるね。」


 と、皆の意見に同意する。


「何か具体的な改善案はあるのですか?」


 と、亜季ちゃんに聞かれたので


「一応思うところはあるんだけど、魔道具として作るには複雑なので少し検討が必要かな?

 まずは、現有の材料とスキルで作れそうな武器を試作していこうと思うよ。」


「タクさんが作られた魔道具はすでに国宝級と言ってもおかしくはないレベルだと思うのですが・・。

 今以上に凄い武器があるんですか?」


 と、チャロンが聞いてくる。


「うん、元の世界では一般的だった銃という武器があるんだよ。

 小さな鉄の弾を火薬という粉が激しく燃焼する際の勢いを利用して飛ばす武器なんだけどね。

 極めて殺傷能力が高いのが利点なんだけど、構造が複雑だし必要な素材の入手が難しそうだから作るのは難しいかな?」


「そうなんですね。タクさんの世界ではそんなすごい武器があるんですね。」


「そのかわりに魔法の無い世界だけどね。

 幸いにもスキルが使えるから、できる範囲で魔導具を充実させていくよ。」


「はい!素材集めは私もお手伝いしますね!」


 チャロンは相変わらずいい娘である。

 本当に僕のお世話係になってくれてよかったよ。


◆◇


 その後も街道に沿って歩いていくと、朝とは別の商隊に追いついた。


 どうやら昼食中に追い抜かれていたらしい。


 午前中の件もあるので彼らについて行くことにした。


 大勢のほうが魔物に襲撃されるリスクも減るし、僕達の警戒の負担も減るからね。


 特にマイティは飛びっぱなしだから休憩させてあげないと(汗)

 決して忘れてたわけじゃないぞ(汗)


 感覚共有で先を進む商隊の話に聞き耳を立てていると、彼らもレッドウイングの街で一泊するらしい。


 どうやら普通の商隊にとっては定番の行動と宿泊地のようだ。

 毎回宿に宿泊するのもお金がかかるので、できるだけ野営で節約するらしい。


 テントを張る場所は先着順だから、早く到着して水場に近い場所を抑えないと、などと話している。

 ふむふむ勉強になるね。

 まあ僕達には放水の魔導具があるから関係ないが。


 その後もなんやかんやと話していたらレッドウイングの街に到着した。


 例のゴブリン達の襲撃がなかった状況を鑑みると、大勢で行動する事は効果があるようだ。


 きっと僕達のように1パーティーとかで少人数で行動している旅人を襲撃していたに違いない。


 さて、街に着いた!と言っても正確には街の手前の大きな広場だった。

 サッカーコートで言うと3〜4面は入りそうだぞ(汗)

 かなり広い!


 街道から広場に入るちょっと手前に事務所のような建物があり、その中からおじさんが出てきて僕達に声をかける。


「お兄さん達は冒険者かい?

 見かけない顔だけどこの街は初めてかい?

 今日の宿はどうする?

 街の中で宿に泊まるかここで野営するか、好きな方を選べるよ。」


「今日は野営の予定です。」


「じゃあ、1人当たり1,000エソ、5人で大銅貨5枚だよ。」


「あ、はい、ここは初めてです。

 ていうか、野営も有料なんですね。」


「ああ、広場の草刈りやら水場の管理、トイレの清掃もあるからね。

 管理費用ってやつかな。

 ちなみにレッドウイングの街が経営しているから、俺たちスタッフチームの人件費や諸経費を支払ったらほとんど利益は残らないらしいよ。」


「利益を気にしないなんて太っ腹ですね。

 はい、大銅貨5枚です。」


 と僕は腰のポーチから財布代わりの小袋を取り出すと、そこから大銅貨5枚を出しておじさんに手渡す。


「はい、確かに頂きましたよ。

 野営場所の賃料で儲けなくても他で儲かるからね。」


「旅人が街で買い物したり食事したりしてお金を落とすからですか?」


「ああそうさ。

 それにレッドウイングは小さな街だから宿の数も少ないのさ。

 昔は宿が足りなくて商人の往来が多い時は宿の取り合いで揉め事も多かったんだよ。

 宿にあぶれた奴や金のない冒険者が町中で野宿したりして雰囲気も良くなかったんだがね。

 10年ほど前のある日、通りすがりの変わった服を着た若者が、街の外壁の外に野営場所を整備すればいいだろう?ってこの街の領主様に提案したのさ。

 そうすれば金のない冒険者は野営を選ぶだろうからってね。」


「なるほど。それは賢いですね。

 黙ってても金のないやつは外に出て行きますからね。」


「ああ、それに荷物の多い商隊も野営を選ぶ事が多くなってね。

 馬車を無理に街に入れて宿の馬車置き場の取り合いで揉めるより、この野営広場に停めっぱなしのほうが楽だからね。

 金のある商人なんかは配下に見張りを任せて自分は街の中の宿に泊まる場合もあるけどね。」


「なるほど、勉強になりました。ありがとうございました。

 ところで、野営する場所に指定はあるのですか?」


「いいや、好きな場所に泊まればいいさ。

 だが暗黙の了解で、あんた達のような荷物の少ない旅人は広場の端のほうに泊まることが多いかな。

 広場は先着順かつ荷物の多い順だ。

 基本的には商隊の荷馬車の列が中央に配置される感じだな。

 最近は商隊の往来が多いから早く場所を取らないとあっという間にいっぱいになってしまうぞ。

 街で食料の買い出しをするなら早く行ったほうがいいぞ。」


「わかりました。早速場所取りします。」


「ああ、あと注意事項はそこの看板に書いてあるから確認しておくといいよ。

 余計なトラブル防止のためにね。」

 

「了解です。ありがとうございました。」


 とお礼を言うと早速皆で注意事項の書かれた看板を確認する。

 そこにはいくつかの注意事項が書かれていた。


 ・各グループの間隔は3m以上開けること。

 ・水場は清潔に使用すること。

 ・ゴミは持ち帰ること。

 ・火の後始末はきちんとすること。

 ・大声で騒いだり、他の宿泊者の迷惑になる行為は厳に慎むこと。

 等々・・。


「なんか元の世界のキャンプ場の注意事項みたいですね。」


 とアカネちゃんが呟く。


「ああ、きっとこのシステムを提案したのは前回の召喚勇者の1人だろうね。

 時期といい服装などの特徴といい。」


「ですね。まあでもおかげでそこそこ快適なキャンプ場になってますから助かりますけど。」


「そうだね。じゃあ早く場所取りしようか。

 早くしないといい場所がなくなってしまうよ。」


「ですね!場所選びは私にお任せください!」


 とアカネちゃんが場所選びに取り掛かる。

 流石はキャンプ好きのアウトドア女子だ!


 アカネちゃんに言われるままに今夜の野営場所は野営場の左角の、街の外壁寄りにした。


 角地のほうが周りを他人に囲まれなくて快適らしい。

 それに外壁の傍のほうが風雨除けになるし、魔物の襲撃のリスクを低減できるだろうとの理由だ。


 確かにそうだね。さすがはアウトドア女子だ!


「ここを本日のキャンプ地とする!

 では早速作業に取り掛かろう。

 細かい配置はアカネちゃんに任せるからよろしくね。」


 と皆に伝える。


「はい!任せてください!」


 とアカネちゃんが胸を叩いて元気よく答える。


 その衝撃でアカネちゃんの形のよい胸がプルンプルンしていたのは見なかったことにしておこう。


 今夜は禁欲せねばならんのだ(汗)


◇◆


 皆で協力して設営したキャンプギアはとてもよい感じである。


 左端にお風呂とトイレゾーンを設置した。

 この作業は楓ちゃんにプレゼントした土魔法のバールが大活躍した。


 2m✕1m✕10cmの定尺ものの土壁をブロックのように組み合わせるだけだからね。


 あっという間に壁と床が設置されたので、携帯用トイレと浴室用の排水の魔導具を設置したら完成である。


 ちなみに浴場エリアは広めに設定した。

 女子チーム4人でゆったり入れる広さにしたらしい。

 大量のお湯を沸かすのが大変そうだ(汗)


 調理エリアと喫食エリアを中央に設置して右端にテントエリアを作る。

 テントエリアは排水対策のために

 土壁を平置きして地面から一段高くする。


 その上に個人用のテントを設置したらこちらも完成だ。


 仕上げに土壁を横置きにして周囲を囲う。

 周囲からの目隠しと魔物対策だね。


 最初は縦置きにしたのだが、縦置きにするとこちらから外側が見えなくて不便だったので横置きに変更した。


 背面の街の外壁以外の3方を土壁で囲って完成だ。

 出入口だけ1mほど隙間を空けて、その前方に土壁を1枚横置きにして障害物にしてある。


 これで魔物が直進で侵入してくる事は避けられるだろう。


 これだけの土壁を設置してもバールの魔力は切れなかった。

 やはり地面を材料にして魔法を発動するので魔力消費が少ないのであろうか。


 それだけ「石礫」の魔法の燃費が悪いということだろう。


 魔法といえども無から物体を作るのは大変ということかな。


 このあたりを改善しないと土魔法の魔導具、特に攻撃魔法の魔導具の実用化は難しいかもしれないね。


 すぐに魔力切れするようでは長時間の戦闘では使いものにならないからね(汗)



 まあそれはおいおい解決するとして、今は今夜のキャンプを楽しもう!


「みんなお疲れさま!!無事にキャンプギアを設営できたね。

 楓ちゃんもバールを使いこなしているね。すごいじゃないか。」


「はい!この魔導具はすごいですね!

 防御壁の構築だけかと思ってたら、お風呂とトイレの設置にも応用できるなんて、とても便利です。

 もう野営には欠かせない道具ですね!」



「今回の行動は魔導具の実用テストも兼ねているから、どんどん使ってみて不具合があったら教えてね。」



「はい!」


 とバールを使い終わってテンションの上がった楓ちゃんを落ち着かせる。


 キャンプギアの設置が終わったら、次にすべきことは決まっている!


「さあみんな、次は夕食の準備だ!

 今日は美味しい料理をたくさん作って食べて楽しもう!」


「「「「はい!」」」「バウ!」「ワウ!」「ピ〜!」「・・!」


 さあ腹ペコさん達をしっかり食べさせないとね!


◇◆


「今夜のメニューは何にするんですか?」


 とチャロンが聞いてくる。


「今日は時間があるから主食はご飯を炊こうと思ってね。

 メインのおかずは生姜焼きという元の世界の料理にする予定だよ。

 ご飯にとても合うんだよね。」


「楽しみです!」


「それに加えてキジ鍋かな。

 今日の道中で亜季ちゃんが狩ってくれたのを使おう。

 副菜に野菜のサラダかな。

 野菜もしっかり食べないと栄養が偏るからね。」


「わかりました!」


「じゃあ皆で作っていこう!」


 と言って僕は皆に調理作業を割り振る。


 アカネちゃんにはご飯を炊いてもらう。

 この中では一番慣れているだろう。

 なんか大量の米を炊き出したが大丈夫だろうか?(汗)

 一升分くらいありそうだぞ?

 まあ余ればおにぎりにでもして夜食にしてしまおう。


 チャロンと僕でキジ鍋を作る。

 トリガラで出汁を取ったら今日は味噌風味のスープにしよう。

 出汁を取っている時点で既に美味しそうだ!

 肉もツミレにして準備万端だ!


 鍋を煮込んでいる間に生姜焼きの材料の準備だ。

 朝市で買ってきた山賊猪のロース、玉ねぎ、ピーマン、ニンニク、生姜、唐辛子を切り分けて、醤油、みりん、料理酒を並べて準備しておく。


 亜季ちゃんには各種串焼きの準備をしてもらう。

 今朝買って来た肉や、途中で狩りをした小動物の肉を使って串焼きの準備をする。

 味付けは塩に醤油に味噌にと、いろいろ準備してもらおう。


 楓ちゃんは野菜サラダの準備だ。

 本人は肉の串焼きの準備に参加したそうだったけどね。

 君が皆の健康のキーパーソンだ。

 野菜を食べないと健康に良くないぞ(汗)


 皆でワイワイと料理の準備に没頭していたら、気がつけば野営場には結構な数の商隊や旅人が野営の準備をしていた。


 おお!受付のおじさんの言った通りだね。

 みんな節約できる時は節約するということか。


 何故かこちらをチラチラと見られているような気がするが気にするのは止めておこう。


「そろそろご飯が炊けますよ~。

 あとは10分ほど蒸らせばOKです!」


 とアカネちゃんから声がかかる。


「了解!じゃあメインのおかずの準備だね」


 と僕は生姜焼きの仕上げにかかる。


 きざんだニンニクと唐辛子をオリーブオイルで炒めて肉を炒めて香りを出したら肉を入れてしばらく炒めたら野菜も投入!

 肉と野菜に火が通ったら調味料各種と細かくきざんだ生姜を投入してよく絡めたら生姜焼きの完成だ!


「さあ、みんな料理ができたよ!食器を持って集合だよ!」


「はい!」


 皆でワイワイと言いながら個人装備の鍋セットにご飯とおかずをよそっていく。


 生姜焼きはワイルドにご飯の上に乗せて丼にして頂こう!

 見た目だけで既に美味しそうだ!


 キジ鍋もいい感じで煮込めているぞ。

 味噌のよい匂いが漂って食欲をそそる!



 気がつけば陽も暮れかかって、まさに夕食時の雰囲気である。



「じゃあみんな準備はいいかな?

 それではいただきます!」


「いただきます!」


 と号令をかけたら、あとは一心不乱にご飯をかきこみます!


「生姜焼き丼、やばいです! とっても美味しいです!」


「やっぱり日本人には米と味噌ですよね!」


「串焼きの味噌味も最高です!」



 と言いながら女子高生3人はモリモリと食べている(汗)


 チャロンも生姜焼きはとても気に入ったようで


「美味しいです!」


 と言いながらペロリと食べている。

 既におかわりして丼は2杯目である。


 うん、喜んでくれて何よりだ。



 僕もつられてたくさん食べる。

 やっぱり日本人は米のご飯だよね!

 生姜焼き丼もキジ鍋も美味しすぎる!


 おっと、あっという間におかずの量が減ってきてしまった(汗)


 これはもう一品作らないといけない流れでは?



 そう言えば、前にお城の食堂で作った餃子がアイテムボックスに入っているはずだ。


 僕は餃子を5人前取り出すと、


「みな、餃子を追加で焼こうと思うけど食べるかい?」


 と一応聞いてみる。

 まあ答えはわかってるけどね(汗)


 もちろん女子チームはみな「食べます!」と即答である。


 餃子を焼いている片手間にタレを準備したり、返す刀で串焼きの肉をひっくり返したりと大忙しだ(汗)


 まるで彼女達の専属料理人のようである(汗)


 いくらゆるい世界観とはいえども、異世界の冒険ってこんなはずではないと思うんだが(汗)


 これじゃあ、ただの異世界キャンプ旅だよね。


 僕のそんな思いとはうらはらに、屋外で作る餃子は女子チーム達には好評で、みな「美味しい!」と言ってパクパク食べている。


 猛烈な勢いで食事する女子達に気を取られて気づかなかったが、ふと周りを見ると商人や冒険者達で野営広場がそこそこ埋まってきている状況であった。


 しかも彼らは野営準備もそこそこにこちらの様子をガン見している。

 中には指を加えて物欲しそうに料理を見ている若い冒険者もいるぞ。


 みな、一緒にどうですか?と誘って欲しそうな顔をしているな(汗)



僕はチャロンに、

「もしかして僕達って目立ってる?」


と聞いてみる。


「モグモグ、ゴックン。

 そうですね。いろんな意味で目立ってると思いますよ。

 とりあえずですが、商隊も冒険者も野営でこんなにたくさん料理することはないですからね。

 普通の人達は荷物の量に制限がありますから。

 パンや干し肉などの携行食が基本ですね。

 スープも具はほとんど無しで、干し肉をお湯で煮込んで出汁を取るくらいのものですよ。」


「え、そうなの?

 もしかしてちょっとヒンシュクをかってる感じ?」


「モグモグ。まあそうかもしれませんが、野営するしない、美味しい食事を作る作らないは彼らの自由ですから。

 快適に過ごしたければ宿に泊まって美味しい料理を注文すればいいだけですよ。

 私達が気にする必要は全くありません。モグモグ。」


 と、つれない感じである(汗)

 自分の食事は自分で確保しろということか。

 コヨーテ族の鉄の掟か何かだろうか?(汗)



「そ、そうだね(汗)

 気にするのは止めておこう(汗)」


 と、僕は自分に言い聞かせると、周囲の視線に負けることなく料理を再開するのであった・・。



◆◇


 どの料理もタップリと作ったはずなのに、女子チームと従魔達がすっかり食べ尽くしてしまった(汗)


 特にヤトノは僕が料理を作っている隙に僕の分まで食べ尽くしていた。


 細い体なのになんて食欲だ!

 まあヘビだから細いのは当然なのだが・・。



 まあ僕も串焼きを焼きながら結構な量をつまみ食いしたので、かなりお腹いっぱいだけどね(汗)



 他の従魔達もタップリ食べたようで、みな力なく横になっている。

 マイティだけは亜季ちゃんのテントの横に作ってあげた止まり木スペースでリラックスしているが。


 食後にチャロンが淹れてくれたお茶を飲みながら皆で談笑する。


「それにしても今日の夕食はとても豪華でしたね!

 キャンプでこんなに美味しい料理を食べれるなんて、元の世界でもあまりなかったですよ。」


 とアカネちゃんが絶賛する。


「もうタク先輩がいないと旅どころじゃないですね。食事に困ります。

 タク先輩に専属料理人になってもらうことを要望します。」


 と亜季ちゃん。

 いや、僕は料理人じゃないからね?

 あくまでもお手伝いですから(汗)


「まあ、今日はちょっと頑張り過ぎちゃったかな?

 今夜は一泊だけのキャンプだから食材も十分だしね。

 長旅が続く場合はもうちょっと簡素になると思うよ。」


「えー、それはいやです!

 毎日しっかりタップリ食べたいです!

 アッシュ君達も同意見だと思います!」


 と楓ちゃんが言うと、アッシュやスノーもワウワウと言いながらウンウンと頷いている。

 君たち全くもって野生の雰囲気が無くなってきたぞ!



「それにしても毎日美味しいご飯が食べれて幸せです!

 このままいけば桃太郎みたいに食べ物につられて従魔がまた増えるかもしれませね!」


 と楓ちゃんがまたとんでもないことを語り出す!


「楓ちゃん」「「楓」」「カエデさん」「ワウ」「アウ」「ピィ・・」「・・」



「「「「それはフラグだよ(ですよ)・・」」」」


 と皆で呆れたようにツッコミを入れた直後、止まり木で休んでいたマイティが何かを発見したのか「ピィ〜」と鳴き声をあげた。



「みな、周囲の警戒だ! 何かがやって来るかもしれない!」


 僕達は立ち上がって武器を持つと周囲の警戒を開始する。


 アカネちゃんと僕の気配察知で探知を試みるもヒットしない!


 それならばと、スノーの聴覚を感覚共有するが音も聞こえないぞ(汗)


 最後の手段とばかりにヤトノと感覚共有して熱の探知に切り替える!


 すると周囲ではなく頭上に熱を感じる!



「みな上空に何かいるぞ!  頭上を警戒するんだ!」


 と指示する。



 すっかり日が暮れて、主な灯りがキャンプの焚き火しかない情況では目視でのターゲット発見は困難だ!



 五感で発見できないとは困難な相手だぞ。

 ヤトノの熱探知は熱源の大きさはなんとなくわかるが、距離感が上手く掴めないんだよね。


 熱を強く感じてもターゲットの大きさに起因するのか、ターゲットとの距離に起因するのかよく分からないのだ。


 スキルの使い方に慣れればもっと正確に感知できるのかな?



 おぼろげながらではあるが、ターゲットが頭上をグルグル回っているように感じる。

 どうやら鳥型の生き物のようだぞ。


 と思っていたら、突然近くに何かの気配を感じる!

 ようやく気配察知が何かを探知したぞ!


「ターゲットが接近中だ!気をつけて!」


 と皆に伝える!


 すると皆の眼前を黒い影が通り過ぎたと思ったら、そいつが突然現れた!


 僕達の警戒を全く気にする事なく、僕達の中央に優雅に舞い降りたそれは、元の世界でも大人気のお馴染みのあの鳥だった。


「こ、これは、フクロウ?」


 全身を黒い羽で覆われた体高30cmくらいのフクロウが、土魔法で作ったテーブルの上にちょこんと座りながら、僕の顔を丸い瞳で見つめていた。


 ここ数日の流れを鑑みれば、このフクロウも只者じゃない予感がするぞ!(汗)


 いったいどうなることやら・・(汗)

最後までご覧頂きありがとうございました。


感想など頂けると励みになります。


引き続きよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ