第十二話 王とユウサク
それは宮殿のことである。
「私の可愛い可愛い娘ユユは3歳の時から泣かなくなった、たくましく育ったものだ」
ワインをガラスを回しながら、一口飲むと王様は優しく微笑む。
「はは、そうですね」
しかし、ユウサクは笑えないのである。顔が引き攣っていた。
圧力が凄いのだ——優しい言葉なのにきつい、王様そのことに気づいているのだろうか?
この人と敵対したらヤバそうだなと思った時、
「大変です王様、ユウサク様! 第二皇女がさらわれました!」
1人の兵が慌てて入ってきたのだ。
王様怪しい目つきになり、口を開く。
「君たちは兵は何をやっていたんだ?」
「ちゃんと姫の所についていましたが、相手が強敵で……」
「そうか、今から全部の騎士に召集をかけろ」
その言葉に驚く兵は少し迷いながらも話す。
「今、ドラゴン退治に行っている騎士達にもですか?」
「うむ、違う」
ユウサクは国のことを考えれば、まぁ当たり前だよなと思っていたし、これに安心した兵だが、王様まだ続きを言っていなかったのだ。
「全ての世界だ! 今からあらゆる国の王に私が交渉しに行く。その間に全てを探せ、もし見つかなかったらどうなるか分かってるな?」
「はいぃーーい! ただいま行って参ります!」
そして全国で探したところ結局見つかり、生きてることを後悔させてから殺されたと言われている。
その時の王様の活躍は、全てを従わせる覇王と言われた。
それぐらい可愛がっているのだ。そうやり過ぎな位に……。
逃げ切れる自信はあるが、一生追いかけられる何て想像もしたくない。
と、そんな事が思いつくので考えないことにした。




