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『バグったうさぎを修正できません』 ――ブラック企業の天使がヤケクソで転生させた結果――  作者: 島ながぁ
第2章白き聖女

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第41話うさぎと白の聖女

翌朝。


うさぎ達は再び車へ乗り込んでいた。


白い街を抜け。


さらに奥へ。


宗教国家の中心部へ向かうためだ。


相変わらず。


景色は白い。


建物。


道。


服。


全部。


うさぎ「目が痛ぇ……」


マシロ「白すぎて脳がバグる」


ウルシ「きれい」


感性の差が酷い。


車は白い街道を走る。


途中。


広大な農園が見えた。


白い作業服の人々が畑へ何かを撒いている。


ブシャアアアア。


勢いが凄い。


うさぎ「うおっ」


白い煙。


刺激臭。


作物が見えなくなるほど撒いている。


うさぎ「やりすぎだろ」


マシロ「農薬?」


ウルシ「しろい……」


作業員達は無表情だった。


機械みたいに淡々と撒き続けている。


うさぎ「なんか嫌だなここ……」


車内のラジオが流れる。


ラジオ『健全な作物には健全な薬品を〜♪』


うさぎ「不穏なんだよ」


そのまま数時間。


ついに。


巨大な城壁が見えてきた。


いや。


塔。


白い巨大塔だった。


空へ突き刺さるような教会。


都市全体がその周囲へ広がっている。


うさぎ「うわぁ……」


マシロ「デカすぎ」


ウルシ「……お城?」


うさぎ「教会らしいぞ」


近づくにつれ。


人の数も増えていく。


全員白。


やっぱり怖い。


門前では既に教団員達が整列して待っていた。


どうやら連絡が行っていたらしい。


「お待ちしておりました」


「白き御方」


うさぎ「その呼び方やめない?」


案内されるまま。


巨大教会内部へ。


中も白い。


壁。


床。


柱。


全部白。


たまに金。


眩しい。


中央ホール。


その奥。


階段の上。


一人の女性が立っていた。


白銀の長髪。


透き通るような白い肌。


豪華な白装束。


頭には美しいティアラ。


そして。


周囲には数人の美形男女。


装飾品みたいに並んでいる。


うさぎ「……」


なんか既視感。


嫌な方向の。


女性は柔らかく微笑んだ。


「ようこそ」


「白き旅人様」


聖女だった。


声は優しい。


表情も柔らかい。


だが。


どこか人形みたいだった。


聖女はうさぎを見つめる。


じっと。


興味深そうに。


聖女「……白いですね」


うさぎ「白いなぁ」


マシロ「感想それ?」


ウルシはうさぎの後ろへ隠れる。


聖女の視線が今度はウルシへ向いた。


聖女「その子は?」


うさぎ「旅の途中で保護した」


聖女は静かに微笑む。


「でしたらこの国で保護しましょう」


「子供は平等に救われるべきです」


ウルシ「……やだ」


即答だった。


うさぎの服を掴む。


聖女「……」


空気が少し止まる。


周囲の教団員達も反応した。


聖女は微笑みを崩さない。


だが。


目だけ少し冷たい。


聖女「何故ですか?」


ウルシ「……」


答えない。


うさぎの後ろへさらに隠れる。


うさぎ「まぁまぁ」


「まだ慣れてないんだよ」


「急に置いてけぼりは不安だろ」


聖女「……なるほど」


少しの沈黙。


そして再び微笑む。


「でしたら保留にしましょう」


「安心できるまで一緒に」


うさぎ「助かる」


マシロ「意外と話通じるわね」


うさぎ「だな」


でも。


なんだろう。


違和感。


聖女を見ていると。


自然と―――姫を思い出す。


優しかった。


怒ったり。


笑ったり。


変なノリにも付き合ってくれた。


でも。


この聖女は違う。


綺麗すぎる。


完璧すぎる。


うさぎ「……」


聖女「どうかされましたか?」


うさぎ「いや」


うさぎ「うちの姫とはなんか違うなって」


マシロ「比較対象が強いのよ」


聖女は少し首を傾げた。


「姫……?」


うさぎ「あー気にしないで」


誤魔化す。


その時。


ラジオが突然流れた。


ラジオ『白って200色あんねん』


うさぎ「お前黙れって」


教会内が静まり返った。


聖女すら固まっている。


うさぎ「……」


マシロ「……」


ウルシ「……」


ラジオ『……』


うさぎ「なんでお前まで気まずそうなんだよ」


―――続く

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