第48話 御前会議(2)
「吉凶忌み日はどのようになるのや?」
「は!いままでの暦のように、月の満ち欠けも天文寮で決めてござれば、年末に翌年の暦を発行致す予定でござる」
「うむ、迷信もあろうが、習慣を捨て去るのもまた不安なものや、よしなに」
「「「「はは~」」」」
「元号は歴史の記述にもあるようにいささか面倒でござる。
何かあるたびに改元するのも不肖が申すのもなんでござるが・・・」
「数年で改元のようなこともおじゃりましたな」
「皇統の起こり、神武天皇の御代から今年は2240年とのことでござる。
南蛮暦では1580年、バテレンの神キリスト生誕を起こりにしてござる」
「それはしゃくに障るわ」
「ほんに、不遜でおじゃる」
「公文書には皇紀年号と元年号を並記するのはいかがかと、アイヌの貴丸の提案でござるが」
「アイヌは何年になるのや?」
「文字もなく記録無しとのことで、日本皇国の暦にあわせるそうでござる」
「朕は嬉しく思う」
「では、今後そう致すよう、天文寮には本年の歴と暦を発表させ申す」
「皇紀とはよい言葉やな」
「貴丸の遠征はうまくいっておるかのう・・・」
「南洋の遠征隊もどうかのう」
「心配ござらぬ・・・ほんらいなら儂が行きたかった」
「某もでござるよ」
「同じくじゃ」
「朕もじゃ」
「話がずれ申した、さて・・・これは主上には目を通していただいた」
資料を配られた4人は見るなり目を見開いた。
「ん?え?」
「なんと・・・」
「出所は言えぬ天啓である」
「皇紀であるか・・・」
「皇国はかねてより災害が多い。
疫災は被害を最小限にすべく典薬寮から衛生精進の沙汰をしておる。
内務省消防庁から火事の心得、地震や噴火・野分などの天災の心得も発布した。
時期がわかれば対応も易い」
「近々5年後7月に畿内で大地震とは」
「様々な計画を見直しておる」
「そういうことでおじゃったか・・・」
「全国の模範となる都にしたいと思うのだ」
「朕もそう思う、したが、斑鳩のように長き間天災を避けておるものもあろう」
「参考になり申す。
問題は人の被害を抑える工夫でござる。
道幅を広げ火除地を設け類焼を防ぎ、避難経路を明確にすることでござる」
「命大事やな」
「「然り」」
「これはめったに公にはできぬが、基本方針として同意をもらいたい」
「・・・いたずらに騒ぐものがおるな」
「朕が汚名を着ても良い、動かぬなら勅命を出す」
「「「「もったいなきお言葉、我らにお任せあれ」」」」
「よしなに」
「「「「「はは~」」」」」




