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第二十五話 観覧車

 

 ゆらゆらとした乗り物、そこにユウサクがいる。そこから窓を覗くと風景をぼーっと見た。


「まさか一番初めに観覧車に乗るとはな?」


 ユウサクは少し笑うと続けて、


「それに動くとは思ってなかった」


「予備用の電気があったんではないですか?」


 機械を操作した美波が言うのだから、あったのだろう。


「おい! 勇者こっち見てみー凄いのじゃ!」


 とても元気に、一番はしゃいでいるのはユユであった。


 ユウサクと美波は窓を見る。


「綺麗だな、この富士山だけは変わらない」


「そうですね」


 何のためにここまで戻ってきたか分からなくなってユウサクだったが、小さい空見える富士山を見て再び思う。


 家族は生きていると、


 そう鍛えられた直感が言っているんだ、間違いない。


 こんな変わった世界で変わらないそれをこの姫が教えてくれたのだ。


 だからこそ今は楽しまないといけない。



 次に行くと、ユウサクはビュンビュンと走る乗り物に興奮していた。


「やってきたぜ、ジェットコースター!」


「あわわわわ……」


 美波がガチガチに固まっている。ユウサクは美波とユユ手を引っ張り乗り込んだ。


「行くぜ、行くぜ」


 ガラガラと音を立てて上に登っていく、


「これは楽しそうじゃの!」


「死んだ、死んだ、死んだ、死んだ、死んだ、死んだ」


「わーっと」ユユが叫んでいる。対して美波は下を向き青い顔でガタガタと足を動かしている。


 そして下に落ちる瞬間、


「おーーー!」

「すごいのじゃな!」

「ぎゃあぁぁぁぁぁ!」


 各1名、ゾンビが振り向く程の悲鳴を上げているがユウサクとユユは気にしなかった。




「はわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわ」


「これは何の運動じゃ? ラジオ体操か」


 美波がベンチに座りながらカタカタとスケルトンみたいに動いていた。


 それを見てユユが前に教えたラジオ体操と勘違いしたらしい。


「どうやらジェットコースターが苦手だったらしい、ごめんな」


 土下座をして謝るユウサクだった。





美波の震えが治った頃に色々とメリーゴーランドなどを楽しんだ。


「さて、私らはトイレ少し行ってくるのじゃ、美波行くぞ!」


「えぇ……別に行きなく無いのだけど?」


美波が抵抗しているがユユに手を引っ張られ連れていかれる。そんな彼女らを見てユウサクは仲良くなった証かなとうれしそうに見ていた。


しかしトイレに行った2人の関係を未だにもあまり知らないユウサクだったのだ。


ユユがトイレに着くと振り向いて美波の顔を睨むようにして聞いた。





「お主——誰じゃ?」



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