第41話 クチュム・ハン
「こはいかなることか!」
「クチュム・ハン殿、わしじゃ」
「お、おう、ゴルイン殿か」
「遠方の客を連れてきたぞ、良い話じゃぞ」
「うむ?」
「アイヌ民国のタカマルと申す」
「へ?」
「王子じゃ、地図を?」
(お、オレが王子様?!ミチが王様かよ・・・ぷぷぷ、あかんがな)
「ふへ・・・ええと、コレをご覧ください」
「いや、とにかく中に、歓待しよう」
「かたじけない」
シビル・ハン国の祖は元国の王子、世界の状況には多少通じていた。
「なるほどのう、きな臭い感じはしていたのだよ」
「ウラル山脈を越えるのは大軍には難しい。
北は極寒の地、侵略者は春にこちらを通るはずや」
「うむ」
「御国を抜けられたらもはや侵略を止めるのは至難の業やと思うわ」
「だろうな、近隣のテュルクや蒙古族からも軍を集められるが・・・。
我らの都は近すぎるか」
「拠点にされたらどうしようもなくまずいので。
失礼ながら軍を派遣したいと思っておるのだ」
「そんなに遠くから?」
「武器を供与し訓練もしたい」
「我らも微力ながら合力致すよ」
「それは心強いな」
「コサックの傭兵が来ると思う」
「強兵じゃな」
「明日、武器を披露するわ」
「ほう・・・楽しみだ」
さほどは期待していないようだがムリもない。
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「これは」
「鉄砲というものや」
「そ、そうか、噂には聞いておった」
「これは敵が持っておるものと同等品やと思う。
まずは、そちらの防具を」
「うむ」
木のクイに防具をかぶせた。
「撃つで、凄い音がするで、気をつけい」
「お、おう」
五右衛門が火縄に火をつけ引き金を引く。
バンと音がして、防具に穴が開いた。
馬が驚いて逃げていった。
「「「「おおお~」」」」
「わしの防具が~~」
「馬も驚いて逃げたね」
「「「「あ、ああ~」」」」
「次に我々の防具を、胴着と盾や」
「軽いではないか、大丈夫なのか」
「なかに鋼鉄の糸が組み込んであるんよ、撃ってみるで」
今度は鉛玉が防具に張り付いたが貫通はない。
「痛いけど死ぬことはないわ、頭の防具はより強靱で、痛くも無いわ」
「うむうむ」
「次は、改良した鉄砲やで、火縄は使わん最新の連発式や」
ズドンズドンと音も違う。
「「「「どわ!」」」」
「そちらの防具はひとたまりも無いやろ、ワイらのは貫通はないけんどな、さて、さらに悪辣な武器を・・・」
焙烙玉でメチャメチャに破壊した。
火炎瓶はさらに悪辣すぎるので、封印だ。
最後は慶次郎が刀を振り回して、木のクイをも切りまくり引かせた。
『我と思わんものは掛かってこいや~』
「「「「ひ~~助けて~~」」」」
テュルクは中央ユーラシアに広く活動しているテュルク語系言語を使用する諸部族で、キルギス人やウイグル人も含まれる




