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第101話 家族になる
恒一は夕焼け空を見上げた。
ずっと思っていた。
自分には。
父親になる資格なんてない、と。
復讐だけを支えに生きてきた。
誰かを幸せにできる人間じゃない。
そんな自分が、誰かの家族になれるはずがない。
そう思い込んでいた。
でも。
違った。
資格があるから。
家族になるんじゃない。
一緒に生きたい。
笑っていてほしい。
幸せになってほしい。
その人の帰る場所でありたい。
そう願うから。
人は家族になれる。
恒一は背中の玲へ、小さく笑いかけた。
「帰ろう」
玲も小さく笑う。
「ああ」
二人はゆっくりと歩き出した。
もう。
殺し屋と一般人ではない。
保護した男と、保護された少女でもない。
親子という血の繋がりもない。
それでも。
互いを想い。
互いの帰る場所となった二人は。
この日、確かに家族になった。




