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ニカ·ツェンタとは

間が空いてしまってすいません……!


今回はニカさんとのお話です。


「あ、そうだ」


 ノーベラ学園に入って忙しかったから忘れかけていたが、コアとニカさんに会いに行かないと。これ以上行かなかったらコアが頬を風船みたいに膨らまして怒ってしまいそう。

 でも、コアがいるというニカさんの家って何処なんだろうか。コアとニカさんとは門の前で別れてしまったから。ニカさんがこの学園都市で有名人ならすぐに見つかって会いに行けそうなんだがな……。

 ダメ元でウィルにでも聞いてみようかな。


「なぁ、ウィル。ニカ·ツェンタさんって人知ってるか?」

「ニカ·ツェンタさん?あぁ、知ってるけど……」


 運がいいことにウィルはニカさんのことを知っていた。良かった。

 オレは続けてニカさんの家を知っているかウィルに質問をした。すると、知っているという返答が帰ってきた。

 ウィルの話によると、ノーベラ学園がある地区の二つ隣にあるアルカナ地区にニカさんは住んでいるそうだ。アルカナ地区は比較的富裕層が住んでいる地区らしい。コアの知り合いだから当然といったところか。

 一度アルカナ地区のどこに住んでいるのかを調べるついでにアルカナ地区に遊びに行ってみようか。

 アルカナ地区は富裕層が多いだけに魔法書や魔法道具が質のいいものが多いというのだ。どれほどのものか行って確かめない手はない。


「スカイくん、ニカさんと知り合いかな?」


 ニカさんの家まで聞くと、ウィルは食い気味に目を輝かせて聞いてきた。

 うん?ニカさんってそんなすごい人なのか?いや、すごい人だとは思うんだが、ウィルが興味を持つような人なのかと思う。


「一応は……」

「わぁ!いいなー!」

「ニカさんて、そんなすごいひとなのか?」

「もちろん!」


 珍しくウィルが人の目を気にぜず、ニカさんのことを語りだした。

 ニカさんはオスフェリア王国で城に勤めていた。もともとニカさんはここ、学園都市の出身で最初は学園都市の中枢部で仕事をする予定だったらしいが、ある日突然、オスフェリア王国に行くといって飛び出していってしまった。

 オスフェリア王国でベビーシッターをやっていて、そのすこぶる評判を王家が聞きつけ、直々にもうすぐ生まれる王子と姫の世話係になってくれと頼んだのだ。



 あの王様ならありえない話じゃないな……。



 そして、城で王子と姫の世話係になったニカさんは王子が成人するまで育て上げて休暇を取って学園都市に帰ってきた。


「わぁ……」

「ね、すごくない?ほかにも、色々才能がある人だから有名なんだ!」


 眩しい。ニカさんの話もウィルも。

 そんな風になれるなんて羨ましい。


「そうなのか、すごい人なんだな」

「わかってくれたようで何より!」


 








 早速ウィルに聞いた通りアルカナ地区に来たわけだけど、富裕層が住んでるって、オレとウィルの富裕層の基準がちがかった。オレが予想していたのは、普通の人たちより少し金に余裕がある人程度に思っていたんだが……ウィルのいう富裕層の人たちというのは金を持っている貴族のことだったみたいだ。

 

「名を名乗りなさい」


 そんな地区には入り口に衛兵がいるのなんて当たり前のことで、オレは呼び止められて名前を聞かれた。

 こういうところじゃしっかりとした口調で話さないと追い払われて終わりだろうな。

 アッシュさんのときははじめこそは敬語を使っていたけど、途中から砕けた感じだったからな。

 追い払われるくらいならしっかりとした口調で話すかな。


「はい、スカイといいます。ニカ·ツェンタさんにあいにきたのですが……」

「ツェンタさんに?わかった、通っていい」


 特に身体検査をしたわけでもなかったが、それでいいのか?丁寧な口調の暗殺者とかいたらみんな殺されると思うがな。

 それとも、衛兵の目利きにまかせているのかね。


 そんなことを考えながらニカさんの家を探す。一軒一軒見回りながら。……見つからない。

 アルカナ地区は富裕層が住んでるっていうからそんなに数がないと思っていたけど、さすが学園都市。全体の数が多いから、その中に数パーセントいる富裕層も多いんだ。

 どうするかなー……。

 連絡する手段がないんだよな。だから、こちらから来たということも、相手の方からここだということも知らせることができない。


「あれ?スカイさん!お久しぶりですね!」

「え?」


 急に誰かに声をかけられる。

 ゆっくりと振り向くと、満面の笑みのコアがいた。腕の中には紙の束を抱えているから、兄さん探し中か?


「コア、久しぶりだな」

「はい。ニカさんの家ですよね?私もそろそろ帰るんで、一緒に行きませんか?」


 一緒に学園都市まで向かっていた頃の少し落ち込んでいたコアはもう影すら見えなくて、なにかが吹っ切れたような清々しい顔をしたコアがいる。

 天然気味だったたから、悪人に騙されないかを心配していたけど、空元気なことも心配をしていた。

 また一つ、安心かね。


 コアと一緒に少し歩くとコアが青い屋根の屋敷の前で足を止めたから、ここがニカさんの家なのか。

 コアが目の高さくらいの門を開けて中に入ってオレを手招きする。


「どうぞ、今日はニカさんお休みの日なのでいますから」


 コアはオレを客室に通して、ニカさんを呼んできます、と言って部屋を出ていった。

 しばらくして、ニカさんが入ってきた。


「久しぶりね、スカイくん」

「久しぶりだ。ニカさん」


 お互いに向かい合わせで座って挨拶を交わす。


「話をしましょう?」


 ニカさんがそう言う。


「そうしよう」



 

 

 

次回もよろしくお願いします。

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