第十一話 処理
少女——今頃だが美波という名前らしい。ユウサクが名前を聞き出すと、すぐさま答えてくれた。
その後、数分してから疲れていたのか、ユウサクの腕の中で美波はぐっすり眠ってしまう。
ユウサクは聖剣の被害を確認するが、やはり無かった。実はこの聖剣は特殊効果がある。
敵対した者だけを切りつける効果があり、そのためどんなに人質を取られても同じ場所に居れば、全員切っても敵だけ倒すことが出来るのだ。
家の中にいざ入ってみると、ユユが黙って座っていたがとてつもなく殺気を放っていた。
「これが王に対する礼儀か!!」
などなど、あらゆることを言っていたがユウサクは取りあえず、今まであったことを全て話す。
「そんで帰ってきたと……勇者よ、お主が住民殺してどうすんのじゃ?」
「いやだから住民じゃないって」
「そんなん冗談通じると思っているのか! アンデットだとしても魔力はないと動かないのだぞ! つまりこいつらは人間なのじゃ!」
そう現在、言い争っている。世界の違いといったところだろう。
あっちのモンスターは何しても、動く物には必ず、ゴーレムや精霊でも人間以外は魔法石を体の中に仕込んである。
それはアンデッドにも言えることだ。今の状態を説明しても納得してもらえない。
「まぁ、良いがところで奴はなんだ?」
ユユがジロリとした目で美波を見た。ユウサクはおにぎりを取り出しながら、
「助けてきた——それよりユユ、お前のせいでパソコンとテレビが使えなくて情報を集めることができないだけど?」
「ふぅん? あんな使えない機械よりそこの女に聞いたほうが早いじゃろ? それより飯じゃ! ちゃんと持ってきたか?」
八つ当たりで話したつもりなのに、ユウサクは普通に受け流されてしまった。
ユユの期待するような目を見て、ユウサクは一様持ち物から選んでお弁当をゆっくりと何も言わず目の前に置いた。
「おい、どういうつもりじゃ? これは? まさかこれだけと言わんじゃろ?」
「済まん……」
ユユは顔が変化する。とっさにまずいと思ったユウサクはすぐに防御魔法を展開したのだ。
しかし、ユユは怒りとまた違う顔見せた——そうこれは絶望の顔だ。
そう、《変形リセットタイム》は欠点がある。魔法をかけてから三日間以外に消化しないと元の姿に戻るのだった。
それによって死んだ人たちも例としてはいる。もしあっちの世界で貴族が食べたら騒ぎになるだろ。
ユユが悲しそうな顔初めて見たユウサクは何とも言えない気持ちになる。
お弁当を手に持つと——ユウサクの顔面に投げた。
「わ、わたしにゴミ処理をさせるつもりか!」
「仕方ないだろ腐ってるものしか無かったんだから」
「いやじゃ! 腐ったものなど胃の中に入れたくないのじゃゃゃあ!」
泣きながら叫ぶユユ、もしこれを見た王様がいたらやばいことになるだろうな、
少し王様と話した昔のことを思い出す。




