第24話 越前・長島
「寝たか」
「ああ、薬入りの酒は良く効くじゃ」
「こいつら働きもせんと飲み食いは一人前以上じゃったな」
「そじゃな」
武器武具を外して縛りあげる。
解き放てば加賀や石山の戦力になるので、事が終わるまでは織田家で預かるということだ。
「約束は守ってくれるじゃろか」
「比叡でも罪無き者は許されたそうじゃし、罪がないとは言えんがなあ」
「「「「なむあみだぶつ、なむあみだぶつ・・・」」」」
密かに越前入りした織田軍は呆然としている僧兵や武将を連行。
浄土真宗の各寺に安堵状を発行、お助け米を運び込んだ。
4人の代表者が柴田勝家の陣に挨拶に来た。
「兵は残すが、石山や加賀からの使者を捕まえるためだ。
皆はよく決断してくれたのう。
先に逃げ出した民が戻っても決して誹謗するでないぞ」
「「「「はは~~」」」」
「お助け米は寺で保管して帳簿につけてくれ。
平等に行き渡たらすためである。
浄土宗でないものとも平等にするように。
改宗は強制せんが、開祖親鸞聖人も不殺生の戒めは説いておると心に刻んでくれ」
「「「「はは~~」」」」
柴田勝家によって越前は秘密裏に恭順、織田に組み入れられたのだった。
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相前後して、長島攻略の準備も進められていた。
「石垣崩し?」
「せや、この竹やりを数本石積みの隙間に打ち込んでケツの導火線に火をつけや。
ドカンと爆発して石垣が崩れよるわ」
「しかし、石垣にとりつく前に攻撃されるぞ」
「そこは、盾を前面に出して突撃や、着火したら撤退。
遠くから火炎瓶で火をつけてもええで」
「それが、臭水を手に入れた理由かや?」
「せや、燃える水をガラス瓶に詰めて布で蓋をしたものや。
布に火をつけて投げ込めば割れてたちまち火の海になるで」
「おそろしいのう」
「余り人に向かって投げるなや」
「う、う~む」
「あとは、狙撃銃、元込め式で望遠鏡目当てと条つきや」
「この筒穴のギザが条というのか?」
「せや、弾に転が加わりまっすぐ飛んでいくんや、特別な弾と筒やで。
・・・堺の鉄砲鍛冶が総掛かりで10丁、弾は2千発用意しとる。
半分は訓練用に使えや」
「2町先の的を狙えるとはおそろしいのう」
「反動が凄くて固定せなやけど、これで狙うのは」
「坊官や武将だな」
「せや、民をけしかけている奴らを先に潰すんや」
「よう聞け、女子供に手を出すでないぞ。
刃向かうものはこの大小の刺股で押さえつけてふん縛れ」
「攻め込む前に女子供は逃げるように申し伝えるがなん」
突撃隊は刃物は持たず革防具に刺股と縄で訓練。
5人組で槍や刀を弾き飛ばし押さえつけて縛りあげる。
九鬼水軍は伊勢湾を制圧、物資の補給を制限していた。
水路で攻めにくい輪中を各個撃破していくという力業だが、確実だ。
民を一時避難させ、炊き出しをするお助け所を伊勢神宮御料地に確保してある。




