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すれ違い

第二十二話



関西の人たちみんなが

どれだけの月日が掛かるんだろうと

落胆していた鉄道だったが


JR 阪神 阪急は驚異的速さで

復旧していった

全線開通とまでいかなくても

3社が協力して神戸大阪を繫げるんだ

という思いが込められていた

24時間ぶっ通しでの復旧


徐々に東から西へと復旧開通していった。


それでも灘から三宮までの区間は

不通でまだまだだった


なので私は美佳とは同じ方向からは行けず


私は

神戸電鉄で三田(さんだ)まで出て

JR福知山線で大阪に出た


美佳は阪神の青木(おおぎ)から梅田まで出た


北からと南から移動して大阪駅で待ち合わせた。

打ち合わせを済ませた

美佳が先に着いていた。


近づいて「美佳」て呼ぶと

何も言わず抱きついてきた


人目を憚らず

私も抱きしめていた。


美佳の目には涙が出ていた

自分で拭き取りながら

ゴメンね、最近涙が出ちゃうときが多くて


美佳との大阪で会うのは初めてだった

言ってたホテルのビュッフェランチ

結構並んでいた。


テーブルに案内され、早速

美味しそうな食事をとりわけ

テーブルで食事した


「どうだった、オープンは決まった?」


「うん、来週金曜日から」


「そう、よかったね」


「お客様は来てくれるかな?」

「みんな同じようにまだまだ大変だし」


「大変だからこそ、来てくれるかも」


「美佳店長の顔も見に来てくれるよ」


「そうだと、いいんだけどね」


「本当なら春物で忙しい時期だからね」


「パパの仕事はどうなの?」


「そうだね、逆にね全国の

 お客様や代理店さんから電話頂いて」


「頑張ってくれって励ましてもらってる」


「みんな、テレビの映像を見てるから

   同じように心配してくれてるね」


「結構大丈夫だったんだけどね」


「パパのところは良かったよね」

少し口調がきつめだった、気のせいか?

お店のオープンで疲れているのか?


デザートもたくさんあったので

美佳もたっぷり堪能してた。


私はコーヒーとケーキをひとつ頂いた。


「美佳、お腹いっぱいになった?」


「うん、もう食べれない

 ケーキはまだいけるかな 笑」


「たくさん食べなよ」


震災の事は忘れて、安息のひとときだった…


食後、美佳がホテルに行こうと言ってきた。


あまりいい思い出は無いので

どうだろうと感じてたが


人に聞かれなくて、気にせず

話しが出来るからいいかなと思った。

聞きたい事もあったし


「いいよ、どこにいくか?」


「開いてるのかな?」


大阪環状線、桜ノ宮駅でおり

探した、大阪はあまり知らないので

あるのか?どうか


少し歩いた所にあったので入った。


美佳はお腹いっぱいだったのか

ベッドに寝そべって

何故かそのまま眠ってしまってた


私は横で美佳の寝顔を見ながら

静かに髪を撫でていた


よっぽど疲れていたんだろう

2時間近く寝ていたが、帰る時間が

心配だったので


「美佳大丈夫?時間大丈夫?」


「何時?そろそろ5時だよ」


「そんな時間、帰らないと」


「そうだね」



「パパゴメン、エッチもお話しも出来なかった」


 そういって抱きついてキスをしてきて


「お詫びのしるし」


「いいえ」と言って、私もキスをした




帰りは美佳はJR神戸線で私は福知山線


美佳の方が先発だったので見送り

だったが、私は美佳と同じ電車に乗った


「パパどうするの?」

「私は住吉(すみよし)駅でおりて歩くけど

住吉までだよ、確か」


「いいよ、住吉から折り返し戻ってきて

福知山線に乗って帰るから」


「前の普通電車のお返しだよ」

「ちょっと違うと思うけど 笑」


そして、住吉までの車中で

会話を楽しんだ


ただ、何かが以前と違っていた

全てがしっかり噛み合ってたのが

たまに、イラッとした雰囲気があり

しっくりこない時があった

別にたわいもない話しをしてるのだが


2人きりだといつも通りなんだが

周りに誰かいると、少しずれて

噛み合わなくなる

なんとなく、大きくならないかと

心配していた。


住吉駅に着いた

そこからは遠いけど美佳は歩いて帰る


私は一度降りて、美佳を見送った

一緒に歩いて帰りたかったが

それは出来ない…


帰り際に、美佳が


『パパず(・)っ(・)と(・)一緒にいて』


「一緒にいるよ」


「そうじゃなくて、もういいよ!」


『パパはパ(・)パ(・)だもんね••』


「それじゃあね」


美佳の姿が遠くなったとき、大きな声で


「美佳!

桜が咲いたら夙川(しゅくがわ)に見に行こうね」


彼女は聞こえなかったのか?

返事はなかった…


(美佳は聞こえていたが

 泣いてる姿を見せたくなかったから

 振り向かなかった)


姿が見えなくなってから少しまって

切符を買った


嬉しさのあとの

帰りは途方も無い悲しみがやってくる


同時に美佳が心配だった…


 真はまた怒ってると大きな勘違いをしていた

  美佳のさびしさを

  わかってあげたら良かった

  すれ違いは起こらなかったかもしれない…



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