第19話 ノブの決意
あれからノブは、できるだけ町の猫と接するようにしていた。ランマはしばらくしてから前のように顔を出すようになったが、顔つきが変わった。まだ幼いが男の顔になった。それがなんだか嬉しくて、俺がジャンプにしてもらったように一緒に鍛錬をしたりした。
俺とノブが休むのは、夜になって誰もいない展望台。ここが俺たちのねぐらだった。
「ミー助、そろそろ旅に出ようか…」
ある夜、ノブが言い出した。ノブなりに考えがまとまったのだろう。
「簡単なことだった。まず、強い意志を持った力の強い猫がいなければならない。そして、その考えを共有できる仲間が必要だ」
俺も同じ考えだったが、少し意地悪な質問をしてみた。
「でも、この町にはリュウガもタイガもいないぞ」
「残された仲間が強い猫の意志を引き継ぐのさ。この町のように」
誰かに聞いただけじゃわからなかったかもしれない。でも、この町に留まることで答えが出たんだろう。
「ノブ、お前は間違いなく強い意志を持った力の強い猫だと思うよ。あとは、場所と仲間だな」
「ミー助にそう言われると照れるが、ここは素直に受け止めて、場所探しに再出発だ」
翌朝、俺たちはリュウタのところへ行った。
「今まで世話になってありがとう。俺たちは今夜旅立つよ」
「そうか…お前たちがいなくなると寂しくなるな。みんなには声をかけておくから、夜になったら展望台に集まろう」
そんな大げさなことしてくれなくてもいいのにさ。でも、せっかくだから厚意に甘えて、俺とノブは夜になってから展望台へ向かった。




