積もる話
第二十四話
「パパじゃなくてお父さん?」
「おじいちゃんかな?」
「よくわかったね」
「20••何年振りかな?」
「26年かな?」
「わかるよ」
「だってちょっと太ってるけどパパだもん」
美佳は話し方も昔のままだった。
「こんなところまで病院来るの?」
「うん、クリニックに通ってたんだけど
検査した方がいいって
ここを紹介してもらったの」
「さっき上で
検査予約の方法を聞いてたよね」
「詳しいから教えてやるよ」
「ここの常連だからね」
「パパ、親父ギャグ?」
「ところで、美佳」
「あの頃はストレスが強かった?」
「うん、寝れなくて」
「心的ストレス障害(PTSD)て言われて」
「頭痛やイライラ抑うつ気分で
しばらく心療内科に通院してた」
「あの日も病気が出てたんだと思う」
「ずっとパパに迷惑かけてたと思うし」
「ごめんなさい」
「迷惑なんて思った事なんてないよ」
「ずっと一緒にいて苦しみを聞ければと思っていた」
できなかったけど…
「けどあんな終わり方してこっちこそ」
パパごめんね…
「あれからは
旦那さんに助けてもらってた?」
うぅん
「旦那とは結局、1999年に離婚した」
「4年ぐらい病気もあったから
辛抱してたけど、やっぱダメだった」
「言葉の暴力は耐えられなかった…」
「私のせいだとか言われて」
「最後は調停離婚したの」
「今はきれいさっぱり独身です」
「パパはお子さんは大きかったから
お孫さんとかいるの?」
「そうね」
「可愛い孫が3人いるらしいよ」
「らしい?」
「うん、会っていない
というか会わせてもらえないというか」
「子供とは会ってないからね」
「私も離婚したんだ、2000年だから」
「1年違いだね」
「ひどい離婚だったから子供からは
縁を切られてしまって」
「別れた元奥さんが孫の事は教えてくれてる」
「写真送ってくれたりね、別れても父親だからって」
「そんな良い奥さんに
ひどい事って何したのよ?」
「私のあとにまた浮気したの?
一度不倫すると信用できないからね」
「よく言うね、そのお相手だったでしょ」
「それと、またって
そんなに信用ないかな?」
「ない、ない」
「主婦をたぶらかす輩は信用出来ない」
「なので私もきれいさっぱり独身です」
「もう、おじいちゃんだから
カッコ悪いですけどね」
「まだいけるんじゃない」
「髪もしぶいよ 色気もあるし」
「相変わらず上手だね」
「美佳は変わらないね」
「仕事はまだ?シュクル岡本店?」
「デザイナーさんになれた?」
「離婚してから病気も良くなって」
「社長がデザインをしなさいって言ってくれて」
「それから勉強してデザイナーになって」
「しばらく
シュクルの洋服のデザイナーをしてたの」
「そして5年前に
独立して今は服だけじゃなくて
色々なデザインをしてる」
「すごいね、夢叶ってるね」
「昔から美佳は行動力あるし
アグレッシブだったからね」
「仕事も男性にも 笑笑」
「ところで検査は?調子悪いの?」
「そうね少し前からお腹と腰が痛くてね」
「不正出血もあるし…なので
MRIで診てもらうの事になりました。」
「そうなんだ
年とると色々あるね」
「ごめんごめん、引き止めて
ついつい立ち話しちゃったね」
「気をつけてね」
「またね…」
といいながら、分かれた
お互い連絡先を交換せず分かれた
今は普通にLive交換ぐらいするのにしなかった
自然に2人とも聞かなかった
まぁ私は未だに携帯メールだけで
Liveトークはしていない
付き合ってたのは、昔の話しだから
今は独身で彼氏ぐらいいるだろうし
26年ぶりだからか
お互い気を遣ってしまっていた。




