2214.UMA
ペジオは足をぷらんぷらんさせながらも変わらぬ口調で続ける。
「どこって見れば判るだろ? 君は猫又かキャットシー? そっちのは狼男だしあっちのデカいのは熊人ビヨルンかい? 他もリザードマンにミノタウロスにネズミ男にネコ娘にハーピーやらサテュロスやら…… そーゆーのを普通の人間は言うんだよ、化け物ってね! 化け物で悪かったらUMAだよUnidentified Mysterious Animal! 未確認生物じゃないよ? 得体が知れない奇怪な生物って意味だからね! つまり化け物さっ! 判った? Got it?」
「くっ」
「ち、ちきしょう」
「判ったなら離せ! Let go of me!」
不承不承ながらも手を離すミロン、解放されたペジオにUMAの代表格っぽい見た目のグラム・ランドが巨大な顔を寄せて言う。
『今しがたブロルも言ったがお前達、エルフか? それも同じ化け物、だと?』
ペジオは鼻を引き攣らせながら答える。
「いや全然違うね! 僕の『異種混淆』は様々な部位や能力、それぞれを合成元のどちらから取るか選択出来るからね! あたかもパラメータを選んで好みのアプリを作るみたいにねっ! 産まれるまでどんなのが出て来るか知れたモンじゃないイチかバチかとは根本的に別物なんだよっ!」
イラッ × 多数
うん、その言い方だと自然交配ってか普通の生まれ全員を敵に回すからな…… 場の全体に剣呑な空気が流れるのも仕方無かろう。
憮然とするメンバーの中、爬虫類独特の無表情なドラゴンの中から地竜のヴァミスが言葉を引き継ぐ。
『確かに我々ドラゴンの中にも身体や知能に不具を持って産まれる者はいる…… しかし我等は彼等をチャレンジド、役目を与えられた者として共に社会の充実を目指そうとして来たんだ、健常な者も力を合わせて社会の適化に挑戦する、それが群の本来あるべき共生の姿では無いのかな?』
「そうかもね、でもそれは近親交配や病気、怪我なんかによって先天的若しくは後天的な事由で永続的な障害がある状態の個体とその周囲の協力関係に対して、だろう? 産まれる前どころか交配以前に確実なハンデを持つと判った子供を生み出すのとは違うと思うんだけど? トカゲ君、どうかな?」
『確実なハンデ?』
「ああ、『異種混淆』も『繁殖者』も雑種劣勢が起こるんだよ、つまり健康体でもハンディキャップを持って産まれたとしても漏れなく不妊な訳だよ、どうだい? ナガチカって無責任だろ?」
専門的な話はペトラが対応する。
『ホールデンルールね』
ホールデンルール、所謂ホールデンの法則は異種間での交雑種に不妊や発育不全が現れる場合、異型配偶子を持つ性別にのみ集中するとかいう法則で、人間を始め哺乳類ではXとY染色体を持つ性、つまりオスに集中し鳥類ではZW型でメスに集まる事になるそうだ。 ※J・B・Sホールデンが20世紀初頭に提唱しました
そこら辺の説明は不要と判断したらしいペジオは首肯だけでペトラに返し、ヴァミスに向き直って話を続ける。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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