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陰to陽  作者: 黒川一
ー黄昏編ー
32/82

第26夜 蓮華






天海警察署






「捜査取り止めってどうゆう事ですか、反町さん!!」


逆井が反町のデスクに迫る。


「取り止めじゃねえ、捜査方針を情報提供に切り替えるだけだ。

それよりお前、昼飯まだだろ?」


反町が立ち上がり、付いてくるよう促す。



警察署を出た2人は近くの寂れた中華料理屋に入った。

昼時を過ぎた時間帯の為か、客はほとんど居ない。


「イラッシャイマセ ゴチュウモンハ?」

明らかに中国人では無いアジア系外国人の店員が水を出しながら注文を取る。


「麻婆豆腐と餃子をくれ。お前は?」


「…じゃあ中華丼を1つ。」

納得のいかない表情をした逆井が渋々注文する。


「カシコマリマシター マーボー、ギョウザ、チュウカ イッチョウ!」


店員がキッチンの方へと消えた。



「反町さん、昼飯食いに呼んだわけじゃないでしょう?

さっきの話、どうゆう事ですか?」

逆井が再度反町に迫る。


「逆井、お前は捜査の事になるとすぐ熱くなっちまうな。

捜査では気持ちは熱く、頭は冷静でいる事が重要だ。

まあしかし、そこがお前の良い所でもあるんだがな。」


反町は電子タバコを取り出した。


「昨日署長に呼び出されてな、捜査方針の変更を言い渡された。

今回の件、外部から圧力がかかったらしい。

恐らく月美学会絡みだろう。

警察内部にも月美学会の信者は多いからな。

だが…署長はこちら側だ。

部屋の中に盗聴器がある事を知らせてくれた。

署長と直接のやり取りはできなかったが、要は警察内部と月美学会にバレないよう、今回の事件を解明しろだとよ。」


反町は電子タバコを吹かしている。


「月美学会が本当に捜査に影響を及ぼすなんて…

くそっ、何で警察が堂々と捜査しちゃいけないんだっ!」

拳を握りしめる逆井。


「だから、冷静になれ逆井。

恐らく今回目を付けられた発端も、元はと言えばお前と月美商会がコインパーキングで揉めたからだ。

署長も俺もお前が間違った事をしたなんて思ってねえから責めるつもりは無いが、その正義感をもっと有効に使えるよう、セルフコントロールの(すべ)も覚えていけ。

それと、秘密裏に捜査する事を許可してくれた署長の親心も汲んでやれ。

他の人じゃ、まずこんな事らさせてもらえねえぞ。」


「…っす、すいません反町さん。俺のせいで…。」


「いや、責めるつもりはねえんだが、そう思うならこれからの捜査で結果を出してくれ。

この世に完璧な人間なんて居やしねえし、仕事でのミスは付き物だ。

重要なのはミスをした時にその先の仕事でいかに修正していくかだろ?

過ぎた事を悔やむよりこれからに備えろ。

期待しているぞ逆井。」

逆井にも水を飲むよう促す。


「ありがとうございます!

この事件絶対解決してみせます。」

逆井は一気に水を飲み干した。


「まあそう気負うな。

お前は1人で捜査するわけじゃねえ。

常に仲間の存在を感じられるぐらいには仲間を頼れ。

俺達はチームで捜査に当たる。」


「オマタセシマシター」

注文の品々が届いた。


「よし、腹ごしらえしたら捜査に戻るぞ。

三者も交えてこれからの裏捜査方針を決める。

美味そうだ、とりあえず食おう。」



反町と逆井は蓮華を手に取り、食事を始めた。



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