第九話 家の外
家の近くに戻って来たユウサク達は、口が開き呆然としていたのだ。
「ねぇ、あの中に入るのは自殺行為しか見えないんだけど?」
美波が不安そうな顔で言う。
「いや、本当どうしてあんな風になってるんだろうな?」
ユウサクはもう呆れて言葉が出せなくなっている。
そう、今の状態は家がゾンビハウスとなっていた。周りにゾンビ達が多く被さり家自体見えない。
ユウサクは片手で目を抑えた。
「あの、ロリッ子姫は何をやったんだ一体?」
「爆発させて音を出したんではないかしら?」
「ん? どう言うこと?」
興味を持ちユウサクが美波の方を見る、すると美波は指を刺した。そこには確かにクレーターの様な物が出来ている。
「あのロリッ子やりやがったな! ……所で彼奴らって、音で反応するのか?」
「貴方そんなことも知らなかったの!?」
そんなに知らないといけないことかと思いつつ、ユウサクはあまり気にしてなかった。
「ずっと此処には居なかったからな? 今逃げられるし、戦闘には困らないだろう」
「貴方……すごいわね」
美波が「私の常識は効かないわ」と言っていたが、元々化け物扱いされた勇者なので気にしない。
「さてと、じゃ行くぞ!」
「ちょ! ちょっと貴方何やっているの!?」
ユウサクは胸いっぱい息を吸い込む。すると、美波は慌て始めた。
「このやろうどもが!! 私の家で何をやっている!」
大きな声を出すユウサクに家の周りに張り付いていたゾンビが一斉にこちらを見た。
「よし、逃げるか!」
ユウサクは元気よく伝えるが、美波は絶望通り越していた。
「あぁ、嫌な予測しかしなかったわ」
ボソリと呟く、その声が聞こえとか聞こえなかったか? とにかく逃げることに専念したユウサクであったのだ。




