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13/16

三人寄れば意味不明・・・解決したいならちゃんと考えよう

※原作リスペクト作品です

※残虐・性的描写なし/対象年齢15歳以上推奨

※本小説の設定やキャラクターイメージはこちらから

https://akkin.site/?page_id=90

突然頭上から『ブォ~ン』というプロペラ音が聞こえてきた。

前の『バチバチ』という音もセリフじゃなかったわよね。


そんな事を思いながら上を見ると、令嬢の所で召喚したドローンが何かを運んできている。

あれは...猫?それも九尾の?


「はい!よろこんで!!」


あ~...そういやこういうしゃべり方だったわね。


今思った。

どうして誰もコントロールしてないのに動いてるんだろ、このドローン。

そういや、魔物枠だったわね。


「おっと、君はなぜここに来たんだい?」


店長がドローンに声を掛ける。

あ、そうなのね。

このドローンを購入したのは店長さんだったみたいね。


それにしても、この世界は極端に人間関係は狭いわね。


「はい!納品です!!」


と、あの九尾の三毛猫がドローンから降りてきた。

マジでもう会いたくなかったんだけどな~...


「は~い!また会ったわねぇ~?(これは運命という奴ですよね~)」


とニヤリ嗤いをしつつ私に話しかけてくる。


「はい!さようなら!!」


即答する私。


「なんで即答なの~(厳しいですね~)」


てか、何しに来たんだろ、この猫。


「納品って、そんな事は頼んではいないのだがね?」

「はい!猫が納品されたいと言ってきたので!!」

「ガールズバーは畜生禁止ですが?」


久しぶりに『畜生』って聞いたわ。

あ、そういや動物の事も『畜生』って言うらしいわね。パパが犬に噛まれた時に「犬畜生め!」って言ってたもんね。


「はい!納品後は勝手に帰るらしく!!」

「なら良いでしょう」


良いんですか?

私は非常に嫌なんですが...

勝手に帰る納品物って、意味不明なんだけど?てか、早く帰れ。


「君に会いたくなってね~。ちょっと運んでもらったのよ~(ホントは暇だったんですよね~)」

「私は会いたくなかったんだけど?」


それも本気で。


「そんな~...いけず~(いいですねぇ~)」

「それにしても、なんでドローンで来たのよ」

「猫は高い所が好きなのよ?(『猫と煙は高い所へ登る』って言いますからね~)」


まともそうな返答だけど、やってる事はまともじゃないわね。


「なに?この猫...ぜんぜん可愛くないんだけど?」


と新人ちゃんが乱入してくる。

さすが、同じ女子として良く分かっているわね。

そういや、プレゼント攻勢は終わったのかしら?


常連客達をみると6人揃ってる。

おかしいな~。もう4人ぐらい出禁になったはずなんだけどな~。

復活システムでもう戻ってきたのね。

それにしても、新人ちゃんはどうして気が付かないのかしら?


「いやあ~君もなかなか良いわねぇ~(可愛い娘ですね~)」


と、いつものニヤリ嗤いをして新人ちゃんを見上げる。


「なに?この猫。ふてぶてしいわね」


これはパパに聞いた『同族嫌悪』って奴なのかしら?


「あの三毛猫も出禁よ!」

「出禁もなにも猫は入店出来ないんじゃよ?」

「そんな事いう客は出禁よ!」

「そんな殺生な!」


なんか新人ちゃんが暴走し始めている?

今頃気が付いたけど、『殺生』っていう言葉をこれだけ聞いたのは初めてかも?


「なかなかに騒がしい事になっちゃってるね~(相変わらず、この人たちはカオスですね~)」

「あんたはなんでここに居るの?呼んでないわよね?」

「僕は呼ばれてないよ~。ここに居るのは、もうここに居るからだよ~(猫だから自由なんですね~)」

「じゃあ、なんでいるのよ!」

「居るからじゃない~?(さっき言いましたよ~)」


思った通り会話が全く嚙み合わないわね。

そして、私は取り残される。

てか、この会話に割り込む勇気はない。


「出禁よ!」


普通『出禁』は伝家の宝刀だから乱発しちゃいけないと思うんだけどな。


「じゃあ出勤と書いて『できん』で良いですよ~(同じ読み方ができるんですね~)」

「どこに出勤するのよ!」

「も・ち・ろ・ん・こ・こ!(決まりましたね~)」

「むき~!!」


どうやら猫の方が一枚上手な感じね。

きっと、猫の方が新人ちゃんよりも年上なんだろうな。

新人ちゃんが地団駄を踏んでいるので、今の内に九尾猫にちょっと聞いてみよう。


「私に会いに来たって言ってたけど、会ってどうするつもりだったの?」

「え?会いに来ただけだよ~(それだけなんですね~)」

「で、私に今会ったんだけど、その後は?」

「帰るだけよね~(やる事ないですしね~)」

「じゃあ、さよなら~」

「相変わらず冷たいのね~(もう楽しみましたしね~)」


そんな事を言い合っている間に、また三毛猫は尻尾の方から消えていき、顔が消えたのに「ニヤリ嗤い」だけが残ってしまった。

が、それもすぐに消えていった。


これ...どういう理屈なんだろ?


「面白くない!面白くない!面白くない!」


新人ちゃんは九尾猫が勝手に消えたので面白くないみたいね。

かなりヒートアップしちゃってる。


「新人ちゃ~ん、ちょっと落ち着いて」


常連客おいらが新人ちゃんを宥めにかかるけど、止めた方が良いんじゃないかな~。

なんとなくだけど、今の状態は『触らぬ神に祟りなし』じゃない?

...学生帽の人はいないわよね?


「こんなイベントは止め!みんな出禁よ!!」

「「「「「「そんな殺生な!」」」」」」


あら~、6人まとめて出禁になっちゃったわね。

さすがに今日は復活は無理そうな気がするわ。

だって、4人も出禁になっちゃってたから、復活しても2人だけだもん。


6人はとぼとぼと離れていく。

「みんな」と言われたら「みんな」で移動するしかないもんね。


「なんでプレイヤーが誰もいなくなったのよ!」

「新人ちゃんがみんなを出禁にしちゃったからでしょ?」


店長さんもツッコミが鋭くなっちゃってるわね。


「見境なく出禁を連発しちゃうからよね~」


私も一言言っておいた。


「なんでそんな事言うのよ!だったら、謎肉の話を聞いてきて!」

「謎肉?」

「ほら!ドローンが連れて行ってくれるから早く行ってきて!」


するとドローンが大きい声で返事をしてきた。


「はい!よろこんで!!」


待って...いや、もうどうでも良いや...

問題はそこじゃない。


「え?なんで私が行くの?そもそも何の話を聞くのよ!」

「はい!行きますね!!」


だから私の話を聞いて頂戴よ!

と思ったら、ドローンはのアバターの上に移動し、「ガシャン!」という効果音をさせて私を掴んだようだ。

下の方に音を感じたので、下を見てみると、アバターの胴体を掴むUFOキャッチャーのようなものが見える。


え?めっちゃ不安なんですけど?


「あ、ちょっと待って!私は景品じゃないんだから!それ以前に私は高所恐怖症なのよ!」

「はい!行きますね!!」

「人の話、聞いてる?」

「はい!いいえ!!」


ダメだこりゃ...


視線が上がりつつ暗転する画面を、私はぼぉ~っと見ているしかなかった。


高所恐怖症だから暗転してくれて良かった。

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