第65話 アイヌ民国は(2)
ホジホジ、ホジホジ、ホジホジ・・・。
「う~む、やっぱ毛蟹鍋はみんな黙っちゃうな」
「オイナ、食べて」
「おお、ありがとう、ヤイヌ」
「つけ汁は昆布出汁とお醤油ちょっとで良かった?」
「うん、まいう~」
「兄様、イチャイチャしてないで、追加の蟹を茹でて」
「むむむ~」
「こら、ウメよ、自分でやれや」
「ツーン」
「うううう」
「熱くて怖いから、ミチにお願い」
「おおお、そうかそうか、サクラ、よしよし」
(・・・ミチの操縦はサクラの方がずっと上手いな)
「カプタインとパセクルはいつ戻れるの?」
「あ、ごめん・・・ヌルハッちゃんがな~」
「前田様と石川様もお手伝いしてくれているんでしょ?」
「ヌルハチがハンの地位についたら、戻ってくるそうだぞ」
「う、うん、あと3・4年かな~」
「戻ってきたら、覚悟は良いわね?」
「ふえ!?」
「そうね、ヤイヌだっていい年になってるのよ」
「ううう」
「普通なら子供が居たっておかしくないのよ」
「しゅ、しゅみましぇん」
「ウタリアンなんか、ちょっと誘ったらすぐにね~」
「うちのカプタインもよ、激しいのなんのって」
「「こ、こら!」」
「やん」
ヤイヌが真っ赤になって、ホジホジ。
「びびりの兄様にそんな度胸は無いって」
「うんうん」
(くそ~、前世もDTで死んだんだぞ。
一人寂しくお亡くなりになったんだからな・・・)
『オイナ』
『あ、ああ、カプタインが戻ったら、結婚しような』
『ん』
小声で話し、みんなに見えないように手を繋いで、ほんわかした。
「「「あ~、オイナとヤイヌがアッツアツ~~」」」
「「こ、こら~」」
ヤイヌの妹達と弟がはやし立て、貴丸もなんだか赤くなったのだった。




