表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オイナカムイ伝  作者: 日川文月
49/100

第42話 ヌルハッちゃん

「この武人のような一騎当千を千人、予定してる。

宿舎食事を用意していただきたい」

「いやいや、宿舎食事に日当も支払おう、我が兵を鍛えて欲しい」

「大荷物で大移動なので早くて来年夏に来るよし、冬はなかなか・・・

2年程の滞在でええか?」


「承知致した。

是非頼むぞ、タカマル殿」

「よっしゃ。

ワイらの隣国、日本皇国の国書を持ってきておる。

千人の武人の故郷やで、武器はそこからの進呈やで」

「うむ、返書をしたためよう。

改めて歓迎の祝宴をしようぞ」

「「「「おおお~~」」」」


1ヶ月滞在の間に資源の調査をして、有用な鉱山も見つけた。


「磁石に反応があるよ、いろいろありそうだ」

「石灰や石炭の露頭もあるし、分厚い粘土層もだな、なにより温泉もあったぞ」

「やっぱりね、ホットポイントだ」

「?」

「いや、交易で儲けてもらって、国力を高めれば防衛体制も続くよ」

「そのとおり、アイヌ民国に組み込めるのではないか?」

「遠すぎるし、同盟国で良いわ。

ウイグル・ハン国、カザフ・ハン国にもシビル・ハン国から伝えて貰おう。

モンゴル・ハン国にはゴルインがね」


「女がもうちょい好みだったらな~」

「種まいてるンか」

「モテモテだぞ、据え膳じゃい」

「・・・なんかな~」

「ん?」

「ワカトノもモテるンちゃう?」

「ま、まだ・・・ううう」


「童貞か」

「く!」

「毛もまだやろ」

「少し生えておるワイ」

「「「「ぶはは、すこしか、ガハハハ」」」」

「ち!」


季節の変わり目が早く、帰国の途についた。

バイカル湖周辺の資源調査も行って、ゴルインに伝えた。

チョウザメの卵、黒いダイヤ・キャビアの加工法も伝えてお土産に持ち帰った。

北方部族の調査も少ししつつ、マンジュ族の城に戻ったのは10月中旬だった。


「おう、うまくいったか」

「まあな、優秀な護衛もありがとうな。

草地や水の場所もよく知ってて凄く助かった。

詳しい話は奴らに聞いてくれ。

来春には、本格的に動く。

明の目を避けて山丹のほうから行くつもりや。

馬と驢馬を千二百頭ずつ用意しといてくれや」

「そうか、馬喰達に伝えておくから我の書状を見せると良いぞ」

「それはありがたい」


「ヌルハチ、噂のアイヌ族の王子じゃ」

「これはこれは、伯父上をいさめていただいたようで」

「いえいえ・・・うん、強そうな武人やね」

「ハハハ、後ろの男の方が強そうじゃ、手合わせ願おうか」

「おう、泣かせてやる」

「ふん、どうかな」


(ヌルハッちゃんも脳筋かよ、もう~)


手付けで砂金も使い切り、冬前には山丹から交易船で故郷に帰ったのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ