第18話 武田が来た
3回目、津島に到着したのは11月下旬で天候も悪くて時間はかかったものの無事に到着した。
「すまぬが、武田が動いておるからのう、忙しいわ」
「三河への援軍は?」
「武田が兵を別けおったよし、我らは動けん」
「主力は三河やで、九鬼水軍で伊勢の兵を駿河に挙げよし」
「ふむ、武田の後ろをとるのか」
「徳川様は各城に籠城して武田の通り道を開けるように誘導したらええわ。
無駄働きで消耗しよるわ」
「ええ考えやないか、タカマル」
「主らのおかげで玉薬は豊富にある。
よし、軍議じゃ」
「「は!」」
徳川家康、このときはまだ若いのが災いして、籠城の指示に従わず打って出て酷い目に遭ったと後で聞いた。
武田信玄も体調が万全なら織田軍の意図を見逃さなかっただろうが、駿河への上陸を許してしまい、後詰めの北条はやる気も無く侵略計画は破堤。
誘導された退き口を進まざるを得なくなった。
駿河は武田を押し戻し、遠江や三河は荒らされはしたが安泰だった。
織田も無謀な追い打ちは抑えて一息ついたのだった。
「もう少し粘られていたら危なかったでなん」
「武田は駿河を失ったぞ。
我らの大勝ちじゃ」
「「「「おお~~」」」」
「主らの功績ははかりしれんわ。
望みのものをとらそう」
「ハハハ、最初に言ったとおりでござる。
織田様の覇業はココからでござろう。
小さな勝ちで褒美などは笑止千万!」
「であるか、その言はよし!」
居並ぶ武将は小さな勝ちと言われて褒美を貰いにくくなってしまった。
安倍傳二郎が諸将に認識された祝勝会だ。
そもそも村井家以外は誰も知らない。
傳二郎は鋭い目を向けられて、内心は冷や汗たらたらだった。
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「貴丸、それは悪手や」
「へ?」
「ここへ角を打ったら王手飛車取りだぞ」
「あ、ほんまや、ううう」
「貴丸はド下手~」
「ド下手~」
「そんな~」
「「「キャハハハ」」」
囲碁なんかムリ、現代将棋はこの頃はまだ確立されてなかったが、小将棋とほぼ同じ、変な駒を除いて現代将棋のルールを紹介した。
奇妙丸がたちまちマスターして勝てなくなってしまった。
「おもろ無いわ」
「この将棋は面白しろいぞ、取った兵を味方にできるからな」
「戦もそうやろ、殺したら味方にでけへんわ」
「うむ」




