ブゼル『薄幸令嬢と豪運王子 その9』
◆◆◆◆◆
事態が一件落着を迎えて、アリスティアは逃げず無茶をした罪によりエマ、ジョーダン、ロゼットの三名から叱られていた。
「まったく。ロゼット殿下が強かったから良かったものの……」
「ごめんなさい……」
しかしそんな縮こまったアリスティアはさて置き、当面の脅威は去ったということで会場そのものは何とも弛緩した空気に包まれていた。誰もが胸を撫で下ろし、怪我人の一人も出なかったことを喜んでいるのである。そんな中で。
「……アリスティア」
「──ノーブル、殿下」
アリスティアへと声を掛けてきたのはノーブルであった。ジョーダンが警戒して、娘を半歩下がらせる。
「すまなかった。アリスティア。私が悪かった……」
「今更何を──」
「お父様」
反論しようとするジョーダンをそっと制すると、アリスティアは彼の前へ出る。ノーブルに言いたいことがまだ残っているのだ。
「殿下。貴方に耳障りの良いことを口にする相手が、必ずしも貴方の味方とは限らないということ、分かりましたか?」
「ああ……。十分に理解したよ」
ノーブルは、微笑むアリスティアを前にして俯いた。
「アリスティア。俺は反省したんだ。心を入れ替える。だからその……、先の婚約破棄はなかったことにしてくれないか……?」
「殿下……」
互いの視線が交わった後で、アリスティアはふう、と小さく息を吐き出すと口を開いた。
「以前の私なら、その通りに受け入れていたかもしれません。ですが、お断りさせて頂きます」
「アリスティア……」
「殿下のお言葉を疑っている訳ではございません。殿下は芯の部分では聡明なお方。きっと、今回のことを糧に良き為政者となれるのだろうと思っております」
「な、ならば何故」
「だからこそ、です。殿下は学ばれた。だから、もう一つ心に刻んで頂きたいのです。──殿下、捨てたものは返っては来ないのですよ」
「それは……」
「もしもこれで私が戻ってしまえば、殿下は、自身が望めば無理だって通る。という経験を得てしまいます。それでは殿下の為になりません。この国の将来の為にも。だから、お断りを」
「……アリスティア」
その言葉に衝撃を受けたようで、ノーブルは胸を押さえて言葉を詰まらせていた。ややあって、声を絞り出そうとする彼であったが、
「アリスティア、それでも、それでも私は──」
「やめよノーブル、見苦しいぞ」
別方向からの声が、彼を制していた。聞き覚えのあるその声に、思わず振り返る一同。
「陛下!」
そこに居たのは、城の衛兵たちに支えられて立つ、グリンバーナ王国現国王、ゴーバンだった。
「父上!? 動いて大丈夫なのか?」
「ああ、まるで体に乗っていた大岩が急に消えたような──随分と楽になったのでな」
その発言からして、彼は本当に何らかの呪いを受けていたのだろう。そしてディクシア消滅に伴ってそれが解けたのだ。
「私のことよりも、ノーブル。話は聞いたぞ。お前が連れてきた女が魔族であったと。お前自身も含めて、私がいない間に好き勝手を働いていたようだな」
「ち、父上、それは」
「黙れ。お前の行動で我が国は危機に曝されていたのだぞ。事実、そこなロゼット殿下が立ち向かわなければ、少なくともこの城は全滅していたであろうが」
「う、ぐ……」
恐らくだがそれは事実だろう。ロゼットがいないままであれば、ディクシアは王を呪い殺してノーブルの正式な妃となり、グリンバーナ王国を牛耳っていただろう。万一に誰かが彼女を害そうとしても、あの邪竜に太刀打ち出来る人間はそういない。遅からず、城を中心にセタンタ──ひいてはグリンバーナ王国そのものが甚大な被害を被っていた可能性が高かったのである。
そうなればその引き金を引いてしまったノーブルは、死後であろうと王国の敵として国民たちから呪いを向けられていたことだろう。故にノーブルにとってロゼットは、命の恩人以上の存在なのである。
「アリスティア。すまなかった。父親として、また一国の王として謝罪したい」
ゴーバンはアリスティアへと視線を向けると、深く思い詰めた顔で謝罪の言葉を口にした。
「そんな、陛下! いけません私などにそのような」
「いいや、ノーブルがしでかしたことも然りだが、これは私個人の罪なのだ。息子の教育を、他者に押し付けてしまった。それも、対等な立場でなければならぬ婚約者のそなたにだ。……他ならぬ私がやらねばならぬことだったというのに」
「陛下……」
ゴーバンは目を閉じて深く頷くと、ゆっくりと息を吐き出して目を開いた。
「アリスティア、此度の沙汰、そなたの思うままにさせて頂きたい。ノーブルを幽閉しろというのならばそうしよう」
「えっ」
目を見開いて何か言いたげなノーブルであったが、ゴーバンに睨まれて沈黙した。それをされても文句の言えない程の不祥事をやらかしているのだから、仕方のないことだが。
「────陛下」
その言葉を受けたアリスティアはしばし沈黙を守った後でふっと微笑むと、周囲を軽く見渡してから口を開いた。
「それには及びません」
「……なんと」
「私としては、殿下の仰られた婚約破棄をそのまま形にして頂くだけで十分です。巡り巡って、セタンタに来てからの時間は私にとっても、かけがえのない宝物ですから。……だからどうか、良い思い出のままで終わりにさせて下さい」
ゴーバンとて、何の含みもなく口にした言葉ではないだろう。アリスティアが常識的な返答をする少女だと理解しているからこそ、彼女に沙汰を託したのだ。しかし例えそうであったとしても、そこに含まれる謝意や誠意は紛れもない本物だ。それを理解しているからこそ、アリスティアも本心を口にしたのである。
「そう、か……」
静かに呟くゴーバンに、エマも顔を伏せた。二人とも、逃してしまったものがどれ程大きく大切なものであったかを痛感しているのだろう。俯いたまま、エマが言う。
「アリスティア様は……、これからどうなさるのですか……?」
「ええと、そうね……」
まずはブゼルに戻って、それから──、
そう考えているアリスティアの隣から、「んっ、んっ……」とわざとらしい咳払いが聞こえてきた。顔を向けると、への字に曲げた口元に手を当てているのはロゼットである。
「ロゼット──殿下」
「思い出したようにつけるな。ロゼットでいい」
そう前置いた上で、ロゼットは咳払いを繰り返すと口を開いた。
「んっ……。で、そっちの話は終わったのか?それなら、俺からも君と話したいことがあるんだが」
「話したい、こと……?」
「はぁ……」
キョトンとしているアリスティアの様子に分かりやすく嘆息してみせるロゼット。訳が分からないと目を瞬かせるアリスティアに、彼は真っ直ぐ正面に立つと、その瞳を見つめて口を開いた。
「アリスティア。俺は君に婚約を申し込みたい」
「────ぇっ」
あまりの驚きに、目を見開いたままその場で固まってしまうアリスティア。鳩が豆鉄砲を喰らった顔というのは、こういうことを言うのかもしれない。
ロゼットは、アリスティアの返事を待っている。アリスティアの胸中は大パニックであった。
(えっ、ええっ!? ロゼットが? 私を? そんなの夢か何かだわ!? だって理由がないもの。彼が私を選ぶ理由が)
「わ……私、伯爵令嬢なのよ? 身分が、違いすぎるわ……」
やっとのことで絞り出した言葉は、つい先ほどまでグリンバーナの王妃になる予定だった人間のものとは思えないほど、実に気弱なものだった。ロゼットがどうして自身を選んだのか、アリスティアには納得出来る理由が必要だったのだ。
対外的な理由を挙げるアリスティアに、ロゼットがふっと相好を和らげる。
「そこの所は心配無い。親父──国王の方針でね。『結婚相手には、王妃としての資質さえ持っているならば好きな女性を選んで構わない』と言われたのさ。ベアトルファは今、魔王軍との全面戦争の最中だからな」
「そ、そう、なの」
「セタンタに来たのは魔王軍を追ってのことだったけど、一人で森に行こうとする女が気になって、後を追ったんだ。その顔を見て、話をして、すぐに分かったよ。あの時の女の子だって」
その言葉に再び驚いて、アリスティアは口元を押さえた。ロゼットが自身を覚えていてくれたことはダンスの最中に分かっていたが、まさかそんなに早くから気付いてくれていたなんて。
「どうして……?」
アリスティアの呟きは、返答を求めてのものではない。単純に疑問である事柄が、口をついて出てしまっただけなのだ。しかしロゼットはちらりと顔を反らすと、小さい声で呟きを返した。
「初恋、だったからな……」
「っ!」
それだけ口にすると、ロゼットは顔を赤くしてこう続けた。
「も、勿論今すぐベアトルファに来てくれなんて言うつもりはなくてだな。今のベアトルファは危険だから。その、なんだ。だから、迎えに行くから、待っていて欲しい。そういう意味で、君との婚約を結びたいんだ」
分かりやすく動揺しているロゼットの姿に、アリスティアはくすくすと笑いを漏らしていた。あんなに強く格好のいい彼が、今はこんなにも可愛らしく愛おしい。
「ロゼット」
アリスティアは頬を紅潮させたまま笑顔を作ると、優しくロゼットの手を取った。
「私で良ければ、──喜んで」
それは、プロポーズの成立だ。少し前まで殿下の婚約者であった女が、晴れの場で隣国の王太子と婚約してしまったのである。通常であれば許されざる光景だろうが、しかし会場からは、一人、また一人と拍手の音が聞こえてきた。
やがてそれは盛大なものとなり、この場のあらゆる人間が二人を祝福しているようだった。
「────よ、良かった~」
告白の際は随分と余裕な素振りを見せていたロゼットであったが、告白が受け入れられたことを理解すると力が抜けたようにその場にしゃがみ込んだ。
「ロゼット? ど、どうしたの?」
「いや、大丈夫だ。ちょっと緊張がな」
「断るわけ、ないじゃない」
もう。と腰に手を当てて嘆息すると、アリスティアは小さくはにかんで見せた。
「──私だって初恋だったんだから」
その言葉の後でお互い顔を見合わせると、どちらからともなく二人は笑っていた。両片想いだった可笑しさか、はたまた想いが通じ合った故の安堵か。
しばし二人で笑い合うと、ロゼットが口を開いた。
「ありがとう、アリスティア。帰ったら君に手紙を送る。石の交換を」
「はい」
ルード大陸で他者と手紙のやり取りをしたいのなら、魔石の交換は欠かせない。アリスティアと互いに石を渡し合うと、ロゼットは満足したように頷いた。
「──よし。これで、俺の用件は済んだ。みんな、邪魔したな! そろそろ夜も明ける。外に部下を待たせているのでな。これで失礼させて頂く!」
そう周囲に呼び掛けると、皆の注目と称賛を集める中でロゼットは颯爽とその場を後にした。アリスティアはそんな彼の背をじっと、黙って見送っている。
「いいのか。アリスティア」
「っ」
そんなアリスティアの肩に、誰かがそっと手を触れた。驚いて見ると、そこにいたのはジョーダンであった。
「お父様」
「婚約が成立したのに、浮かない顔だな」
ジョーダンの言葉通り、アリスティアの表情は若干の陰りを見せていた。ふ、と嘆息するジョーダン。
「嫌だったのか?」
「そんなことありませんっ!」
勢い込んだ言葉の後、アリスティアは笑顔を作ろうとして、しかしそれを途中でやめた。父を相手に自身を偽りたくはなかったのだ。
「本当に、嬉しいんです。彼に選んでもらえたことが、本当に。けれど少し、少しだけ不安なんです。私は、いつまで待てば良いのかと……」
魔王軍との戦争を終結させてアリスティアを迎えると、ロゼットはそう口にした。それが出来れば最高だろう。平和な世であることは何事にも代えられない。
しかし、その戦争はいつ終わるのだろうか。どうやって終わるのだろうか。アリスティアが考えていたのはそれであった。
「魔王軍と人間との戦いは、もう百年以上続いていると聞きました。それがあと数年で解決出来るとは、私には思えないんです……」
ロゼットが今ベアトルファ王国にいる敵を退けたとして、魔王軍は次なる新手を送り込んで来るだろう。そうなれば戦争は終わらない。いつまで待つかという前に、戦争というのは勝てるという選択肢のみがあるわけではない。ともすれば、ロゼットと永遠に会えなくなる可能性だってあるのだ。
「…………」
「アリスティア」
俯くアリスティアに向かって身を屈めると、目線を合わせてジョーダンが言う。
「彼と一緒に居たいのだろう? ならば、追いなさい。今ならまだ間に合う」
「お父様……? で、ですが……」
領のこともある。ベアトルファに行くということは、グリンバーナに戻ることは二度と叶わないということだ。向こうが戦地であることを考えれば、ここを最後に二度と父親には会えないかもしれないのだ。そして何より、ロゼット自身が待っていろと言ったのに。
ごちゃごちゃと頭を悩ませるアリスティアに、ジョーダンは小さく微笑んだ。
「アリスティア、お前の母であるオリヴィアは、それはそれは情熱的な女性でな。三十も齢の離れた私に猛烈なアプローチを仕掛けてきたんだ」
「お母様が!?」
そんな話は初耳である。アリスティアの母オリヴィアは、彼女が五歳の時に亡くなっている。アリスティアにとっては、優しかったという朧気な記憶しか残っていない。
「ああ。私は反対したんだ。一時の気の迷いだ。三十も離れていては、君を守ることも幸せにすることも難しい。とね。そうしたら、彼女なんて言ったと思う?」
遠き日を思い出すように顔を上げながら、ジョーダンはまるで悪戯を思い付いた子供のように笑ってみせた。アリスティアにとって、そんな父の姿を見るのは初めてのことである。
戸惑うアリスティアに、ジョーダンは翠の瞳を優しく細めた。在りし日の妻を、思い出すように。
「『関係ありません。貴方は私が守るし、幸せにしますから』だよ。いや、驚いたのなんの。結局彼女に押し切られる形で、私の方が根負けしたんだ」
「そうだったんですか……」
「ああ。本当に、彼女は情熱的だったよ。そんな彼女がここに居らず、私が生き延びているんだから、運命とは皮肉なものだ」
そう口にした後、ジョーダンは改めてアリスティアへと顔を向けた。オリヴィアと同じ金色の美しい髪。けれど誰よりも真っ直ぐで、強い意志をその翡翠の瞳に宿している。オリヴィアが遺してくれた、たった一人の最愛の娘。そっと、その頬に手を触れて愛おしさにジョーダンは微笑んだ。
「お前だって、その母の血を継いだ娘なんだ。こう、と決めたら曲げない芯の強さは昔から知っているよ。そして、いつからかそれを押し殺していたことも。──だから今くらい、自身の心に正直になってもいいんだ。アリスティア」
「お父、様……」
逡巡する素振りを見せるアリスティアであったが、一瞬の後に決意を固めると、父へと抱き付いた。
「ありがとうございます。私、行きます。──今まで、お世話になりました」
「こちらこそ。幸せな日々だったよ。産まれてきてくれてありがとう。どうか、幸せに」
「お父様っ」
お互い、これが今生の別れであると理解している。だからこそ、偽らざる想いをぶつけ合っていた。ややあって、父と離れるアリスティアに、背後から声が掛けられた。瞳を涙で濡らしながら振り返ると、
「アリスティア様……」
「エマ! それにオーゼル様も」
そこにいたのはエマとオーゼルの二人であった。驚くアリスティアに、思い詰めた表情でエマが口を開く。
「アリスティア様、どうか、どうか私も連れて行って──」
「エマ」
そんな侍女頭の言葉を、アリスティアは途中で遮った。今この場でそれを口にしてしまえば、王族に対する不義理になってしまうからだ。それが分からないエマではないだろう。つまり彼女は、ここを首にされても構わないという覚悟でアリスティアに声を掛けたのだ。
「アリスティア様! 私は──」
「エマ、聞いて」
しかしアリスティアは小さく首を横に振ると、エマに向かって自身の考えを口にした。
「殿下はこれから、本当に変わられる、変わろうとされるでしょう。その時に、殿下を本当の意味で支え、叱咤できるのは貴女だけなのよ。エマ、お願い。彼を、側で見守って貰いたいのよ」
「────っ」
これまで、つとめて表情を崩さぬように振る舞ってきたエマの双眸から、大粒の涙が溢れ落ちていた。
「その言葉は、ずるいです。アリスティア様……。そう言われたら、頑張らざるを得ないじゃないですか……っ」
「ええ。貴女にしか頼めないから。お願い、エマ」
「────はい」
それ以上アリスティアを引き留める訳にはいかないと理解しているのだろう。引き下がるエマに代わって、ずい、と半歩前に出るのはオーゼルであった。
「しんみりとしている所すまない。私からは、下世話な話が一つだけでね」
ふっ、と鼻を鳴らしながらアリスティアへと目を向けると、オーゼルは彼の用件を切り出した。
「アリスティア嬢、君がここを去るというのならば、君の菜園と実験は私が引き継いでも構わないかな?」
「え? あっ、そ、それはもう! 是非に!」
大変な事柄が多すぎて言われるまで忘れていたアリスティアであったが、研究を継いで貰えるというのなら彼女にとっても願ったりである。
よろしくお願いしますという固い握手とともに、こうして彼女の残したものは受け継がれたのであった。
「楽しい日々をありがとう。アリスティア嬢。君の先行きに幸福があらんことを祈っているよ」
「こちらこそ、ありがとうございました。オーゼル公爵閣下。目下の懸念事項がなくなりましたもの」
「相変わらず、面白いな君は。ではな」
「閣下もどうかお元気で」
オーゼルとの語らいが終わると、アリスティアは俯くエマへと顔を向けた。
「エマ、ずっとずっとありがとう。ここに来てからの日々が楽しかったのは、貴女のお陰よ。本当に、ありがとう」
ずっと何事かを言い淀んでいたエマであったが、アリスティアの言葉を受けると意を決したように口を開いた。
「礼を言うのは私の方です……! アリスティア様はずっと頑張って、殿下にも誰にも負けなかった。貴女様と時間を共に出来たことは、私の誇りです。ですから……、どうか……、どうか……!」
「どうか良き旅路を……!」
涙を溢しながら、唇を噛み締め、そしてエマは最後にこう締め括った。
瞳を潤ませながら頷くと、アリスティアは彼女の手を取り、そして精一杯の笑顔でそれに応えた。
「ありがとう。エマ、行ってくるわね!」
そしてアリスティアは会場にいる皆へと居住まいを正すと、恭しいカーテシーを披露する。
「皆様、大変お世話になりました! アリスティア・ミスティ、これにて失礼させて頂きます!」
そうして彼女はその場を後にすると、ロゼットを追ってぱたぱたと駆けていくのであった。
余談だが、この十数年後、スライムの人工飼育、そしてその体にある水の魔石を使った作物の室内栽培方法は、オーゼルの息子であるガダールによって完成を見ることとなる。
その特殊栽培方には、彼の父の遺言でアリスティア農法との名が付けられることになるのだが、それはまだ先の話である。




