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コアとスカイさん

今回はコア視点です。



「ねぇ、コア。彼、何者かな?」


 スカイさんが見えなくなると、ニカさんはさつきまで浮かべていた笑顔をすっと消して、私にワントーン低い声で聞いてきました。

 何者って、なんでそんなことを聞くのですかね?

 スカイさんは、いい人ですよ?


「森の中で会いました。私が家を飛び出してから初めてあったのがスカイさんです」

 自分で言いながら思うんですけど、スカイさんなんであんなところにいたのでしょう?

 あそこは森の奥深く、私の家に近い位置です。普通は来れないような位置です。

 観光するようなとこでもないですし……。


「彼、とんでもない化物モンスターだよ……、魔力、体つき、他にも。すべてが化物モンスター級だわ」

 ニカさんは、恐怖とも取れる表情をしながら、私の肩をがっしりと掴みました。


 ……何なんです。

 スカイさんを化物モンスターだなんて、あんまりですよ。



 スカイさんはいい人なんです。

 いきなり現れた私を学園都市まで連れてきてくれて、ときには叱ってくれて、うまく行ったときには褒めてくれました。

 まるで、お兄ちゃんみたいでした。




 私の、大好きな尊敬するお兄ちゃんに。


 お兄ちゃんは私をおいてどこかへ行ってしまいましたけど……。







「スカイさんは化物モンスターなんかじゃありませんよ。いい人です」

 私ははっきりと言い切りました。


「そういうことじゃなくてね、いや……そうなの、わかったわ」


 ニカさんはため息をつきながらも、わかってくれました。

 よかった。


「でもね……」


 な、なんでしょう。でも、ってなんですか。

 いい人だとわかったんです。何か問題があるんですか。


「あたしに一度、彼と二人きりで話す時間をちょうだい。話はそれからよ」

「どうしてですか?」


「コアの話を聞いて、彼が悪い人間でないのはわかったわ。でもね、良いか悪いがは関係なく、彼の力。それが、あなたに影響を及ぼすなら……」

 私に……?


「自分でわかっているでしょう?自分の魔力の性質や自分の家柄のこと」

 

「……」

 わかってはいますよ。



 私の魔力というのは、とても希少なうえ、強力な魔力で、お兄ちゃんが言うには普通の人が百使うところを、私は一で、しかも同じ威力で放つことができるのです。


 聞くと、それはとても良いことに聞こえますが、実際は魔力が不安定で、近くに強い魔力があると、その魔力に影響を受けてしまうのです。

 昔の話ですが、それで危険な状態になってしまったことがあると聞いたことがあります。私自身は全く覚えていないんですけどね。

 


 家柄は……。

 私はコア•オスフェリア。オスフェリアはオスフェリア王国の王様の一家。

 お父さんは王様で、お母さんは女王様で、お兄ちゃんは王子様で……。私はお姫様。




 スカイさんは、何でも知ってそうだから。




 言えなかった、言ったら国に連れ戻されてしまう。

 連れ戻されてしまったら、お兄ちゃんを探すことができなくなってしまう。

 だから……。


「ニカさん、どうしたらいいんです?」

 どうしたらいいんです。

 

 ニカさんに言われて気づきました。


 スカイさんはいい人なんです。なのに、なんで私は隠し事を。

 最初はしょうがないかもしれないけれど、途中で言えたんです。


「あたしにはなんにも言えない。それはコアが自分で決めることだわ」


「そうですね、自分で考えてみます。でも、どうしても分からなくなったら、アドバイスお願いしてもいいですか?」


「もちろん」

 ニカさんは優しく私の頭を撫でてくれました。


 予定通りの更新を目指しますが、冬にかけて忙しくなるので、遅れることもあると思います。


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