第20話 三匹の旅立ち
展望台に行くと既にリュウタとランマがいた。しばらくすると続々とみんなが集まってくる。
「みんな、短い間だったけれど世話になった。本当にありがとう」
みんなに声をかけるとリュウタが近づいてきた。仲間と別れる時にいつも思うことだが、握手もハグもできないのがもどかしい。
「ミー助、ノブ。俺たちも楽しかったよ。お前たちの無事を祈ってる」
「うん、なんとか生き延びて行くべき所へたどり着くさ」
「お前たちならきっと大丈夫だ。それとランマのことをよろしくな」
(へ? ランマのこと??)
「ランマはお前たちに付いていくんだろ?」
「ちょ、待てよ!」 (キムタク風に)
ランマのほうを見るとニヤニヤしてるので、目で合図して隅っこのほうに連れていった。
「お前、リュウタになにを言ったんだ?」
「俺は、ミー助さんとノブさんに付いていくって決めたんだ」
勝手なことをしてと叱りたいところだったが、昼間のうちにこの町の全ての猫に、今までのお礼とサヨナラを言って廻ったという。
「全ての猫に?」
「そ。だから、今さらナシとは言えないんだな~」
ずいぶんと大人になったこと。まぁ、みんなのところを廻ったことは素直に評価してやろうじゃないか。ノブを見ると『やれやれ』という顔をしてる。
「ランマ、旅は厳しいんだぞ。本当にいいんだな」
「うん! よろしくお願いします」
仕方ない、連れていくとするか...
俺たち三匹は、盛大に見送られて天橋立を後にした。




