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オイナカムイ伝  作者: 日川文月
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第54話 シベリア防衛戦(3)

(奇しくも『本能寺の変』と同じ頃起きるめっちゃ重大な史実が潰せた。

多くの悲劇を防ぐためだから成仏してくれ。

シビル・ハン国が発展すればアジア西部の柱石になるだろう。

カザフ・ハン国にも援助が必要かな。

それにしても、戦場で命のやりとりしとった武将は違うもんやな・・・。

なんもかんもほんまに信長様のおかげやわ。

『本能寺の変』は起きてないよな)


その夜は大祝勝会になった。


「羽柴様、どうして、クチュム・ハンを止めなかったんや?」

「ふふん、王が気概を見せなくてどうする。

やつも、(おとこ)よの~、あれで、家臣の忠誠心が増し、王としての自信もつくでや」

「そ、そういうもんかや、わからんわ」

「そういえばまだ、貴丸殿は童じゃったな、ハハハハ」

「く~~~」


守備隊を残してカシルイクに戻り、チンギ・トゥラの住民達も戻した。


ーーーーーーーーーー


「国境の件だが、我らが地図は東があやふやで勢力は無いも同然だ」

「まあ、広すぎるやんね」

「北には夏でも凍る海があり、大地も凍っている」

「森林地帯を抜けたら人が住みにくいね。

でも、海沿いの部族は移動しながら狩りをして暮らしてるよ」


「うむ、海の獣の皮や肉を交易してるぞ」

「バイカル湖を含むこのあたりをブリヤート共和国にしたい」

「そうか、今回の礼もある。

イオアネシ川より東をブリヤートとすればよかろう。

エリュ=エン川より東はアイヌ民国のものとすれば良いのでは?」

「詳しく調査するけど、ヤクート族やチュクチ族が広範囲に放牧している。

とにかく時間を掛けるし、征服するつもりもない」


「そうか」

「では、10年後までにきめようか」

「アハハ、そうだね、それまで調査しなくては」

「交易を続けられるように、道も整備せねばなるまい」

「そやな、もっと簡単に水や食料を手に入れる場所があれば良いね」

「守りやすい砦を築く方法も教えて貰ったから、整備をするよ」


「鉱山もだね、燃える石は大事、鉄も大事、高炉技術も伝授する。

明にも技術者はいるけど情報は広めない方が良いかな」

「狙われるか・・・特に金銀宝石だな」

「人体に害のある鉱物もあるから、気をつけて。

あと、国旗も決めた方が良いよ」

「「うむ」」


秀吉達はあと2年は様子を見るために残った。

今孔明も栄養管理されてて元気だ。

技術者も多くて安心して任せられる。

別れを告げて、貴丸一行とゴルイン部隊はバイカル湖まで同行した。

遠回りして調査しながらカラプトに帰郷したのは10月初旬だった。


「しばらく休んだら京に行くよ」

「おう、おしろいの匂いが嗅ぎたい」

「ったく~慶治は嫁が泣いてるよ」

「ハハハ」

「わいもしばらく故郷に帰ってええか?」

「あ、そうだね、解散にしよう。

ワイは南にも行くけど」

「声かけてや、貴丸と一緒やとおもしろそうやし」

「それは言えるわ、ハハハ」

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