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オイナカムイ伝  作者: 日川文月
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第58話 ウルルン共和国(2)

(史実ではほんの数十年後にイングランドの探検家がこの大陸を発見する。

そんなことで、イングランドが勝手に領有し、流刑地にした。

入植者達の略奪で、数千万人が疫病や虐殺で死に、ほんの数%しか生き残れず、白豪主義者達に苦しめられ続けていた悲惨な歴史だった。

野生動物のように人を狩る悪辣で残酷な行為が行われるのを阻止したい。

アボリジニと総称して保護という名の下で見世物にする行為を阻止したい。

いや、そのため・・・だったのかな)


「・・・ともかく、拠点を作って・・・あれ?」

「貴丸様、どうか今までのご無礼をお許しくだされ」

「そうじゃ、お主のおやつをつまみ食いしてすまん」

「あ、あれ、上様に貰ったやつ!」

「酒のつまみにしてもうた、てへ!」


「あげな忍法は儂も知らん、どうやったんや」

「あんね、自然現象、太陽の前に月がかぶるの」

「「「なんと!」」」

「偶然なのか・・・わからないけど」

「ふ~む、とにかく、うまくいったということか」

「まあ、そういうこともあるよね~」


なんだか、みんなからジト目で見られた。


ーーーーーーーーーーー


「コレは見たこと無い鉱物なあ」

軽銀(アルミ)の鉱石だよ」

「それは役立つのかいな」

「うん、精錬が難しいけどね。持ち帰って検討して貰うさ」


大陸東側に炭鉱があり、北にポーキサイトや鉄鉱、中央部でダイヤモンド、西には炭鉱や鉄鉱もある、資源の宝庫だ。


「各部族の生活を保障しつつ、鉱山を開発していく。

・・・大自然のためには、無理矢理の放牧や農業はやらない方が良い土地なんだ」

「わかった」

「変な動物が多いな、コアラやワラビーとか見たことが無いぞ」

「うん、なるべく狩らないようにして」

「わかっとるわ、余り旨くもないし」


儀式の後、日本皇国の駐留地の候補を募ったら、我も我もと揉めたあげく、4ヶ所を決めたのだった。


○ヌンガー 前世のパース (鉄鉱、炭鉱の宝庫)

○マラピクリニャ 前世のポートヘッドランド (鉄鉱の露天掘り鉱山)

○ナナム (ポーキサイト鉱の露天掘り鉱山)

○シンサカイ 前世のシドニー (炭鉱山が近い)

エオラ、カディガル、グリンガイ、ワンガル、カンマーライガル、ワルメデガルなどの諸部族が暮らす豊かな地域


港湾施設や交易所、防疫所兼病院、住宅、ケマリグランドなどを建設していくことになる。

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