表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
DANGO〜虫と呼ばれているが、僕らは虫じゃない〜  作者: くろくまくん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/7

ジャイアントの子の特殊任務

クロとシロが急接近した、その二年後のことです。



◯登場キャラクター


クロ

四歳 この作品の主役

好奇心旺盛


シロ 

三歳八カ月 クロの妻

少し臆病


子供たち めちゃくちゃたくさん

誰が誰の子供かわからない

 あれから二年の歳月が過ぎた。


 僕は四歳になり、もうすっかりこのマンションでは古株になる。


「おはよう、クロちゃん。今日も子供達は元気よ」


 こちらはシロちゃん。三歳半くらいだったと思うが、僕との子供を文字通り数え切れないくらい産んでくれた。


 というか僕らは一年ほどで大人になるから、二年も経てばどちらが大人か子供かもわからなくなる。


 一般的な黒いダンゴムシの僕と、真っ白な殻のシロちゃんとの間に出来た子供は、黒と白と色々な濃淡のグレーの子供だった。


 前回のように、子供達の会話に耳を傾けると疲れるので今回はやめておく。


 そういえば、最近気になったのは、わがダンゴムシ王国の設立者である、ジャイアントの子供が、何やら朝からお昼過ぎまで外界へ出歩くようになったことだ。他国の侵略のためのスパイなのか、それとも隠密行動のためか。


 一週間のうち五日間は外界へ出かけていることを突き止めた。そして、外出の時は必ず、背中に漆黒の革製のカバンを背負っている。


 きっと、あの中には様々な武器や野営のための道具が。もしくはスパイのための七つ道具などが入っているに違いない。


 朝に出かける時は必ずジャイアントの母親も門で見送っている。しかも、二人とも物凄く笑顔なのだ。


 過酷な旅に出るにも関わらず、あのような笑顔でお互いいれるなんて……ジャイアントは余程、精神の鍛錬を積んでいるに違いない。



 ◇ ◇ ◇



 そんなある日のこと。


 ジャイアントの子が、要塞の門の前で立ち尽くしている。いや、立ち尽くすというか、何やらガチャガチャとしているが、門が固く閉ざされているらしい。


「お母さ〜ん! ただいま〜! 今日早く帰るって行ってた日だよ〜」


 なるほど。今日はいつもよりも任務が多少早く終わったんだな。


 ただ、要塞の中はうんともすんとも言わない。


 まさか……すでに要塞は違う門から攻められて、ジャイアントは根絶やしにされてしまったのか。


「ねぇ……お腹空いたよぉ〜。お母さーん! お父さーん!」


 それに気づかない子は、無邪気に呼びかけている。


 不憫に思った僕は、多少危険とは思いつつも、ジャイアントの子の側に向かった。僕らの住居から、要塞の門は割と近いのだ。


 ジャイアントの子は不安そうな顔をしている。門の前にへたり込んでいた。


「あ、ダンゴムシさん。遊びに来てくれたの?」


 もちろん返事は出来ないが、敵意はないような感じでゆるゆると歩く。


「なんかね~、今日早く帰るっていってたのに、誰もいなくて入れないの。ぼく、お腹空いたんだけどな……」


 いや、ぼ、ぼ、僕は美味しくないぞ!! ジャイアントが僕らを捕食しているのは見たことはないが、ふと危険を感じた。すぐさまトランスフォームする。


「あれ、触ってないのに、丸くなった。ダンゴムシさんも遊んで欲しかったのかな〜?」


 ジャイアントの子は、球体化した僕を手のひらに乗せて、コロコロコロコロ遊んでいる。僕はされるがままになった。


 その時。


「あれ〜? 今日は学校早かったのかな? ごめんねちゃんと聞いてなかったみたいで……早くお家入りましょ」


「お母さん! お帰り〜! ぼく、お腹空いたよ〜。あ、ダンゴムシさんが待ってる間遊んでくれたんだよ」


「そうなのね、ちゃんとお家に返してあげなさいね。ご飯すぐ作ってあげるからね」


 た、助かった……


 おそらくもう少し帰りが遅かったら、僕は……


 ジャイアントの母にも感謝した僕であった。


ジャイアントの子は、小さい頃……と言ってもクロ達よりは大きいが。


成人になる前から、色々な鍛錬を積んで日々生活しているようだ。


新たなジャイアントの一面も知ることができた、クロであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
私たちに比べると、虫の命は短命ですよね〜。 要塞にはめちゃくちゃダンゴムシいそうですね。 開けるのが怖い(。ノω\。)
ダンゴムシって意外と長生きなん?家の周りにいるのって去年もいたんかな?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ