160、歳三は見た
ジェラルドは始姐に甘い。甘いもんじゃ無い。甘々だ。料理も丞がやんわりと意識をそらして勝手場から遠ざける。たまに見てはいけない色をした手作り菓子を食べてる。前は恐ろしい名前を言ってテーブルの上に出した。その名も「スペシャル◯◯◯丼」⋯菓子じゃ無い!!。丼が付くくらいなのに見たら丼に大量の生クリームと器からはみ出てるチョコレート。⋯何で?。しかも美味しと言いながら食べるんだ。ジェラルドに聞いたら
「フルーツのカットは僕がやりました。トッピングは始姐本人です」
胸を張って言って来た。
トッピングですらあんなに雑なのに何で暖かい目で見てるのです?ジェラルドがもっと厳しくしたら良いのでは?と聞いたらまるで稲妻が走った顔をしてんの?何で?何か俺変な事言った。
「始姐に対して厳しく⋯歳三何て事を言うのです?始姐は出会った時からあのままの始姐です。厳しくしたら僕がいる意味ありません。」
は!?
何言ってんの?
いる意味?料理を作ってるし意味あるじゃない?
「とんでも無い、料理は僕の趣味です。」
お店でも開いたら?
「下界とは関わりたく有りません。僕は何処までも始姐と一緒です」
ハイハイ。何か面倒な事になって来た。
「始姐の部屋を掃除して来ます。」
全部ジェラルドがやってしまうから始姐が自立出来ないじゃ無いか?と常々俺は思うが、そういや何かの契約をしていると聞いた。それで始姐に甘いのか?
「え?ジェラルドが裏切りはしないのか心配?」
ジェラルドがたまに勝手場で何かをやっていた。もしかして裏切り行為か?俺は心配して始姐に聞いた。だが返って来た言葉は、想像していた物とは違った。
「今日勝手場に行ってみようか。夜遅くに」
はぁ?いいですが、何か分かるのですか?
その夜12時を回った頃に勝手場に始姐と一緒に行った。
少し薄暗く中ジェラルドが何かをしている。やっぱり裏切り行為か?
「ジェラルド」
「ちょ、始姐!?」
「今日は、歳三もいるよ」
勝手場にいるジェラルドは、俺と始姐を確認すると笑いながら「腹ペコ達が来ました」と言った。
腹ペコ達?もしかして夜遅くに何かやっているのは夜食作りなのか?
「たまにお腹が空いてご飯とキムチで食べていたらジェラルドに見つかって温かい夜食を作ってくれる様になったんだ」
「今作っていたのは出汁です」
何で出汁?
「明日使う料理に必要なので」
俺の顔を見ながらジェラルドは言うと、お釜からご飯をよそいお茶漬けを作ってくれた。ボールに水を張って乾燥シイタケを付けて魔導式冷蔵庫の中に入れる。
「明後日の食事に出ますので。」
ニッコニコの笑顔で言うジェラルドに対して始姐は頷いた。
勿論お茶漬けは美味しく頂きました。




