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第十話 ゾンビの大群

 

 ブルドーザーのゴミが押し寄せてくる様な、いや……津波が押し寄せてくる様に大量のゾンビが一気にユウサクを追いかける。


「あの量はさすがに面倒だな」


「当たり前でしょ!」


 美波は叫んだでも、ユウサクには聞こえずゾンビのうなり声によって消された。


 さすがに鬼ごっこめんどくさくなったユウサクは一言少女に問おうとする。しかしあまりにもゾンビがうるさいため、耳元で囁く。


「この世界に何が起きた? あれは治せるのか?」


「馬鹿じゃないの? あれは死んだ屍よ、この世界にいきなりゾンビが現れて、次々に人々をあの姿でしたわ」


 そんな話を聞くとユウサクは、ふと足が止まる。それに軽く悲鳴をあげた少女は驚き、少し遠い所にゾンビがいるのを見て顔を青くする。


「待てよ、理性が無い化け物ってことは……殺しても良い?」


「当たり前じゃない!!」


 ユウサクはぽんと、手を打つと目を閉じ集中する。


 そして——太陽のように周辺を明るく照らす光の剣が出てきた。これこそが魔王倒した聖剣であったのだ。


「死ね——『閃光波』」


 空気ものすごいスピードで、剣を出し横に切り込みを入れる。すると切り込みに沿って目も開けられない様な光の線となり、徐々に広がり大きくなりながらゾンビ達を飲み込むように巨大な光が向かっていった。


 一瞬の本能が発揮したのか、ゾンビ達の何体かは止まるが、光に包まれ消滅した。


 そのスピードは普通の人間じゃ逃れ切れない。


「よし、全部一掃した!」


 少し安心し喜びのため息を吐くユウサクはチラリと少女の様子を見る。


「ははぁは? 何あれ化学って〜凄ーい!」


「…………」


 少女は、あまりの出来事に考えることを放棄して壊れてしまった。


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