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第五話 食料

 

「お? 居ないんじゃないか?」


 8軒目になりようやく、人が居ないコンビニを見つける。中に入ろうとして目の前に立つが、


「あれ? 開かねぇー!?」


 完全に電源が落ちていたのに気づかなかったユウサクは無理やりこじ開ける。


「さーて食料は」っと、探してみる物のおにぎりが茶色くなっていた。


「うわー、くっさ!」


 時間が経ち完全に腐っていたのだ。


「チッ、しゃあない、これを使うか《変形リセットタイム》」


 ユウサクは仕方なしに魔法使うことにした。この魔法の効果は変化した物を一段階、元の姿に戻す技だ。


 例えば、新しいお弁当これを戻すことになると、米やキャベツと言った感じに別々に戻るのだ。


 今の場合、材料→調理され(お弁当)→時間が経ち(腐る)と三段階に分けられ、真ん中の調理されたのに戻す。この技をかければ人間の死体も戻せるんじゃないか? と思いがちだが現実的にそんなうまい話は無い。


 これは生き物にかけられない技なのだ。そして食べ物に使うのは元々腐ったのが印象にについているため使いたくなかった。


 その後、ユウサクはおにぎりを元の姿に戻し、収納魔法でしまう。これを全部やるのは相当めんどくさいのだ。


「今だけの量全てやるとしては魔力持つか?」


 もし、こんなことになっているんだったら、第二皇女と約束するんじゃなかったと後悔した。


 それはとある昔のことであるが、召喚された頃は日本の料理が恋しくて、高級料理よりも自分の国の方がおいしいと言ったら、第二皇女が興味を持ち始め、美味しくなかったら潰すと喋っていたのだ。


 もしかしてそれをきっかけにこっちまで来たのかなと、思いつつもう一度ため息をつき次々に魔法かけていく。


 すると本能的に危険を感じ取り、こちらに走ってきた男の顔面を軽く叩く——そしたら隣に居た女と同時に頭が吹っ飛んだ。


「…………弱くねぇか?」


 そんなことを呟く、実際ユウサクが強くなりすぎたのだ。もしこのまま本当の世界に行っていたら肩叩いただけでもそのものは死んでいただろう。


「うぅ、そう思うとグロいな」


 急に背中が冷え寒気がする。ある意味この世界が一番最初で良かったかもしれない。


 一年分は食料を持ったユウサク、そしてこのあとどうするか少し迷っていた。実はトイレの所に生きている気配を感じる。


「行くか」


 ただ、それだけを言うとドアを開く。キキーっと鋭く削られる音が聞こえたがあまり気にしなかった。


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