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オイナカムイ伝  作者: 日川文月
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第34話 告白

(どう考えても歴史が大きく変わった~。

史実では亡くなった人も生きてるしな。

長政様とお市様は仲良う添い遂げるな。

もう考えてもしょうがないや。

天正大地震のこと、説明しなくちゃ・・・)


以前から考えて考えて、貴丸は決心した。

信長と信忠、父、傳二郎に内密の話があると。

岐阜城のレンガ館で人払いをしてもらった。


「大きな荷物やな」

「何を持ってきた?」

「まあ、みればわかるやろし、サッサと披露したるわ」

「おい!」

「傳二郎や、もはや、ずっと無礼講だがや」

「はあ」


「じゃ~ん、この世で一番正確な地球儀というものや。

コレが我らの世界や」

「「「お~」」」

「ここが日本皇国とアイヌ民国や」

「ちっさ!」

「やろ、この頃は日本に2千万人ぐらい、世界は5億人ぐらい。

中華が多くて1億5千万人ぐらいと言われてた」

「「「?」」」


「この地図はうろ覚えやけどな。

わいは歴史を学んでた大学の学生やったからな。

わりと細かいとこも覚えてたんや」

「ど、どういう意味や?」

「ええか、信じられへんやろうが・・・。

ワイは今から約440年後に流行病で死んでしもた記憶がある・・・。

3歳の時に雷を見てたら急に思い出したんや」

「「「!」」」


最初に開いた口を閉じ、開いたのは信長だった。


「で、あるか・・・思い当たることは多々あるがのう」

「そ、そやな・・・賢い子やと、自慢の息子やと・・・」

「貴丸は貴丸ぞ、何の変わりもないわ。

儂の一番の友じゃ」

「おおきに、勘九郎」

「お主の助けで歴史が変わったのか?」

「さすが上様やな、ワイが習った歴史では天下統一まではあと約20年や」


「織田家はどうなった?」

「最終的に徳川様の天下になり・・・」

「よい、もう聞かぬわ、すでに歴史は変わっておるのだな」

「はいな」

「不満をかこつやからはあちこちおるがのう。

すでに武器を捨て治水や殖産に励む国守ばかりとなっておる。

覆らぬわ」


「多分・・・一番怖いのは暗殺やで」

「そちの言うとおり、あの狙撃銃を封印したのはそういうことであるか」

「せや、織田様は元亀元年に鉄砲で狙われて怪我しよったな。

ワイらとおうた後は余裕ができて、慎重な戦いをするようになったやろ」


「うむ、死ぬか生きるかのような戦は避けてきたつもりである。

おかげで、無駄な家臣の死を防げたことも多いな。

浅井・朝倉には恨みもあったがこらえたぞ」

「武田も滅ぼさず、生かしたからこそ東国を速やかに従えられたんやで」

「わかっておる。

一向宗もたいした被害無く下せた。

先に東国を従えてから後顧の憂いも無くなった。

石山も西国も自然に落ちてきたのう」

「戦のない世か・・・」

「そやな~」

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